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画文集『花便り』著者 遠山若枝さんインタビュー

2020-06-01 10:20:36 | 紹介

~本と歩こう⑫~


こんにちは。市民レポーター三井玲子 (みつい れいこ)です。

今回は、3月に画文集『花便り』を出版された、甲府市在住のボタニカルアート作家、遠山若枝(とおやま わかえ)さんを取材しました。

 

遠山さんは長年、ボタニカルアート作家として、県内各地の絵画教室などでご指導されています。

また、画業の傍ら、自然公園指導員レンジャーなど高山植物の保護活動にもご尽力されています。

1987年に初の画文集『花暦(はなごよみ)』(ぎょうせい)を出版。

1996年に2冊目『山に花が咲くとき』(同)を出版し、今年3冊目となる本作を自費出版されました。

白を基調とした壁面に、花々の水彩画が飾られています

本作『花便り』(中央)・前作『山に花が咲くとき』(左)・18世紀イギリスの彩色画(右)

画文集『花便り(はなだより)』は、

第1章「山を歩いて」…地域情報紙「かわせみ」連載エッセイ「山に登り花と出会う」から約60点。

第2章「父の背中」…子どもの頃の思い出にまつわる花々のエッセイ約20点 

から構成されています。

 

残念ながら、数年前に地域情報紙「かわせみ」は休刊。

遠山さんのエッセイを惜しむ声に応え、作品集としてまとめて、今回の自費出版となりました。

 

―いつ頃から、ボタニカルアート作家として活動されていますか?

「40年くらい前からですね。若い頃から絵を描くのが好きで、ずっと続けていました。

昭和58年に、社会教育センターのカルチャースクールで、講師として教えたのが始まりです。

当時はボタニカルアートという言葉がなかったので、植物細密画として教えていました」

 

―自然公園指導員など、山に関わるお仕事もされていたそうですね。

「もともと高山植物が好きで、花をスケッチするために、週末の山登りを始めました。

北岳など何度も登っているうちに、場所や咲く時期などに詳しくなってしまって(笑)。

指導員としてガイドしながら、山の植物の魅力や大切さを伝えたい思いで、保護協会にも入りました。

最初の本『花暦』は、皆さんがよく図鑑代わりに活用してくれましたね」

 

―退職後に、美術学校で学ばれたと伺いました。どのような動機でしたか?

「在職の頃から、油絵も学びたいと思っていたので、ずっと目標を立てていました。

 東京武蔵野美術学園に、オープンスクール(市民講座)も含めて7年間通いましたね。

 美術の歴史や技術を学びましたが、とにかく毎日楽しくて。電車通学で、駆け込んでいました(笑)。

今でも社会人学生の仲間とのつきあいが続いていて、一緒にスケッチ旅行に出かけたりしています」

 

―国内外で花を訪ねる旅をされているそうですね。特に印象に残っている思い出を教えてください。

「そうですね。例えば、ブータンの山を登ったときの、【ノビレダイオウ】(本書53ページ)。

 高さが1m50cmくらいで、山のあちこちに人や塔が立っているような感じに咲いているんです。

 白くて神々しくて、まるで観音像が立っているような、おごそかな景色でした。

色・大きさ・形すべてが初めて目にする植物で、本当に感動しました」

 

愛読書をたずねると、「植物図鑑が大好き」とおっしゃる遠山さん

外国を旅するときは、現地の書店で植物図鑑を求めるようにしているとのこと。

旅と本のすてきな思い出ですね。ちなみに、ブータンの山は4,000m級だそうです

 

 

今回の取材は、遠山さんのお店画廊喫茶「art & cafe GRAPE(アート アンド カフェ グレープ)」(甲府市朝日2丁目)で行いました。

遠山さんは、こちらのお店で絵画教室も主宰されています。

画廊喫茶の店先にはバラが咲いていました

 

取材の後、遠山さん特製のランチをいただきました。

トマトとレタスとチーズの「パニーニ(ホットサンド)セット」は、とろりとしたチーズにトマトの甘み、サクッとしたパンの食感がたまらないおいしさです★★★

食材には、遠山さん自家製の新鮮な野菜が使われています。

お時間のあるかたはぜひどうぞ

(店内では、著作や絵はがきなどの小物の販売もされています)

 

お問合せはこちら

アート&カフェ「グレープ」

TEL:055-225-5775

駐車場はお店の北側に数台分あります

 

ありがとうございました。


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