◆甲府地区広域行政事務組合消防本部編(『広報こうふ』7月号こぼれ話)◆
こんにちは。今年度の市民レポーター、「かずさん」こと武田和巳(71才)です。
私は2022年10月で市のホームページに掲載されている『甲府市ウォーキングマップ』31地区のコースを歩きブログにまとめました。
引き続き“健康のために甲府の街を散歩しながら、新しい発見をする”を目標に甲府市の魅力をご紹介していきます。
甲府市31地区コースのブログは以下にまとめて掲載されています。是非ご覧ください。
●甲府市ウォーキングマップ
https://www.city.kofu.yamanashi.jp/kenkoese/kenko/kenko/kehatsu/walking.html
**** 今回のブログ ****
『広報こうふ』7月号記事の取材のため、2024年5月29日に「甲府地区広域行政事務組合消防本部」(以降、「甲府地区消防本部」と略す)を訪問しました。所轄地域は、甲府市・甲斐市(旧双葉町を除く)・中央市・昭和町です。
内容が盛り沢山で、記事では紹介しきれないのでブログにまとめました。
https://www.city.kofu.yamanashi.jp/shise/koho/kohoshi/r6/documents/20240730.pdf
甲府地区消防本部の詳細は以下ホームページをご参照ください。
説明を受けた順に紹介します。
1.「高度救助隊」の訓練の様子
1-1.隊員の方から「救助工作車」の説明を受けました。火事、交通事故、災害時に人命を救出するための機材がたくさん装備されています。硬いものを砕く道具は、21tの力があり、ワニ類最大級のイリエワニが嚙む力の10倍以上もあります。
1-2. 三連ハシゴで二階まで上り下りする訓練の様子
チタン製の軽量三連ハシゴを2名の隊員で階段下まで運び、ハシゴを伸ばして2階まで上り下りの訓練を見学しました。隊員同志の連携が重要です。
1-3.滑落者の引上げ訓練の様子
敷地内にある高さ7mの訓練棟で、滑落した人をタンカで引上げる訓練の様子を見学しました。今回特別に訓練棟の上部に上らせてもらいました。隊長以下各隊員の役割が決まっていて、一つの動作するごとに声を出し、全員で確認し合っていました。命を守るためには必要なことで、毎日訓練をしているとの事です。
2.「日勤機動救急隊」発足について
今年5月20日に発足した「日勤機動救急隊」は、今後救急需要の高まりが見込まれるため、救急業務の質・効率向上を目的とし、平日の日中活動する4名の隊員を配備した山梨県初の救急隊です。現場到着時間の短縮で救命率の向上が期待されています。
3. 「消防音楽隊」
甲府地区消防本部には、演奏活動を通じて火災予防・防災・救急 など広く消防の広報活動を行っている「消防音楽隊」があります。昭和51年4月に発足し、1月の出初め式、4月の甲府市緑化祭り、9月の甲府市市民体育大会等で演奏しています。現在は19名で編成され、全て消防職員で普段は消防車や救急車に乗って様々な業務に従事しながら、非番・公休を利用して練習を行なっているそうです。
4.スマホを使った119番通報システム「ライブ映像119」の実演
スマホから119番通報すると、必要に応じて、そのスマホに消防指令センターからショートメールが届き、指定されたURLに接続し、カメラ、マイクの使用をOKにすると、動画での交信を行うことができます。緊迫した火事の様子や傷病者の状況が動画で指令センターへ伝えられるため、迅速な対応が取れます。心臓マッサージのやり方の動画なども動画として送られてくるので、これを見ながら「素早い救命活動」ができます。
これとは別の「Net119緊急通報システム」では、音声による119番通報が困難な方向けで、テキストチャットを活用したシステムもあります。
**** 感想 ****
消防署の業務は多岐にわたっていて大変勉強になりました。マンションの高層化、化学物質、激甚化する自然災害、遭難事故、交通事故などそれぞれに対応する消防車、救急車が配備され、救難救助の日々の訓練や最新の119番通報システムを知ることができました。
現在、女性の消防士もおり、女性が活躍する職場としても期待されています。消防音楽隊は、演奏未経験の方もいて、日頃から練習されているそうです。
担当の方から、『急な病気やけがで迷ったときは「#7119」(救急安心センター事業)に相談。緊急・重症の時は迷わず「119」に連絡してください。』との事でした。
玄関ロビーに、「火消しのまとい」と「消防服」が展示してありました。甲府消防は、万治3年(1660年)に発足した「火消し組合」が消防の草分けで、享保年間(1716年~1736年)に甲府町火消しが火消し人足988人で誕生し、360年以上の歴史があります。
甲府出身の小宮山清二氏(1880~1933)は、消防思想の全国普及に尽力し、「消防の父」と慕われ、池田地区にある「呂山園」に碑があります。
消防士と言えば、映画「タワーリングインフェルノ」で主演を演じたスティーブマックイーンが思い浮かびます。大火災の消火が終わり、何事もなかったようにヘルメットを水道で洗うラストシーンが印象的でした。
現実は、毎日の厳しい地道な訓練に支えられている仕事であることを改めて認識しました。