こ も れ び の 里

長崎県鹿町町、真言宗智山派、潮音院のブログです。平戸瀬戸を眼下に望む、人里離れた山寺です。

お経は口に出して読むもの(2)

2010年06月10日 | 仏教
「光明真言」というご真言は、
比較的メジャーなご真言かも知れません。
どんな悪いことをした人も、
このご真言をひとたび唱えると、
その罪から逃れることができるという、
とてもパワフルなご真言。
ときどき落語の中にも出てきたりもします。


「おんあぼきゃ べいろしゃのう

 まかぼだら まにはんどま

 じんばら はらばりたやうん」


真言は真言のまま唱えるのが本義ですが、

あえて日本語に訳しますと、


「おーん、不空遍照尊よ。

 大印を有する尊よ。 摩尼と蓮華の

 光明をさしのべたまえ。フーン。」


となりまして、

松崎慈恭僧正の意訳には、


「はてからはてまで、かがやきわたる

 わがみほとけのひかりのなかに

 さいわいおおきただしきみちを

 いついつまでもあゆましたまえ」


としたためられています。

直訳ではなかなか心に届けることが困難ですが、

この意訳ですと、リズムはさることながら、

極めてすんなりと処理できてしまう、

大正時代の魅力を感じます。

コメント
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