こ も れ び の 里

長崎県鹿町町、真言宗智山派、潮音院のブログです。平戸瀬戸を眼下に望む、人里離れた山寺です。

徳がにごると毒となる

2010年06月16日 | 仏教
意志がにごると 意地(いじ)になり

口がにごると 愚痴(ぐち)になり

徳がにごると 毒となる



ほんと、
三業(行為・言葉・こころ)を整えることは大切です。
私たちがかかえ込んでしまう辛さや悩み苦しみは、
私たち自身の三つの業が生み出しています。
だから仏さまは、この三つの業をきちんとしていきな、と、
そう示されているんですよ。

まずは、「身」。
私たちの行為や生活スタイルのことです。
仏教では、あまり極端な行為はよくないと諭します。
過剰行為です。これはいい結果を呼びません。
鍛え過ぎもダメ、怠け過ぎもダメ。
ちょうどいい加減、がベスト。

あと、呼吸の仕方や食事の仕方も重要ですね。
呼吸法は、具体的に指導者の下でやられた方が無難ですが、
基本は、出す息をなが~く、吸う息を短く。
これを意識して繰り返します。
数回これを繰り返したら、次は呼吸を意識せずに呼吸する。
・・・と他にもいろいろポイントはありますけど、
ともあれ、イラッ!としたり、イヤ~なことがあったり、
不安感や恐怖感、とにかくこころが不安定になったとき、
この方法で呼吸を整えてみてください。
不安定になった心を、心で安定させようとしても、
なかなか容易ではありません。
呼吸でコントロールすることを習得すると
文字通り心強い!

それから食事ですね。
食事で重要視するのは
「食事の時間(タイミング)」、「食事の量」、「食事の施し」
です。夜遅い食事は×。適量を知らない食事も×。
食べ物を施す精神を忘れた食事も×。
近代予防医学で力説するより遙か遠いいにしえに、
既にきちんとした食事法が仏教によって説かれていたんですよ。
で、これをキチッと実践してれば、
わざわざダイエットをする必要もないということですな。
(いささか耳痛し!)
ともあれ、食生活は、心に大きく影響するんですよ、ということです。





コメント (1)
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