最初は大雪など天気の関係で遅れているのかな、とも考えた。僕はいろいろな雑誌を定期購読しているが、たいていは月刊誌なので、遅配されているのかどうかはあまり気にしていない。気になるのは週刊誌である。以前はニューズウィークもとっていたが、だんだんと西側メディアの考えの偏りが気に入らなくなってやめてしまった。日本の雑誌だって偏りはあるが、その中でもそれなりに偏見が混在しながらも、そんなに左でない大衆紙がいいかも、と思ってとっているのが「週刊文春」であった。表紙も和田誠(死後も続いている)のイラストで、シンプルでいい。
九州の田舎町に住んでいるが、金曜の夜には必ず届けられていて、その日の仕事から帰って来た夜からぼちぼち目にして、土日にかけてパラパラめくるのを習慣にしていた。関東あたりだと木曜日発行だろうから一日程度の誤差だし、どのみち早く読まなければならないほど急いではいない。文春などの週刊誌の広告は土曜の新聞でよくみられるようで、朝から新聞を読んでいるときに週刊誌の記事が目に入ったりして、なるほどと思ってまた開いてみたりしていた(週刊誌の目次って、どういう訳だかほとんど見ないのである。なんでだろう?)新聞などのニュースの補完や、何しろ世間知らずなので一般的な世間の流れが分かればいい。と言いながら、いわゆる特集記事などを読むことはほとんどなく、連載コラムとか映画と書評を読むという感じなんだけれど……。
そうしたサイクルが2月から乱れだした。ニュースなどで大雪が報じられているようなので、それで最初は天気の所為なのかな、と思った訳だ。どうやって運搬されているのかは知らないが、トラックである可能性はあるだろう。それとも貨物列車だろうか。またはその両方か。
しかしながら翌週も遅れた。一日遅れるのではなく、月曜の夜に届くようになった。3日も遅れるのは、やっぱり残念な感じがする。それで、配送している取次業者にメールで問い合わせてみた。返答が来たが、お詫びと土日の配送は事情があって遅れる場合がある、ということだった。金曜を逃すと土日が来るので、その間は配送されず月曜になるということなのだろうか。もう一度問い合わせたが、もう返事は来なかった。
運送会社の過酷な労働条件で、大手の会社の労組でもめているという話は聞いたことがあるようだ。でもそれはアマゾンなどの配送の件だと思っていた。料金に見合わない宅配の実態があるらしい。そういう配送料をディスカウントして、大量に注文を取るような業界もあるらしい。大口であるとかの顧客の要望に、配送業者は条件をのまざるを得ない事情があるのかもしれない。
そういうことも想像してみたが、翌々週は、金曜にちゃんと届いた。そうしてつぎの週はまた月曜だ。今週も月曜だった。これは天気ではなさそうで、やっぱり九州あたりの配送業者の問題なのだろう。
他にも困惑している人がいるんじゃないかと考えてネットで検索してみると、どういう訳かそういうのはあまり見かけない。局地的なものなのだろうか。
ところが4月から、週刊誌の発行日が一日程度遅くなるものが増えるのだという。週刊文春もその対象のようだ。そうすると今度は火曜ということがあるんだろうか。木曜発行のものが手元に火曜に届く。なんだかもう利便性がどうだ、というような問題でさえなくなっているようにも思える。日本の労働(サービス)の衰退って、こういう感じで進んでいるものなのではあるまいか。