昨日のお昼においしい鮪をいただこうと訪ねたお店が早仕舞いしていたこともあってか、一層その気分が高まりまして…
それで出掛ける用事があった日本橋でおいしいお寿司をいただくことにいたします
1952年創業の『矢の根寿司』
室町エリアの再開発によって新店舗となったために昔の面影を感じることができないことが残念でありますが…
敷居の高さを感じる引き戸を開けますと、和装をした女性スタッフに迎えられ目の前に熟練であろう職人さんが立たれている席へと導かれます
背にあるお部屋は掘りごたつであったりテーブルであったりと、お客さまの人数やニーズに合わせて用意してくださるとのことですし、ふたりでの利用もできるとのことで使い勝手も良さそうですね
「板前おまかせ12貫」にしようかとも思ったのですが、お店の自慢だという本鮪の〝とろ〟をいただくことができる「特上にぎり」をチョイス
茶碗蒸しをいただいた後にお寿司を握り始めていただけまして…
最初の一貫がその本鮪のとろであります
某ステーキチェーンのキャッチフレーズにある〝空き腹にステーキ!格別の旨さが実感できます!〟ではありませんが、ほどよい脂がのった〝とろ〟の旨味がお口の中に広がり、とろけるおいしさを堪能させていただきます
一貫一貫にキチッと味付けをしてくれるのですが、サッと湯引きされた鯛に振られたミネラルの旨味がを感じるお塩のおいしさは格別でありますし…
赤身、玉子に続いて握られた「車海老」においてはそのビジュアルだけでなく、ムチっとした弾力を感じる身の食感と車海老本来の甘みを感じることができます
〝カマ〟に近いところのとろだと握っていただけた鮪は大とろに負けないくらいの脂がのっていて…
とろけるおいしさは一貫目のとろよりも上かもしれません
いくらに続いた穴子は塩とタレでいただけます
ふっくらとした穴子に煮切りの甘さとお決まりなおいしさも然ることながら、先のお塩で引き出される穴子の旨味も捨てがたいおいしさでありますね
写真を撮っても良いですか?
と尋ねたワタシに嫌な顔をすることもなく…
最近は増えましたよねと笑顔で応えてくださっただけでなく、写真を撮られるのなら醤油を付けずにお出ししましょうかとの気遣いまでいただきまして…
伝統と格式がある老舗でありながらも時代に対応する姿勢に頭が下がります
【矢の根寿司】
東京都中央区日本橋室町3-3-9 日本橋ITビル1F
03-3241-4679