AWA@TELL まいにち

南山大学で、日本語教育に携わる人材の養成を行っています。ホームページも是非ご覧ください。

画力と演技力

2005年05月10日 | 日本語教育
 日本語の授業で、媒介語をできるだけ使わないように授業をするとなると、既習の項目の積み重ねで新しい概念を紹介するか、絵や実物、演技で概念を把握させるということになります。
 昨日アップした絵を見ていただいてもわかるように、絵は下手なんですよ。高校の時に、芸術科目で美術を選択したのですが、からきしだめです。友達の顔を描くという油絵の課題の時も、最初は一生懸命描いていたものの、途中でこりゃだめだと言うことになって黒く塗りつぶして後ろ頭だと言って提出したことを覚えています。美術の柴崎先生、ごめんなさい。

 とはいえ、下手は下手なりに練習しなければ学生に混乱を生じさせることになります。それに、写実的に描く必要はなくて、全体的にそのものの特徴が捉えられていればいいわけです。
 例えば、この3つの顔。左上は「眠い顔」右下は「がっかり」左下は「失敗した~」というところでしょうか。適当な絵でごめんなさい

 絵を描くだけでなく、学生の前で一人芝居をすることもあります。シチュエーションを設定して、それなりの動きをしていけば、同じ感情になるというヨミで、概念を導入していくわけです。日本に来て間もない学生に日本的な素材を扱っても混乱するばかり。的確な場面を切り取って、どれだけ効果的に演じきるかというのが教師の腕にかかってきます。

 そんなこんなで、日本語のクラス、今、4時間半昼休みを挟んで担当していますが、終わるとヘロヘロ、汗だくになってます。まあ、ずっと演技している訳じゃないですけどね。

 一人芝居を見る時間はあまりないのですが、短い時間で世界を作るショートコントはよく見ます。表情の作り方、話の展開の仕方など、勉強になることがたくさん。
 何かの特定の専門領域を教えるのではなくて、生活の基盤になる語学を教えるというのは、いろんなことを広く浅く知っておく必要が出てきます。
 努力はしてるんですが、なかなか難しいことです。
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