戦下のレシピ―太平洋戦争下の食を知る (岩波アクティブ新書) | |
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そしてやっぱり食べ物。
この本は、婦人雑誌の料理コーナーを取り上げていっています。
やはり、戦争中は、「食べられる野草の見分け方」みたいなものが増えてきてやり切れません。
問題は、朝鮮併合などを経て、日本国内の食糧事情が好転し、「栄養学」というものが広まり始めた後で、戦争が始まったということ。
豊かな食事、栄養バランスを考えた食事を、曲がりなりにもとれるようになってから、食糧不足になるわけですから、大変だったと思います。
手持ちの資料で、昭和2年のラジオ料理講座のテキストがありますが、とてもおいしそうなものを食べています。
和洋、中華、韓国料理まで。
大正から昭和の初めまでは、こういうものが食べられていたんだなあと。
メニューがどんどんみすぼらしくなる過程が、読んでいてつらくなる本です。