秘境という名の山村から(東祖谷)

にちにちこれこうにち 秘境奥祖谷(東祖谷山)

菜菜子の気ままにエッセイ   SANE著

2007年11月11日 | Weblog
臨時特別板
突然の登場で、失礼します。
私が死んだと?心配してる皆様、私はきちんと生きています。だから、心配しないでね!
一応、臨時エッセイという事で、1 1月 1 日の一日の出来事の報告をさせて頂きます!



「目指せ、家族三人プラスお坊さんと完全なる般若心経」
空は、晴天。お坊さんとの約束の時刻は、午前9時半!
大体、約束より少し早く着く筈。ギンギラギンのインド人のような衣装に着替えて、それからお茶を少し飲んで、小物を置いて、それから、お経が始まる。
ここまで私は計算尽くしていた。我ながら、動く時刻表!段取りの鬼!10時少し前からお経が始まり、去年の同時刻の10時15分には、お経は、クライマックスを迎え、夫は見事に家族三人の祈りの中、二回めの?昇天が出来る筈。


現実は、シナリオ通りはススマナイ。


「母さん、お坊さん遅くない?もうすぐ、9時半くるよ」
三人で、顔を見合わす。そして、壁の時計を見る。
「約束は、9時半だもの!こんなものよ」
と言ってはみたものの、なんか不安。
なんと言っても、最近お坊さんは、身体の具合が悪い。去年は、入院してた。
来る途中で、具合が悪くなったかも?
まさか、忘れてるとか?いや、そんな頭に触る病気ではなかった筈。運転中だったら、危ないので、携帯電話を鳴らすのは、ちょっと我慢しよう。
我慢、我慢、我慢。我慢


「もしもしー、今どのあたりですかー」
「あー、失礼しました~今、玄関の前ですわ~」


「今さっきから、着いとったんですわ~、20分位車の中だったんですわ~携帯に法事の予約入って、相手が墓の相談の話し、し始めて、中々切れんで、失礼しました」

お坊さんは、顔を拭き拭き、入って来ました。とにかく、一安心。無事でよかった!何と言っても、私はお坊さんの代打は出来ない。私があのギンギラギンの衣装を着ければ、完全に仮装行列になる。

私は、お坊さんにお茶を出す。少し高級な〈我が家では、駄菓子以外は全部高級〉お菓子を出す。前にも言いましたが、お坊さんは私の中では、上司よりも偉く、竹野内豊よりも、尊い。

お坊さんが、少し咳をしていた。
「風邪ですか?」
私は優しく尋ねる。
「ええ、ちょっと風邪ひきましてなー」
お坊さんは、顔の汗を拭いている。
時刻は、10時10分前。
少しだけ遅れたけど、お経が始まった。

私と娘、三人でお坊さんの真後ろに座り、主人のお仏壇に向き合う。
娘と顔を見合わしながら、静かな時間の中、お経が、流れて行く。
時刻は、10時13分!
私は、てのひらを重ね合わせ、祈りを頂点に込めていく。
瞳を閉じる。



「ゴホッ、ゴホッ」


お坊さんの咳払い


「ゴホッ
すんませんが、水一杯だけ下さい」


慌てて、台所に走り、コップに水を一杯だけ入れて、お坊さんの手元に置く。


時刻は、10時15分をスギテイタ↓↓↓



「オーマイガット」



娘が、必死で声を出さないように、我慢して腹を抱えて笑っている。



こんな感じで、無事にお経は終わり、四人は迂回路を通って、お墓に向かう。
お墓で、再びお経とお供えをして、全てが終了する。


30分して、お墓に到着!
お墓の掃除をして、叔母さんが待っていてくれた。
お墓の前で、叔母さんの近所のオバチャンが必死で、竹を一本持って、何かと戦っていた?

「ネエサンよ〓柚の木はネバイのうやー」
「なかなか、取れまいがえー」
主人のお墓の正面に、柚の木がある。
オバチャンは、私達に気が付き、一瞬悲しげな顔をして、私に一礼して下さった。

が、再び竹を持ち、柚の木を、叩いている。
お坊さんのお経の背中に、オバチャンの竹?あれで、オバチャンがハチマキをシメタラ、戦争中の、日本女子!ナンチュウ、光景?


そんなこんなで、一周忌は、無事に終わりました。

さっき、考え事をしながら、冷蔵庫の中の眼科で貰った、目薬を取りに行き、フタをとり、一気に目に挿した。↑↑↑



『ドヒャー、ゴンの白内障のメグスリ!!!』


そのまま、風呂場に直行!
慌てて、シャワーをパジャマに浴びる!


臨時版、本日終了。
祖谷の山里、紅葉真っ最中!
〈水鏡 もみじ映して紅に映え〉
感謝 合掌。
コメント
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