キョロロロロロロ~、、、、、、キョロロロロロロ~、、、、、、、キョロロロロロロ~、、、、、、、哀愁を帯びて
長~く消え入るように鳴き響いて、姿はほとんど見ることができないアカショウビンを縁側でコーヒーを飲みながら聞く
しずかな雨がポツリポツリと降り出してかすかな風に梅雨の匂いを嗅ぎ「わとうち」庵は静まっている
祖谷の家々はむかしは落葉樹に囲まれていたが、今では杉林の一部に遮られてなかなか展望は得られないが一部分は開けて
かすかに山々を見ることができている「わとうち」庵もそうである
あざやかな緑にかこまれ小鳥のさえずりが絶えない風景、霧の渦巻く遠くの山々、夏でもひんやりとした風が身体を吹き抜けて
アカショウビンの鳴き声に包まれる祖谷、土地のお年寄りとの何気ない会話の一つ一つに物語が絶えないものだ
町では味わえない風景である、湯の町道後に暮らしていてもこのような桃源郷にも似た風景や山里の暮らしにはなかなかお目に罹れない
すばらしい祖谷の自然、山里の暮らしをいつまでも大事にしてゆきたいものだ
自分自身もいつまでもこのような幸せが続くことを願っているが、人生の黄昏期にあり、何時の日か最後が訪れるのであろう
願いが適うなら、山で最後を迎えたいものである
祖谷の自然が何時までも美しくあって欲しいものである、土地のひとたちの今まで以上の努力と慈しみ
祖谷の山々を訪れる人たちがお客の気分ではなく、自分たちの山々であり庭であり
ゴミひとつ落とさない、汚さない、自然の草花を大切にして、楽しんで訪れて欲しいものである
夏野湧け赤翡翠や銀河の音




「わとうち」庵
