秘境という名の山村から(東祖谷)

にちにちこれこうにち 秘境奥祖谷(東祖谷山)

菜菜子の気ままにエッセイ(10月1日・今朝の独り言)

2020年10月01日 | Weblog
前略・読者の皆様、お変わりありますか?
祖谷地方、寒くなりました。詳しい気温は、おとべえさんのブログで確認下さいね。

酷暑からいきなりの初冬の様な寒さに、身体がついていきません。
「やる気」が起きない。
「元気」「病気」「気分」「気が進む」「気が進まない」「その気になる」「一気」「気合」
全ての源は、「気」です。

この気が、沈んでいると、何も出来ません。そして、沈んだココロに、ウイルスが侵入してきます。
ウイルスの種類は、以前にも書きましたが、
『どなまくれウイルス』
または、
『なんちゃあするきにならんウイルス』

そして。そのウイルスに蝕まれて毎日を過ごしていると、
元気な方々の、家族の自慢話がやたらと耳障りになり、耳が犯されていき
耳から脳に指令をだし、脳の回線がそのまま思考回路に届く。

顔は一生懸命ニコニコしながら、その自慢話を聞きながら、ココロの中で何回も呟く。極め付け、
『それがどしたん?』
時々口に出せたら、楽なのだろうけど、人間関係つまりは、職場環境を乱してしまうから、
口にするのは我慢しております。

そんな、「それがどしたん病」に取り憑かれた私の部屋の背後で、音がしている。
深夜に響く規則的な音。
それは必ず激しい雨の日に起こる。
ポトッ ポトッ ポトッ
二箇所から、降り注ぐ?正真正銘の
『雨漏り』デスっ!

そして、20年使ったポットも雨漏りを始めた。
ポットの下にトレーを敷いて、とりあえず対処している。
冷蔵庫も、冷凍庫に変化しようとしている。キュウリが素晴らしく凍る。

この中途半端な貧困の続く中での、いつもの秋のお彼岸。
娘達と、お墓参りに向かう。
お墓にお供え物をして、お水とお米をあげて、ハナシバを挿して
ゆっくりとお墓の前に座り、手を合わす。

遠くには澄んだ秋の空。
雲がひとつ、ふたつ、浮かんでいる。
ゆっくりと、手をあわせ、御先祖様のココロに、話しかける。
風が優しく、私達を包んでいる。

なんて、ことは、絶対に絶対に無く、
今年の現実は、少し違っていた。

長女は、突然現れた蜂に向かって、叫んでいた!
蜂はかなりデカいっ!

『スミマセン〜、ゴメンなさいー!
許して下さい!また、ハチのいない時に来ますーー!』
そう叫びながら、足を地団駄していた。
命がけである。お墓参りどころでは、ない。

荒廃した場所に散らばる、古いお墓の問題。
私には甲斐性がないから、どうすることも出来ない。

御先祖様に幽霊になって、言ってもらいたい。
出来れば、元気な顔で、出てもらいたい。
出来れば、お昼頃が良い。服は着ていてほしい。頭の三角巾は遠慮します。

『私達はもう、土に還っていますから、そのままの場所でそっとしておいて下さい。
お墓に無理して来てはならないよ。心のなかで祈ってくれたら、それだけで充分です。

大切な子孫から許して下さいー、ハチのいない時に来ますー!
と、辛い思いをさせるほうが辛いから、外敵の少ない春のお彼岸にだけ、会いに来て下さい、
ローンでお墓を建てるなんて、考えてはいけません。その前にポットを買いなさい』
なんて、言って下さったら、
私は有難いのだけど。

私の「気」は、楽になるのだけど。
仏様は、意地悪だ。見えないから模索し続けるこの世の者に、何の導きも示してはくれない。
ただ、そこに在る。黙ってそこに眠る。

ずっと、見えないものに、縛られている。
でも、その見えない魂に、守られているように感じる時もある。それは私の錯覚なのか。

御先祖様は わたしに囁いた。
『 それが、どしたんぞ 』

        草草





























コメント
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