秘境という名の山村から(東祖谷)

にちにちこれこうにち 秘境奥祖谷(東祖谷山)

奥祖谷夏の残像

2008年08月23日 | Weblog
久保林道の木陰に腰を下ろして山々と霧の流れを眺めてぼーとしていることが好きでときには1時間あまりもじっとしています。
街の喧騒の渦のなかにいますと翻弄されて物事を考える事すら億劫になって
しまいますが、祖谷の山々に囲まれて時を過ごしていますと今まで見えなかった
諸々の事柄が見えて考えさせられることが多くなりました。

現代の消費生活社会をみて怒涛のごとく押し寄せる新商品や便利商品(企業のいう)を当たり前のように消費して捨ててしまう私たちの生活はほんとに豊かなのでしょうか。

経済至上主義の資本社会に人は翻弄されているようで私には納得できないのです
すべての物質、精神は消費のために存在しているを旗印に現代が動いているようです。
米国、日本、中国、インドなど東南アジア、欧州そしてあの精神至上を大事にしていたフランスさえ転向して一丸となって渦巻いています。

このようなことはほんの数十年前から徐々に浸透してここにきて怒涛のように
渦巻き、為政者、企業、人間を飲み込んでいます。

この精神が当たり前に為るのに時間は掛からずあっという間でした、で為政者は
国民を消費するものとして為政し、企業も右へ倣えで金儲けの対象としか考えず
そのなかで生活する私たちもまたすべてのものを消費するものとして捕らえて
平気なのかもしれません。

偏見の塊のような私のたわごとですが、消費社会から一歩身を引いて祖谷の山中
で生活していますと色々なことを考えてしまうのです。
祖谷ではおよそ消費とは縁遠い生き方をしていますが、なにしろお店は所々に2,3軒あるのですが、品数があまり無くてお金の使い道がない、池田の街に出かけようにも1時間30分は掛かりおいそれとは行けませんから、家にあるもので済ましますし、近所からの差し入れや自分で工夫して遣り繰りしています。

水道はなくて湧き水を台所に、洗面所は外にホースを引きドラム缶を半分にして
水を溜めて使い、便所は外にあり勿論水洗ではありません
気候のいい時は快適ですが、冬は大変です、50センチぐらいの積雪で雪が降っていますと雪を被りながらの洗顔、寒くてふるえます。

このような生活から街に帰りますとなんとも味気なくて息苦しく、おおよそ豊かな
消費生活とは縁遠くて、みなに囲まれているにも拘らず孤独を感じて祖谷に還りたい思いに駆られる始末です。
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