30坪+20坪の菜園

BIG FARMの農事日誌です。

青春18きっぷで、兜山から要害山(2)

2010-04-11 | 登山

 

桃源郷はみんなみんな花盛り
桃に桜、さらにミツバツツジまで満開だ





要害山から要害温泉への道はミツバツツジと桜が咲き競う


山行日 2010年4月8日(木)日帰り
天気 晴れ
山域 中央線沿線
メンバー 単独
コース&タイム
我孫子駅4:53=5:06新松戸5:15=6:11西国分寺6:14=6:40高尾6:42=8:00春日居町駅8:15-8:35岩下温泉-9:10フルーツライン横断(夕狩沢古戦場案内板)-9:15流しそうめん店-9:25花火工場-9:27登山口-10:00駐車場からの道と合流-10:30兜山山頂11:05-11:20最高点-12:05岩堂峠-12:15深草観音12:30-13:20要害山13:30-13:55要害温泉-14:40武田神社15:00=15:10甲府駅15:31=18:41我孫子駅   
コースマップ
(電子国土地図。スクロール地図でコースをたどれます)  


兜山は一部がバリエーションルートだと聞いていたが、道標は要所にあり、登山道もよく踏まれてる。

兜山の最高地点から急坂を下って岩堂峠を目指す。その急坂を下りはじめたとき、うまい具合に要害山から歩いて来た人に出会った。ここまでのコースタイムを尋ねた。要害山から約2時間弱だという。いまの時間を確かめてこれなら予定時刻には下山できるだろうと一安心。

岩堂峠への道は木々が芽吹き、辺り一面に淡い黄色の花を咲かせている。明るい雰囲気だ。アブラチャンか。 



登り返すと岩堂峠。ベンチがある。腰を下ろしていると犬がやってきた。その後ろに飼い主がいる。犬が私に吠える。「人間さまに吠えるとは、生意気な奴だ」と思ったがすぐに飼い主が追いかけてきたので蹴飛ばすこともできない。たいがい犬は私を見ると吠える。そんなに人相が悪いのだろうか。

この飼い主も要害山から来たという。
「この先に深草観音がある。登山道のすぐわきにあるから見たほうがいいよ」とすすめてくれる。深草観音は今回初めてだが、深草観音といえばあの長いハシゴだ。



沢沿いに下りていく。カタクリやニリンソウがあったが、まだ咲いていない。すぐに右手に深草観音が見えてきた。あっ、あのハシゴが見える。



そのハシゴは絶壁にかかっている。仰ぎ見ると先が見えないほど空へ続いている。ハシゴは垂直に近いような傾斜だ。観音様はこのハシゴを登った先の岩穴にある。しかし私はこのハシゴを見ただけでもう足がすくんでいる。たぶん登っても途中でにっちもさっちもいかなくなってしまうだろう。「走れメロス」にはなれない。しかしこのハシゴを登る人もいるのだから感心してしまう。わたしは高所恐怖症。この垂直の壁にかかる長いハシゴを見ただけで「私には無理だ」とすぐ分かる。これはいつもの冗談だが、高所が平気な人は進化していない人たちで、進化した人間は高所が怖いのはあたりまえだ、なんて軽口をたたく。



このハシゴを登らなくとも岩穴まで行ける。ハシゴの右手に鎖の手すりのついた道がある。滑りやすい道。手すりにつかまっていく。



この道なら怖い思いをしないでも岩穴まで行ける。一人がやっとくぐり抜けられるような穴が開いている。ザックを背負ったままでは入れないほどの穴だ。中は御堂だ。こわごわと中に入る。ハシゴはここまで続いていた。下を見ると怖いのなんのって。この深草観音、やはり立ち寄ってよかった。



深草観音から要害山への道は意外と長く感じられた。ひたすら歩く。要害山に入るとところどころに石積みがみられる。これは要害城址の遺構だという。こんな山の天辺に城を築いたのには感心してしまう。



ここが要害山の頂上。要害城の主郭部があったところだ。だだっ広い。ここに建物があったのだろう。桜が咲いている。石に腰かけて休む。城址にたたずむと、不思議としみじみとした情感がわいてくる。兵どもの夢の跡。その盛衰に思いをはせる。「荒城の月」の世界である。数年前に訪れた大分県の岡城址のときも同じ感慨を持ったものだ。静かだ。だれもいない。心が落ち着く。ほんのちょっとした短い時間だが、そんな時間を過ごせたことがなんともありがたい。

山頂部の一角には「武田信玄公誕生之地 東郷平八郎書」の石碑があった。裏に回ってみると昭和17年1月と彫られていた。



ふもとの要害温泉を目指す。さあここからがミツバツツジのオンパレードになった。全身赤い花で着飾った満開のミツバツツジ。いずれも大きな木だから見ごたえがある。こんな景色が待っているとは予想だにしていなかった。もうご機嫌です。圧巻は要害温泉が眼下にわずかに見えるようになってからのことで、ミツバツツジがこれでもか群生し、ずっと下まで斜面全体を赤く染めていた。丹沢の屏風岩山でのミツマタと同じような絢爛をここでも見ることができた。







要害温泉も花盛り。ミツバツツジにこんどは桜が加わり、狂おしいばかりの花の世界だ。これにはまいった。



要害温泉



要害温泉から武田神社まで歩く。車道歩きになる。いやだが仕方ない。途中小高い丘の斜面に咲く桜。これが見事だった。これだけの花を一気に咲かせる桜の生命力にはただただ感嘆。このあたりの桜はいずれも巨木で満開だった。



やっと武田神社。







武田神社からは甲府駅行きのバスに乗る。計画した通りの展開になった。
甲府駅から先で途中下車して再度桃畑を見てもいいかなと思っていたのだが、さすがに桃に桜に、それにミツバツツジの満開の眼福。もう満腹だ。まっすぐ帰ることにしよう。
石和温泉駅から春日居町駅までの窓の外はやはり桃の花一色だ。兜山に別れを告げた。

この春は青春18きっぷを使って山旅をしてきた。1カ月の間に5つの山域を巡り、山の春の装いを楽しむことができた。白頭耄碌老爺がこの切符を利用したのは今回初めてだが、春の山旅に青春18きっぷは使い勝手が良かった。これなら来春もと考えてしまう。


 

               

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