30坪+20坪の菜園

BIG FARMの農事日誌です。

シダクラ尾根から御前山(その3)

2009-12-09 | 登山

恐る恐る踏み入れたバリエーションルート
道なき道に悪戦苦闘
、はたして歩けるか


(大ブナ尾根の緩やかな道はこのあたりだけ。すっかり葉を落とした)


その1」と「その2」から続く
惣岳山の頂からは目の前に富士山がそびえている。しかし木々が邪魔してよく見えない。すでに正午を過ぎて逆光だからよけいに見えにくい。「これじゃしょうがない」とつぶやきながら立ち上がり、御前山直下の富士が見えるところへ移動した。ベンチは二つあった。富士がよく見える。ベンチの上から、または目の前の石の上に立つと前の木が邪魔にならないで富士を撮ることができる。この時間だから2週前の雁ケ腹摺山からのような凛とした富士を撮ることはできない。すっかっりスカイラインも鈍くなっている。それでもまあまあの富士を眺められ、撮ることができた。それなりに満足した。


(12:47  午後の逆光にしてはよく撮れた)


(12:49)


(12:51)

ベンチから腰を上げるとき足元にカエデの種を見つけた。「トンボ」だ。ヤマモミジだろうか。拾った。来春にこのタネをポットにまこう。発芽するだろうかと来春にちらっと思いをはせながら、しかし観賞に耐える姿になるには20年ぐらかかるだろうから、それまでオレは生きてるのかな。それでも種をまこう。


(カエデの種。トンボだ)

そこから御前山まですぐだ。頂上からの眺望がよくないことは知っている。雲取山からの石尾根を眺めただけですぐに下山を開始した。

さて下山はどの道をとろうか。予定だと湯久保尾根を下る。しかし待てよ、湯久保尾根はずっと昔に歩いた。今日登るはずだった大ブナ尾根を下りにとって久しぶりに奥多摩湖を見下ろしながら歩くのも悪くない。下山は奥多摩湖まで2時間だ。いまからだと奥多摩湖の3時35分のバスに間に合うかもしれない。大ブナ尾根で下ることにした。登りも下りもあっさりと予定変更である。一人歩きだから綿密な予定を立てる私がきょうはどうしたことか。

この尾根を降りるのには神経を使った。まいった。急な下りはいいのだが、岩混じりの道でその上に落ち葉が降り積もり前日の雨で濡れている。そうなると滑る。私は滑ることに恐怖心を持っている。どうしても腰を引いてしまう。ますます滑りやすくなる。時間が気になるが、ここは気をつけて慎重に降りることにした。それにしても集中力と緊張感を強いられる下りだった。


(13:40 大ブナ尾根。いい雰囲気ですね)


(13:55 右手に登ってきたシダクラ尾根が見える) 


(14:30 湖面は西日を反射してまぶしいばかりだ)


(15:20 ヘリが木材を運ぶのをダムから眺める)

湖が見下ろせるところまで来るとヘリコプターがせわしなく往復している。なんのためかわからなかったが、ダムサイトまで降りてきてみるとヘリで材木を運んでいた。伐採地からダム下のところまでピストンで飛んでいるようだ。いまは材木をヘリでおろしているのか。感心しながらヘリの往復をダムの上から見ていた。しかし急がねばならない。10分前にバス停に着いた。どうにか間に合った。

予定は未定にして決定にあらず。自分のボケから予定が狂い出したのだが、こんな一日になるとは思ってもみなかった。よもやシダクラ尾根を登ることになるとは。この予定変更が充実した山歩きになったのだからわからないものである。
(了)


    


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シダクラ尾根から御前山(その2)

2009-12-08 | 登山


恐る恐る踏み入れたバリエーションルート
道なき道に悪戦苦闘
はたして歩けるか


(御前山からの雲取山と石尾根の眺め。前日の雨が雪になったのか)


 「その1」からの続き
ルートを間違えた
テレビアンテナのある810㍍からゆるく下るがすぐにまた急登になった。先には大きな岩が待っていた。ここは大岩を越すよりも巻くしかない。左に巻いてこの大きな岩の背後に回りまた尾根に乗るのだ。そうわかっていてもここでルートを間違えた。巻きながら尾根へ戻るルートを探した。まわり込んだのだから尾根に戻ればいいものを、ルートを探しあぐねていた。少し下にはっきりとした道が出てきた。たぶん杣道だろう。この道をとることにした。しかしこの道は尾根の左側をトラバースするように水平に続いている。頭ではどこかで右上の尾根に登らなければならないと考えている。バラヤブに右腕が引っかかれた。この道にはところどころに赤テープがある。なかでも赤テープがやたら木に巻きつけているところが2カ所ほどあった。この赤テープが右上の尾根に続いている。ここを登るのかと思ったが、無視してなおも水平道を歩いて行くと突然道が消えた。あちこち見渡したがらちが明かない。そこで来た道を戻ってみた。さきほどの赤テープが何本も巻かれている個所で、周りをよく見ると斜面を登る道があった。赤テープはこの道があることを示してくれていたのだろう。道といって両足ほどの幅の道だ。しかしはっきりとした道だ。この道を取るとぐんぐんとジグザクを切って高みに上がっていくことができた。


(10:15 実際は見上げるばかりに急斜面。大岩が見える)


(10:17 これが大岩。ここを左に巻いたのだがルートを間違えた)


(10:30 たぶん間違えたルートの水平道を行く。そこからの眺め)


(10:30 水平道に多くの赤テープが目につく。ルートを間違えてここから尾根に登り返す。細い道が尾根に延びている)

ルートを修正できてひと安心
登りきるとそこになんと「しだくら峠」と書いた木っ端があった。新しい。ここまでのこの尾根の状態を見ているかぎり突然現れたこの人工物はいやに異質に感じだ。それにしてもこんなとこ歩いている人がいるんだなと感心してしまう。なぜここが「しだくら峠」なのか。たぶんさきほど迂回した大きな岩からまっすぐ来るとここに出るのだろう。ともかくこのこの標識に出会えたこと、さらに再度尾根に乗れたことにひと安心。南に目をやるとたしかに尾根が続いている。


(11:05 えっ、こんなところに。「しだくら峠」の道標。こんなルートを歩いている人がいるんですね)

登山道のあるところは登山道に頼って歩く。これがこれまでやってきたことだ。だから今回もつい登山道を探してしまうのだが、あろうはずもなく、勝手に自分で考えて歩いて行くのが今回の登山だ。この切り替えができていない。

まっすぐに尾根が延びている。ここからが急登の連続になる。進むとある個所で下から赤いテープがこの尾根まで続いているのが目についた。「あっ、そうか。これはさきほど水平道で見たのものにちがいない」。たぶんわたしと同じようにルート修正のためここの斜面も登って尾根に出たのにちがいない。そうだろうか。

これから先は時間をロスしたため、それを取り戻そうという焦りもあってがんばって登った。もちろん踏み跡はない。また大きな岩が出てきた。ここも左を巻く。この急な斜面にはてこずった。落ち葉が積もり、前日は雨だった。斜面が急だから滑る。つい斜面のゆるやかなところに足を運ぶと尾根からしだいに外れていくから、できるだけ急な尾根をまっすぐに登らなければならない。足を踏ん張って体を持ち上げる。この急登がどこまで続くのか。

やっと登りきった
尾根を突き詰めるとたしかに天辺に出ることはわかっていても、不安は常にあった。大ブナ尾根が右手に見えてきた。稜線に出るには間もなくだと思いながらも急斜面から開放されない。たしか天辺はもうすぐだ。最後は一気に登りきった。どうにか稜線に出た。どうにかというだけあってだいぶてこずった。それでもどうにかバリエーションルートを歩けたという喜びと安心があった。疲れたけれど新鮮な喜びがあった。しかしここが惣岳山かと思ったがなにもない。その代わりにふと左を見ると標識とベンチがあった。そこに「アセビの森」(体験の森)とあった。いきなり整備された場所だった。戸惑うがこれで人心地がついた。これからは左の巻き道を進む。踏み跡がきちんとある。惣岳山に出た。ここに3方を示す道標があり、いま歩いたきた方向は「山道」と記され、手書きで小さく「アセビの広場 シダクラ尾根」と書かれていた。いま来た道は「アセビの広場」まではたしかに「山道」だが、そこから下るシダクラ尾根には道はない。というより道なき道の下りは登るよりむずかしい。  


(11:40 右に大ブナ尾根が見てきた。もうすぐだ)


(11:55 尾根を登りきるとそこは「アセビの広場」だった。???)


(12:15 道標が出てきた。ほっとした)


(12:20 惣岳山には3方向を示す道標。いま来た道が「山道」?)


(12:20 やっと着いたいう思いの惣岳山)

山を歩き始めて40年を超えたが、これまでも踏み跡うすいルートを歩いたことはあるが、ここまで道なき道を歩いたのははじめての経験だった。10月上旬に歩いた「ウトウノ頭」も赤線ルートではないが、赤テープやうすい踏み跡があって、まったく不安なく歩けた。しかし今回は違った。自分の判断で道なき道を進む。この年になって冒険心を楽しめた。しかしバリーションルートをひとりで楽しむには私の技術では心もとない。それだけの読図力がないからだ。

 →[その3」へ続く 


     


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シダクラ尾根から御前山(その1)

2009-12-07 | 登山


恐る恐る踏み入れたバリエーションルート
道なき道に悪戦苦闘
はたして歩けるか


(御前山直下からの富士。到着が遅れて逆光になった)


山行日 2009年12月6日(日)日帰り
天気 
山域 奥多摩
メンバー 単独
コース&タイム
我孫子5:33=5:46新松戸5:51=6:46西国分寺6:55=7:03立川7:05=8:23奥多摩8:35=8:45境橋8:50-9:25そば屋「とちより亭」-9:40尾根取り付き点―10:05アンテナの立つ810メートル標高点-10:20巨岩-ルートを間違う(40分ぐらいロスタイム)-11:05「しだくら峠」の道標-11:55「アセビの広場」-12:20惣岳山12:30-12:45御前山直下のベンチで昼食13:10-13:15御前山13:25(大ブナ尾根を下山)-14:30サス沢山-15:25奥多摩湖15:35=15:50奥多摩駅16:04=16:39青梅16:43=17:17西国分寺17:26=18:24新松戸18:27=18:41我孫子駅   


御前山へ、バリエーションルートのシダクラ尾根を登路に歩いてきた。多摩川に流れ込むシダクラ沢の右岸には惣岳山から真北へ顕著な尾根が降りている。これがシダクラ尾根だ。シダクラ尾根には、2万5千分の地図に破線はなく、昭文社の「山と高原地図」には名前が記されているがルートを示す赤線は引かれていない。こんごとも赤線や破線が引かれることはないと思う。そんな地図とコンパスと勘が頼りのコースだ。厳しい登りが続く。急登につぐ急登だ。途中でやはりというかコース取りを誤った。修正できた。この尾根は惣岳山に突き上げる。その手前で一般ルートの道標に出会ったときは正直のところ安心した。迷ったため予定よりも時間がかかった。それでも自分に「やるじゃないか」と声をかけたくなるほどの、大げさな物言いになるが達成感を味わえた。

シダクラ沢右岸尾根ルート

バリエーションルートに突然変更
当初の予定ではシダクラ尾根を登るはずではなかった。奥多摩湖から「大ブナ尾根」を登り、「湯久保尾根」を下山するつもりで家を出た。ところがバスを奥多摩湖で下車するはずが手前の境橋で降りてしまった。なにを勘違いしたのだろう。ボケたもんだ。バスは行ってしまった。境橋から御前山を目指さざるを得なくなった。もちろんこの時点では御前山へ一般ルートを歩くつもりでいた。その登山口にたどりつくと張り紙があった。ここからのルートは来年4月まで閉鎖、御前山には栃寄林道コースを、と書いてあった。うまくいかないときはよくあることだがなにもかもうまくいかない。

そうなるとこの先も林道歩きが続く。山歩きに林道歩きは避けられない。しかしできれば避けたい。そんなことを考えながら林道の坂道を登っていくうちに、ふと先日購入した本「バリエーションを楽しむ」が境橋で降りてしまった原因なのかと気がついた。この本は買ってすぐに読んだ。私が知っている山でのバリエーションルートを拾い読みした。そのなかに今回のシダクラ尾根が入っていた。境橋からのルートもあった。しかしバリエーションルートのこのコースを歩くには準備不足だと思ってあきらめていた。そのことが頭の隅に引っかかっていたから境橋で降りてしまったのか。とにかく最近は自分でも驚くほどボケを感じる。

この先も林道を歩くのなら、いっそのこと本で読んだバリエーションルートを歩こうという気持ちになった。本の内容は覚えていないが取り付き点は不思議と覚えている。コンパスも地図もある。これならいけるかなと。栃寄森の家が左に見えてきた。そのちょと先の右手に尾根への入り口となるそば屋「とちより亭」がある。このそば屋の左手の石段を登るのだ。たしかにあった。ちょうどそばやの主人が店の前を掃除していた。
「ここから登る人はいますか」
「まずいないね」


(9:22 栃寄山の家)


(9:25 そば屋[とちより亭])


(9:25 このそば屋の左の石段を上る)


(9:30 小さな鳥居を左にわける)

不安になった。やっぱり一般ルートを歩こうかと迷ったが、意を決して石段を上った。すぐに苔むして滑りそうな木橋が2つ続く。歩かれていそうもないことがすぐわかる。小さな鳥居が見えて、それ左にわけて道をすすむ。道ははっきりしている。三叉路?に出る。このあたりは灌木とヤブで道がなくなった。当然ここを左折するのだよく見るとうすい踏み跡があった。斜面を巻くように進むと左手に赤い布が巻かれていた。「取り付き点はここだな」。シダクラ尾根の取り付き点だというのがすぐに分かった。そこに立つといま来た道が尾根をまたぐようになっていて、道はこの先下っているからだ。しかし、赤い布がなければここが取り付き点だとわからないで先に進んでいたかもしれない。


(9:38 ここが尾根の取り付き点 左上を登る。右が落ち葉に埋もれた杣道) 

 
(9:50 植えた苗を守るための柵が出てきた)

この左上の斜面を、すなわち尾根をはずさないように忠実に登って行けばいいのである。そうとわかっていても、まったく踏み跡が見当たらない。せめてうすい踏み跡ぐらいはあるものと期待したがまったく見当たらない。どこを歩こうがいいのである。ということになるのだが、一般ルートばかり歩いている人は戸惑うばかりだろう。(注:帰ってから本を読みなすと「鳥居をくぐり、左手に社を見て」と書いてあった。本とは違う道を行ったのだが取り付き点まで無事にたどり着けた)

そこから見上げるほどの斜面である。恐る恐る足を踏み出すとはこのことだ。とにかく手と足を使ってよじ登ることにした。登って振り返ると尾根の形がはっきりしてきた。いま尾根に自分が乗っているのがわかり少しは安心したもののまだまだ不安である。たまに杣道が左右から現れたり、急にうすい踏み跡が出てきたりする。植林した苗を守るための柵も出てきた。林業関係の人が入っている。こんなひと気を感じながら、要は尾根を忠実にたどって高みを目指していく、この一点を守ることだと自分に言い聞かせた。


(9:50 尾根沿いに白くペンキで塗られた木が続く。これはありがたいがすぐ終わる。振り返ってみると尾根の形がよくわかる) 

 
(10:00 たまに赤テープを見かける。これがあると安心するが、ミスリードもあるから注意しないといけない)


(10:05 アンテナの立つ810メートル標高点) 

やっと平らな場所に出た。ここが本に書いてあった「アンテナの立つ810メートル標高点」だ。どうにかここまで来た。まちがいなく尾根をたどっている。ここで少し休憩。あたりまえだが一人きりの静かな山歩きとなったが、それを味わう余裕はない。

「その2」へ続く


    


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ミズナはうまいんだろうか

2009-12-05 | その他

コマツナ、ホウレンソウ、ミズナ、チンゲンサイなど小物の葉菜類は、一度に多く収穫しても食べきれないから、食べる分だけ毎日小まめに収穫するのがいい。それには住まいのなかに「家庭菜園」があればベストだ。それができたらなあと思うのだが…。

ミズナは、ホウレンソウと同じく寒くなるこれからが旬だ。寒さにめっぽう強い。葉柄の白くて細いさまは華奢な感じで美しい。

たしかに見た目がいいのだが、どうもわからないのがその味だ。ミズナをうまいと思って食べたことがない。ただしゃきしゃきした食感を味わうために存在しているのではないかと思うときがある。単独で食べてもおいしいとは思わない。

わが家でその存在感を示すのはサラダにしたときぐらいなのものか。歯ごたえのない野菜、たとえばサニーレタスと合わせると、この野菜の存在を意識する。その程度である。おひたしではどうか。これも不満だ。では鍋物はどうか。煮過ぎないようにして食べるのだが、たいしてうまいとは思わない。ハクサイは煮過ぎてもそれなりのうまさはあるのだが、ミズナにはそれがない。

それだったら作らなければいいのにと思うのだが、秋になると必ずタネをまく。そして必ずこんな感想を言ってしまう。これだけ悪口を言ってしまってからでは遅いのだが、調理しだいではもっとうまく食べられるのだろうかと。


    


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シワが寄ればうまくなるちぢみホウレンソウ

2009-12-03 | ホウレンソウ

平山郁夫さんが亡くなった。仕事で鎌倉のお宅になんどか伺う機会があった。応接間の飾り棚にはシルクロードの品々が置いてあった。その当時すでに画壇の「スター」であったのだが、若造の私が抱いた印象は誠実な方だなあというものであった。仕事とはいえ会って心に残る方はいつまでも覚えている。この年になると仕事で世話になった方が次々と逝く。自分が年をとったのだからそれもそうだなとわかっていても、やはりさみしいものである。


 
ホウレンソウがうまくなってきた。口に入れるとそれまでと違って甘みを感じる時がある。その時は必ずやってくる。うん、うまくなった。そうつぶやく時がこの季節の楽しみだ。ここにきて肉厚で濃い緑色になり甘みが増した。これから霜にあたってますますうまくなる。

ホウレンソウはこのところ品種は「まほろば」ばかりだが、今秋は「ちぢみホウレンソウ」を加えた。わが菜園には初のお目見えである。ホームセンターのタネ売り場で、こんどはなにをまこうかと棚にずらり並んでいるタネを見ているのは楽しいもので、おやっというものがあれば買ってしまう。

この秋はこのちぢみホウレンソウと赤ネギを買った。なぜちぢみホウレンソウを買ったか。もう一昔前になるが仙台に単身赴任していたとき、マーケットにはこのホウレンソウが並んでいた。はじめてみたときはその「つら」が気持ち悪かった。値段もいくぶん高かったとように覚えている。食べてみるとこれが甘かった。そんな思い出があったから、懐かしくつい買ってしまったというわけである。

このホウレンソウ、名前の通り葉の表面に縮んだようなシワが入る。名前そのものだ。寒さにあたるとしだいにちぢんでくる。旬は霜が降りるこれからで、上の写真のシワはまだ序の口で、これからさらにシワがよってくる。


    


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いいかげんにしろとヨトウムシを踏みつぶす

2009-12-02 | タマネギ

11月に植えつけたタマネギとエンドウに異変が起こった。畑も見回るたびに根元から苗がかじられ、折れている。少なからずあったので気になった。だれの仕業か。この時期だ。カラスも犬もいる。

折れた苗のところには新しい苗を植える。土を掘り起こすと中から虫が出てきた。ヨトウムシだった。これまでタマネギとエンドウにはヨトウムシの被害はなかった。よもやヨトウムシの仕業だとは思ってもみなかった。そうかヨトウムシだったのか。よくもやってくれたなと、摘まんで足で踏みつぶした。

今年はタマネギもエンドウも予備苗がたまたま多くあったから助かった。これでカバーできた。予備苗がないと歯抜けのような畝になってしまう。思った以上の被害であった。

折れた苗の周辺を軽く掘ると必ずヨトウムシが出てくる。ヨトウムシはヨトウガの幼虫で写真の老齢幼虫で4、5センチになる。老齢幼虫なんて名前そのものからして気持ちが悪い。日中は土の中に潜み、暗くなると出てきて食害する。駆除しようと思ってもなかなかできない厄介な害虫だ。ヨトウムシは親指と人差し指でつぶそうとしてもなかなかつぶせない。弾力があるというか皮が硬いというか。そこで足で踏みつぶすのである。

ヨトウムシといえばハクサイがよくこれの被害を受ける。ハクサイではヨトウムシをつねに警戒している。今年はハクサイにヨトウムシの被害はまったくなく、予想もしていないところで被害が出た。それにしても意外だった。さっそくに調べたらタマネギにもエンドウにもヨトウムシの被害があることがわかった。知らなかった。そのことがわかったのが収穫だったのだが、来年は注意しなければならない。


    


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頑張ってくれよとハクサイの冬支度

2009-12-01 | ハクサイ

畑もそろそろ冬支度だ。寒さから守ってやるためビニール、寒冷紗、不織布をトンネル掛け、べた掛けする。

ハクサイは霜にあたってこれからがますますうま味が増してくる。じっとこらえて寒さに立ち向かってもらわなければならない。そうはいっても寒さで外葉が茶色になって一枚、一枚と枯れていく。立派な姿から一転して北風にさらされてじっと寒さをこらえている姿は哀れなもんだ。

このハクサイの姿を見ていると自分を重ねてしまう。生き続けるとだれもがしだいにこうなる。これからは超高齢化社会。老後は長い。人生は長い。生き続けなければならない。私の住まいの住宅地も急速に老人社会になった。あいかわらず勤めに出ている老人、ボランティアに精出す老人、家に閉じこもっている老人、あたりまえだがおひとりさまも増えている。周りを見渡すと自分を見つめ直す材料に事欠かない。ちょっぴり仕事をして、あとは趣味の登山と百姓仕事が私のいま。これでいいのかと考えてしまうことがあるが、いまさら煮詰まっても仕方ない。煮詰まらないように気分を紛らす趣味があってよかったなと思っているのだが、これからもう一つの人生が目の前にあるのは確かだ。

横道にそれてしまった。ハクサイは少しでも寒さから身を守ってあげるため頭部をヒモで結束してあげる。そのまま畑に残すとどうなるか。寒さで朽ち果てるのもある。春に菜の花を咲かせるのもある。

今年は紅葉が長く楽しめた。私のウオーキングコースでも鮮やかな輝きの紅葉を目にすることができる。平地でも身近でこれだけの紅葉が楽しめた。すばらしさに足を止めて眺めている。


    


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