■同宿の南アフリカ人はハノイで2年英語を教えていてここに2週過ごす予定だそうだ。
1人日本人女性がいた。50歳過ぎだとはとても見えない若い感じだが2年間東南アジアを1人でまわっているという。日本人だと知って悩みがあるので聞いてもらいたいという。なんとオーバーステイで盗難にあって帰るお金がなく大使館を通じて日本の家族と連絡中だという。
ベトナムでもオーバーステイで、、カンボジアで働いたが安くてやっていけず、ネットで在宅勤務もやってるが不安定で、、若い時NYで1年ほど過ごして英語ができるというが、なにかおかしい。認知症のお母さんに成年後見がついているという話をきいて、ハーンと思い当たった。そうだ、こういう人がいるんだ。海外でぶらぶらして不法滞在で送還されるような人だ。親戚の中で唯一受け入れをOKしている神経症の兄とうまくコミュニケーションがとれないという。もしアドバイスするならどういうことを言うべきか考えていた。
夕食に誘って話を聞いてみた。やはり思った通り娘1人兄2人兄弟でぶらぶらした娘に母がいくらでもお金をつぎ込むのを嫌って兄が成年後見をつけているようだ。本人は女性ながら土木工学を専攻した技師でオートキャドも使えるし構造計算もできるが高齢で職がなく、開発途上国の建設現場ならとおもって東南アジアに来てみたそうだ。友人もなく、自分が他人からどう思われているかが分からない、という。目が悪くコンタクトも合わなくてよく見えないし海外で治療をする方法を知らない。
以前神経障害に悩んでいたがこちらに来て楽になったそうだ。明日出発予定のバンコクについて聞いてみると実によく知っている。
日本の不法滞在者は大きな収容施設があり医療設備も整っているがラオにそんなものはない。日本までの渡航費を親戚の人が送ってくれるまでこの安ホステル(1日400円で朝食付き)で暮らすしかない。今迄いろいろ宿に泊まり追い出されて、、。
兄弟は誰もe-mailが使えず、スカイプも使えず、電話は高いので手紙を書いて送ったそうだ。ベトナムでも郵便は2週間ほどはかかるというのに、、。
物を取られしつこくつき付きまとわれたという経験だけで、ラオが大嫌いで日本に帰りたいというので、 僕からのアドバイスはしなかった。