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「試作小住宅」のいらっしゃいませ
しばらく前まで、等々力に「試作小住宅」という名前の住宅がありました。
なんだかプロトタイプみたいな名前のこの住宅の設計者が
「孤高の建築家」と言われる白井晟一であるというのはちょっと不思議ですが、
発表当時の白井の文章を読むとその目標は明快です。いわく、
長くもない生涯を、強い風や雨に、或いは地震に堪え、
見るからにがっしりした家で暮らしたいとは誰もが想うことではないかと考える。
大きく庇を出したゆるーい勾配の大屋根をもつ、ちいさなちいさな住宅は、
各部屋も適度にこじんまりしていてとても居心地が良さそうです。
とはいえ、同じ1953年に竣工した増沢洵の「コアのあるH氏の住まい」や
清家清の「斉藤助教授の家」などと比べると、その独特の素材・空間にはまさに白井好み。
強い芸術性・作品性を感じますが、かといって押し付けがましい訳ではなく、
逆に「小さくても頼れる建築」感を演出することに貢献しているように思います。
(道路側から外側を見たことしかないので内部は写真からの想像)
実はこの住宅、昨年朝日新聞の「わがやのミカタ」という連載の最終回で
絵本の「ちいさいおうち」と並んで紹介されたています。
(あ、あれか!と思ってくれた方がいると嬉しいかも)
で、なんで「並んで紹介」されたかというと、実はこの家はもう等々力にはなくて、
秋田県湯沢市に移築されたからなのです。
移築後の様子がわかるBLOG
→ http://ym0396.cocolog-nifty.com/blog/2008/01/post_7922.html
(リンクは許可が必要らしいのでアドレスのみ書いておきます)
今日は某職能団体主催のセミナーで、その移築設計をされた
白井の孫に当たる建築家・白井原多さんのお話があり、
色々と有意義な話や興味深い映像を見聞することができたのですが、
さて、今日このBLOGに取りあげた訳は!
そう、この住宅の玄関も内開きなのだそうです!!(パンパカパーン)
う~ん、さすが白井晟一、という感じですが、
水勾配をつけると扉の下が床に擦っちゃう、という問題は
少し框をつける(扉の下に小さな土手がある状態にする)ことで対応し、
しかも中の水を外に出すためにその土手の端を切り欠いてしまうと言う、
解決としてはやや雑駁ともいえる方法が採用されています。
もっともプライオリティが明確ということもエレガントなことですよね。
些細なディティールに拘って本質を掴み取り損ねないようにしなければ!
なんだかプロトタイプみたいな名前のこの住宅の設計者が
「孤高の建築家」と言われる白井晟一であるというのはちょっと不思議ですが、
発表当時の白井の文章を読むとその目標は明快です。いわく、
長くもない生涯を、強い風や雨に、或いは地震に堪え、
見るからにがっしりした家で暮らしたいとは誰もが想うことではないかと考える。
大きく庇を出したゆるーい勾配の大屋根をもつ、ちいさなちいさな住宅は、
各部屋も適度にこじんまりしていてとても居心地が良さそうです。
とはいえ、同じ1953年に竣工した増沢洵の「コアのあるH氏の住まい」や
清家清の「斉藤助教授の家」などと比べると、その独特の素材・空間にはまさに白井好み。
強い芸術性・作品性を感じますが、かといって押し付けがましい訳ではなく、
逆に「小さくても頼れる建築」感を演出することに貢献しているように思います。
(道路側から外側を見たことしかないので内部は写真からの想像)
実はこの住宅、昨年朝日新聞の「わがやのミカタ」という連載の最終回で
絵本の「ちいさいおうち」と並んで紹介されたています。
(あ、あれか!と思ってくれた方がいると嬉しいかも)
ちいさいおうち (岩波の子どもの本) バージニア・リー・バートン 石井 桃子 岩波書店 1954-01 売り上げランキング : 5604 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
で、なんで「並んで紹介」されたかというと、実はこの家はもう等々力にはなくて、
秋田県湯沢市に移築されたからなのです。
移築後の様子がわかるBLOG
→ http://ym0396.cocolog-nifty.com/blog/2008/01/post_7922.html
(リンクは許可が必要らしいのでアドレスのみ書いておきます)
今日は某職能団体主催のセミナーで、その移築設計をされた
白井の孫に当たる建築家・白井原多さんのお話があり、
色々と有意義な話や興味深い映像を見聞することができたのですが、
さて、今日このBLOGに取りあげた訳は!
そう、この住宅の玄関も内開きなのだそうです!!(パンパカパーン)
う~ん、さすが白井晟一、という感じですが、
水勾配をつけると扉の下が床に擦っちゃう、という問題は
少し框をつける(扉の下に小さな土手がある状態にする)ことで対応し、
しかも中の水を外に出すためにその土手の端を切り欠いてしまうと言う、
解決としてはやや雑駁ともいえる方法が採用されています。
もっともプライオリティが明確ということもエレガントなことですよね。
些細なディティールに拘って本質を掴み取り損ねないようにしなければ!
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