なにか動くものがいて、見上げると1羽のメジロだった。
最初は梅かなと思ったが、花の付き方や枝を見ると、どうも桜の仲間のようだ。
その少しピンクのかかった花から花へ、メジロは忙しく動き廻っている。
時には、逆さまになって花の蜜を吸っている。
かなり近い距離だが、メジロはこちらを気にする様子はまったくない。
この桜の所から本堂の全体が見える。
メジロの写真を撮っている間、ずっとカラスが鳴いていた。
メジロの姿を見ながら、カラスの声を聞いていたことになる。
右手に山門があり、その傍に葉を落とした大きな木が枝を広げている。
おそらくケヤキだと思うが、その枝に1羽のカラスがとまって鳴いている。
その右手のほうには、鳥の巣があった。
巣は割と大きめに見えたが、何の鳥の巣かは分からない。
カラスは別のカラスを呼んでいたようで、本堂のほうからもう1羽のカラスが飛んできた。
2羽は仲良く枝に並んでとまった。
何か相談しているようにも見えた。
今年の子育てにこの木、この巣を使おうか、見に来たのかも知れない。
桜の下をジョギングする人が通過しても、まだメジロは蜜を求めて動いていた。
目を離した間に、2羽のカラスはいなくなった。
さて、カラスはこの物件が気に入ったのか、今年はこの木で子育てするのだろうか。
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