舞蛙堂本舗リターンズ!~スタジオMダンスアカデミーblog

ダンス(フラ・ベリーダンス他)と読書と旅行とカエル三昧の日々を綴る徒然日記。

いよいよ本社へ

2006-06-23 02:37:27 | 徒然話
さて、衣装をつめたトランク2つと楽器を入れたバスケットを持って、S新聞本社に到着。
取材してくださるスタッフの皆さんとご挨拶した後、会議室をお借りして、取材&撮影が始まりました。

2人の紹介写真を撮ってから、フラでよく使われるポーズの撮影に入りました。
予め歌によく出てくるようなポーズ(「花」とか「見る」など)のイラストとそのハワイ語を10個ほど描いたものをお渡しし、それに沿って撮影が進められました。

しかしまあ、フラの動作を静止状態で表すのって、とんでもなく難しいんですよね。
普通に踊ってるときの写真でさえ、満足のいくポーズが撮れるのはものすごく難しいのですから、いわんや静止図をや。
それはたしょう予期していたことだったので、いくらメジャーな動作でも写真にするのがきつそうなもの(例えば「波」なんて、途中で止めようとするとなにやら幽霊チックなポーズになります)は最初から省いておいたのですが、写真のために止まってフラのポーズを取るのは想像していたよりさらに困難でした。

バレエなどと違って、フラは決めポーズがあるものではないですからね。
だからこそ難しいダンスであるといえます。フラは実はそうとう難しいダンスなのですね。そのことに気付くには、おもっていたより時間がかかるんだけどね。

ともかく、イラストで描いておいた順番どおりにポーズを撮ってもらい、何枚か撮れたところで私がチェックして撮影者の方と相談し、「これが一番『見ている』感じが出てますね」(←「見る」ポーズのとき)とか「ああ、やっぱりこのポーズはやめた方がいいですね」などと決めていきました。便利だよなあデジカメ。

しかし、ステップを撮るとなるとさらにホネでした。
何しろ、基本中の基本「カホロ」を撮ってもらうといったって、「足を横に出したところ」と「足を揃えたところ」の2シーンを撮るしかありません。
本当は、この2シーンの間に体重移動や腰の揺れなどに絶え間ない変化が生じているわけですが、パラパラマンガにでもしない限り、それら無数のシーンはすっ飛ばさなければなりません。
その省略分を、文章で補わなければならないんですが、これがまた文章で表すのが難しい代物なんですよね。
例えば腰の揺れの推移、体重が移動するに伴って後を追うようにゆったり揺れるわけですが、このニュアンスは直接見てもらわなければピンときません。
だからといって、社交ダンスのように足形で示せば、フラの性質上ブツ切りの体操ダンスになってしまいます。

だからやっぱり、フラの振り付けは「文章で理解しようとしない方が良い」ですね。
文字を持たなかったハワイの踊りを文章で表現しようとすること自体、かなり無理のあることですから。
そんなわけで、実際には「フラの歴史」とか「ハワイ語講座」とか「手の動きの解説」などが紹介され、ステップ等はあまり掲載されないことになるかもしれません。

いずれにしても、知れば知るほど奥が深くて複雑なフラを特集すべく、フラ本で勉強し、熱心に取材に当たってくれたS新聞社スタッフの方々には、頭の下がる思いです
今の時代、流行に便乗して安直にフラネタを取り上げるマスコミが多い中にもかかわらず、あれだけの熱意をもって取り組んでくださった皆さんなら、きっとすばらしい記事になることでしょう。

そんなスタッフの方々のために、今日の取材や私のイラストが少しでもお役に立てることを祈ります。

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