舞蛙堂本舗リターンズ!~スタジオMダンスアカデミーblog

ダンス(フラ・ベリーダンス他)と読書と旅行とカエル三昧の日々を綴る徒然日記。

日本語どうでしょう

2008-09-09 23:16:12 | 徒然話
世の中には「ウ~ン、どうでしょう」と唸っちゃうような日本語が多すぎる
...と、イキナリ怒ってみました(笑)。いえ、本気で頭に来ているわけではないですけどね。世の中の変な日本語の大半は、怒るより笑った方が楽しいです。

たとえばレストランでよく言われる「○○(商品名)になります」ですね。
これ、一時期いわゆる「日本語ブーム」の頃さかんに言われてましたが、典型的な敬語の間違いですね。丁寧に言いたいなら「~でございます」とおっしゃればよろしい。

「~になります」とか言われるたびにお皿の上でポンッとか言って料理が出現するさまを想像してしまう私です。
残念ながら想像どまりで実際に見たことはないんですが。この誤った敬語を逆手に取って、お皿の上で衝撃の変身をするビックリ料理とか作ったら絶対受けるのにと思います。


しかし残念ながら世の中、笑って済ませられる珍用法ばかりではありません。
今挙げた文法的間違いとはまた別の、どっちかっていうと常識に問題が起きてるんじゃないかと思う話なんですが...。

私がハワイ語前に立ち寄る本屋さんの向かいに着物店があるのですが、ある日私がそこを通り過ぎようとした瞬間、耳を疑うような言葉をかけられました。
曰く、「素敵でしょう」と.....!!!

いや~、私の生涯で通り過ぎざまにかけられた言葉の中で最もショックを受けた一言でした。
だって私、その商品はおろかお店にさえ一瞥もくれていなかったのですよ。
見もしていない人間に対してかける言葉として、ここまで不適切な表現があろうか...ッ!!!

私が居心地悪く感じたのはその不適切さだけでなく、「素敵でしょう」という、主観を押しつける言い方のせいでもありました。
たとえば私はうちの衣装が素敵だと思っていますが(笑)、それにしたってステージを見に来た方に対して自分から「素敵でしょう」とは言いません。
それは相手が「素敵な衣装ですね」などと言ってくださって初めて言う台詞でしょう(私だったらまずは褒めていただいたお礼を申しますが)。
ましてやステージを見ずに通り過ぎてゆく方を捕まえて「素敵でしょう」とは先ず言いません。

「ご遠慮ください」という台詞にも、同様の「押しつけがましい居心地の悪さ」を感じますね。
本来「遠慮」は自発的にするものです(例:煙草の苦手な人の隣では、喫煙席であっても喫煙を「遠慮」するなど)。人から強制されてするものではありません。
けっきょくのところダメと言いたいのなら、「~は禁じられております」「~はお止めください」などとハッキリ書くべし。日本語の柔らかな物言いは普段なら美しいですが、そんなもんオブラートに包んだってしょうがないでしょう。

くだんの着物店、あれから1ヶ月が経ってしばらく忘れていたのに、今日久しぶりに前を通ったら懲りずにまた「可愛いでしょう」と声をかけられました。
うう.....。この1ヶ月のあいだに何か学習しなかったのか.........。

何よりつらいのは、この押しつけがましい台詞のせいで商品を見る気が完全に失せてしまうことです。
別の日に「その長い髪は着物が似合いそうだ」と言われたこともあり、これも同様の効果を及ぼしました。
「素敵でしょう」も「似合いそう」も、客が商品を見てある程度コミュニケーションが進んだ段階で発すべき台詞です。台詞自体は間違っていないのに、タイミングを誤ったために逆効果になってしまうんだね。

日本語は...いえコミュニケーションは難しいものですなあ。
私だって何度も不適切な発言を誤ったタイミングで言ってしまっていることでしょう。
でもせめて1ヶ月前と同じ過ちは起こさないよう心がけたいと思います。

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