舞蛙堂本舗リターンズ!~スタジオMダンスアカデミーblog

ダンス(フラ・ベリーダンス他)と読書と旅行とカエル三昧の日々を綴る徒然日記。

不毛地帯! in LOVE

2009-12-19 02:48:36 | 徒然話
このタイトルを見て、某OVA発祥のメディアミックス作品を思い出したという方とは、後ほど友誼の酒を酌み交わすとして(笑)、ともかく今日はドラマ『不毛地帯』の話です。
ビジネスドラマとして極めて優秀であったこの作品が、いきなり色恋方面に突入しちゃったよ、の巻です。

「え、色恋? だって主人公って妻帯者じゃ」とおっしゃる方は、最初の頃だけ見ていたor2回ほど見逃してしまった方ですね。
確かに主人公の壱岐さんには奥さんがいました。
しかしこの奥さん、苦労するだけ苦労して、不慮の事故で亡くなってしまったのです...

あまりにも気の毒じゃございませんか。壱岐さんのシベリア抑留中は女手一つで子供たちを育て、壱岐さんが無事戻ってからも静養中は家計を支え、壱岐さんが商社マンになってからは、どんどこ出世しているというのに贅沢の一つもせず、陰で支え続けた奥さんです。
壱岐さんを含めた周りの人間は、いえご本人さえも、この奥さんに対してあまりにも過小評価だったんじゃないかと、私は思います。
彼女の苦労はもっと報われるべきだったし、それを求める権利があった筈です。

しかも、亡くなったタイミングがまた気の毒すぎました。
壱岐さんは軍人時代の上官の娘だという女性と頻繁に会ったり手紙などのやり取りをしたりしていて、べつだん変な関係ではなかったのですが、この奥さんだけは何か女の勘が働いたらしく、二人の交流を牽制するそぶりを見せました。
口調にも疑念が混じる奥さんに対し、壱岐さんが妙にムキになって反論し、和解しないまま別れたところで、奥さんが車にはねられてしまったのです。
うわあ、なんて可哀想な...。


そこからたった2話(時間にして2年半)で色恋とは何事だ壱岐(※呼び捨て)。
む~、そりゃ私も「いつまでも亡くなった奥さん一筋」なんて美談ばかりが通用するとは思わないけれど、この奥さんがあまりにも気の毒なのと、亡くなってからのタイムラグが短すぎるのと、相手の女性が問題すぎて許せません。


だって相手の女性って。
あの、奥さんが亡くなる前に疑ってた「上官の娘」ですよ。


確かにこの人は最初から明らかに壱岐さんに惚れているそぶりを見せまくっていました。
で、壱岐さんの方も明らかに他の女性とは態度が違う。妻帯者なのでもちろん惚れているような振る舞いはしていませんでしたが、彼にとってどう見てもこの女性が特別な感じです。

それで長年苦労をかけた奥さんが亡くなって、大して時間もたたないうちにこの女性とくっついちゃうなんて、あまりにも奥さんが不憫でイヤだな~。
それだったら、最初から壱岐さんを独身にしておけば良かったのに。
あるいは、奥さんはもうそうとう前(シベリア行く前くらい昔)に亡くなったか別れたかしていたとか。
それだったら、運命の人を見つけて良かったねで済んだのにな~。

気の毒すぎる奥さんの件を差し引いても、この色恋は私の好むところではありません。
個人的な趣味ですが、最も美しいのは「恋が成就しない状態」です。何の望みも無い片思いの恋でもいいし(ただし不倫は除く)、成就しそうでしないじれじれ状態でも構いませんが、壱岐さんのようにこの最も美しい状態をサッサとすっ飛ばすのは一番いただけません。

いえ、二人の間に何があったのか、私は具体的な事は存じませんよ。
ただ、せっかくニューヨークで運命的に再会した二人が歩み寄ってはまた離れる程良いじれじれ状態だったのに、肝心なところで場面が暗転してしまったので。

暗転していた間、二人は朝までファイナルファンタジー13に興じていたのかもしれないけど、何をしていたにせよ、再び明るくなったらすでに口調とかが突然妙に馴れ馴れしくなっていて、あの美しいじれじれの距離感が無くなってしまっていたのです。

あ~あ、恋愛感情を持つのは勝手だけど、じれじれ関係を続けていれば、傍から見てもイタくないし奥さんも少しは浮かばれたのになぁ。
つーか、色恋にうつつなんかぬかしてるから、壱岐さんを蹴落としたくてたまらない里井副社長が調子に乗って大暗躍しちゃったじゃないですか。
せっかくニューヨークまで行って長年かけてまとめた合併話が里井副社長のせいでぶち壊されそうになっているのです。

やっぱり、色恋はじれじれに留めて、壱岐さんは仕事に生きなさいね、という結論です。

ブログランキング参加してみました。クリックして頂けると幸甚の至りです。