舞蛙堂本舗リターンズ!~スタジオMダンスアカデミーblog

ダンス(フラ・ベリーダンス他)と読書と旅行とカエル三昧の日々を綴る徒然日記。

フラのハンドモーションの話など

2015-01-08 04:55:19 | ダンス話&スタジオM
昨日に引き続き、雑誌「素敵なフラスタイル」に投稿したアンケート回答公開、第2弾に参ります。
今夜は巻きでいくぞ~。なんたって設問6まであるからなぁ(笑)。



設問2:なめらかなハンド・モーションになりません。手先、腕の動かし方など、どんな練習をしたらいいでしょうか?




【回答】
動かしすぎないこと。
つい なめらかにしようとすると がんばってクネクネしたくなるものですが むしろ水の中で動くように ゆったりと自然に動かしましょう。その「ゆったりと自然」な動きが「なめらかさ」になります。

あとハンドモーションでリズムを取らない事。例えば基本の動作(片手を横に伸ばし、もう片方を胸の前に曲げるいわゆるフラ・ポジションです)の時にリズムに合わせていちいちモーションを規則的に付けたりすると途端になめらかじゃなくなります。


【補足】

「過ぎたるはなお及ばざるがごとし」という諺がありますが、フラの場合やり過ぎは足りないのより遥かに悪いです。
例えばハンドモーションだったら、なまじ装飾過多にするよりはブッキラボウな方がまだしもマシです(笑)。
でも、何とかして手の動きを美しくしようとするあまり、研究が度を超してやり過ぎちゃってる人って、結構多いんだよなぁ。


素敵なフラ・ダンサーを観ていると、100人中100人が手の動作が丁寧です。
技巧を凝らして動かす事よりも、ひとつひとつの動作に心を込めて丁寧に踊る事の方が、美しいハンド・モーションに繋がるのだなあと思います。


あと、雑誌には載らなかったけど何気にものすごい重要だと思ってるのが、ハンドモーションでリズムを取らない事
う~む……そういう人にとってはメトロノームよろしく規則的に手でカウントを刻んだ方が気持よいのかもしれないが……フラはそういう音の取り方じゃないんだよなぁ(汗ジト)。
特に日本人はえてしてハワイの踊り方よりタイミングが早まりがちなので、ほんと手でリズムを取らない事を切にお勧めします。



設問3:笑顔がこわばってしまいます。メレの内容はもちろんわかっているのですが、メレに合わせた表情になりません。どんな練習をしたらいいでしょうか。


【回答】
簡単な単語・イディオムからで良いのでハワイ語を覚えましょう。「この曲は○○島の××という場所を歌っている」「この曲は○○さんから××さんへのラブソング」みたいなザックリした理解だけでは表情を作るのが難しい、というよりそれだけの理解で「作った」ような表情は中身を伴ってなくてブキミになりがちです。
少なくとも「このモーションはこういう意味でしている」くらいのことは分るようにしておくと 振りも忘れにくいし 表情にも説得力が出てきます。


【補足】

「笑顔」…。確かに難しい問題ではあります。
非常に重要なのは、笑顔にしろ怒りにしろ悲しみにしろ、表情を「作る」のはなかなか上手く行かないという事です。

というのは、「作った」感じがバレバレな表情ですと、アンケートに私が書いたところのブキミな顔になりやすいんですね。
率直に申しまして私、何度も作りものの笑顔が張り付いてるフラ・ダンサーを観て背筋が凍る思いをしております。
皆様はピエロが怖いと思った事がおありでしょうか。確かジョニー・デップさんがピエロ恐怖症だったと思いますが、なんでピエロが怖いかって、あの笑顔が固まったまま顔に張り付いてるからです。
なまはげみたいにストレートに怖がらせにかかってくれた方がまだしも分りやすくていいですよホント。

よほど演劇のプロでもない限り、演技力だけで表情を作り出すのはとても難しいです。
無理に作ろうとすると、ピエロのような張り付いた表情になってしまいます。
ですから、フラを踊っている時には「自然と」「心から」その表情になれる事が理想です。

そのための必須条件として、アンケートに書いたように「歌詞の意味を理解する」のが大切ですね。
完璧に歌詞と意味を把握するのは無理でも、どの動作が何を意味しているかを振りとセットで覚えたり、歌詞の一部だけでも心がけて聞き取るようにすると、格段に感情移入しやすくなると思います。


あと、意味を理解するのとは全く別の問題として、私はフラを楽しんで踊ることをお勧めします。

おそらく「フラを楽しんで踊っているか否か」と訊けば、殆どの方が「もちろん自分は楽しんでいる」とお思いになるでしょう。
しかしそれは本当でしょうか?
本当に「フラを踊る事が楽しい」のですか?
「フラを踊っている自分を見せる事が楽しい」のではありませんか?


コレ、自分自身では分らなくとも、他人様の気持は踊っている姿を観れば手に取るように分ります。
たとえばメレフラの場で、皆が思い思いに踊っている中、他人を押しのけてまでことさらに人目につく位置をゲットしようとする人
後から来たのに無理矢理前や中央に立とうとしたり、踊りながらジリジリと他人を押しやって自分を目立つ位置にしようとしたりするサマは大変見苦しい!
そしてそういう人の表情は当然ながら美しかったためしがありません。踊りの方も……いやまぁ、みなまで言いませんが(笑)。

逆に、フラが大好きで楽しんで踊っているダンサーは、たとえ技術的に完璧でなくとも、それだけで観ている人を楽しい気持にさせてくれます。
「フラを踊る自分への愛」ではなく、フラそのものに対する愛と尊敬の気持があれば、きっと良い表情で踊れるはずです。

そして魅力的なダンサーは、必ず踊る事自体を心から楽しんでいるものです。
「見せる事が主眼」なんじゃなくて「踊る事が主眼」なのね。
もちろん、楽しむに留まらず踊りが美しい人には必ず「見せる」からこその気遣いもちゃんとあるんですが、決してそれを見せつける事による自己満足にとどまるのではなく、あくまでも観客を楽しませる事が第一なのです。


ともあれ、このブログの裏テーマの一つは「人のフラ見て我がフラ直せ」ですので(笑)、自分自身もフラを愛する気持と、何より大事なフラへの尊敬の念を決して忘れぬようにしたいと改めて思ったのであります。
見せつけて「どうでしょすごいでしょ」で終わりじゃ決してフラの魅力が伝わりません。自分自身、自己満に留まらないフラを踊りたいと願っていますし、ウチの生徒さん達にも「心から楽しんで踊ること」をお伝えしていきたいですね。





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