つつじ満開 ↓
ヒメシャラが咲き始めました。↓ ”花言葉” 愛らしさ 謙虚
「小林一茶」藤沢周平作 最近再読しました ↓
俳人一茶は多くの句を詠みました。何万句とか。駄作も多くあったと言われる
我と来て遊べや親のないすずめ
名月を取ってくれろと泣く子かな
やれ打つなはえが手をする足をする
痩せガエル負けるな一茶これにあり 等々、
私はやさしい一茶の為人ばかりを思っていました。 ところがこの本を読み
がらりと変わった。俳諧師として旅に明け暮れる日々。俳諧好きの地方の有力者宅に
数日、時に1か月も泊まり、句会を開いたり、人々と交流したり。
潮時を見て何がしかの草鞋銭(少額)や米を受け取り辞去する。
そのうちに俗塵にまみれてとまでは言いませんが、
如才なく振舞うすべを身につけて行ったらしい。
気鬱な俳諧師など好まれないことを知っていきました。
秋寒むや行く先々は人の家
秋の風乞食は我を見くらぶる
雪の日や古郷人もぶあしらい
是がまあつひのすみかか雪五尺
このころは貧乏を恐れ、人の世の冷たさが身に沁みます。
藤沢氏が書きたかったのはただの「人ぶり」なのだそうです。
しかし、ただならぬ才能の持ち主でもあると書いています。
次々にあるれるように句が出てくる才能も持ち、多面的な人柄でもあった由。
小動物を愛し、子供を優しいまなざしでみる好々爺のイメージは崩れました。
私が知らなかっただけかもしれませんが。
晩年は故郷信州柏原に帰り、江戸帰りの宗匠として受け入れられた。そして
着々と富裕な門人たちを増やしていきました。
晩年は中風を病み、子供3人みな亡くしたり、結婚3度も離婚や死別と恵まれなかった。
故郷柏原で雪の降る日、65歳の生涯を終えました。