18年前のこの日・・・
masumiさんは灯油の計量器の前に一日中張り付いていました。
1.17 阪神淡路大震災
当日は仕事には殆ど影響もなく、お客さんたちと「えらい揺れたな」とか、「神戸は大変なことになってる」とか、そんな会話を交わしていました。
翌日だったでしょうか・・・(?)
「元売の配送ローリーが動かない」と特約店から連絡があり、さぁ大変。
この地域は直接の地震の被害はありませんでしたから、道路も普通に車が走っていますし、お客さんも平常と変わらぬ様子で給油に来られます。
「燃料を切らすわけにはいかない!」
当時は従業員がアルバイトを含めて5-6人居ましたので、閉店後、夜中に3台のローリーに分乗して他市の同業者のところへ燃料を分けてもらいに走りました。
(※系列販売店が業転玉を使うのはこういう非常時のためだったハズです)
翌日もそうして何とか燃料を確保し、お一人10リッターという制限は設けましたが価格はそのままで営業を続けました。
後日、ニュータウンの知人に、「○○の店は閉めていたから灯油が買えなくて困ったのよ。masumiさんのとこがお店を開けていたのなら買いに行けば良かった」と言われました。
○○の店とはニュータウン開発で進出してきた、本社が多府県にある広域業者でした。(※でした、と過去形なのは、その会社は既に撤退して、給油販売所(店)は現在元売販社のものになっているからです。又、その後フルからセルフへと営業形態も変わりました)
当時はインターネットや携帯電話もまだそれほど普及しておらず、どこのお店が営業しているかなどといった情報が取れなかったのです。
それでも店の前の道路には給油待ちの車がズラリと並びました。
幸いほんの数日で元売ローリーが来てくれるようになりましたので混乱はすぐに収まりましたが、その後は「神戸の親戚のところへ持って行ってやりたい」という方に水道水を分けてあげる日々が結構長い間続きました。
それにしてもたった数日、元売のローリーが止まっただけでもあの有様だったのですから、
東日本大震災後のガソリンスタンドは本当に大変だったことと思います。
・・・そして、
その時のことを教訓に中核SSの整備などが計画されているのですが・・・
(前記事の業界紙の画像に、「中核SSなど関連約170億円」今年度補正予算案を決定という見出しがあります)
緊急時・大規模災害発生時の被災地などでの石油製品の安定供給確保を目指す中核SSの整備。
地場の3者店の多くは、この中核SSの対象外なんですよね・・・
“中核”ですから・・・・
要するに蚊帳の外。
災害に備えた設備などは何もないから、そういう事態になったら“手回し”で給油するとか、「人力」に頼るしかない。
18年前ならこうちゃんも若かったし、何より従業員の数がありました。
・・・
東日本大震災のときのガソリンを求めて殺伐としたニュースを見て、恐ろしくなりました。
もしこの地で又117のときのような事が起きたら、次は営業をお休みするかも知れません。
「掛け会員さんの電話を受けて、その方にだけ」という方法を取らせてもらう事になるかも知れません。
そういう非常事態時でも、給油に来るのが“今の常連のお得意様”だけなら何も不安にはならないのですが、
117のときは、利用するお店を当店から進出してきた新規店へ変えていた人が来ました。
暫定税率のときはセルフのあまりに凄まじい行列から溢れた人が来ました。
恐ろしいと脅えて営業を休もうと考えてしまうのは、
普段は安値店を利用しながらそういう時だけ当店を利用しに来るような人の中に悪態をつく人間がいることが多いからです。
当市で供給拠点として活躍するのはニュータウンに出来ている自家発電設備を備えた大型セルフになるでしょう。
だけど・・・
市民がそこへ集中したら、恐ろしいくらいの順番待ちが起こるでしょうね。
きっと暫定税率騒動の比ではないはず・・・。
もちろんハード面を整える事は大事だと思うけど、“人力”を活かせるような状態をキープしておくことも大事なんじゃないかな、と・・・masumiさんは思う次第なのであります。
とはいえ、人力を活かすも何も今はもう、その“人”すら無くしているのが実情なのですが・・・(==;
トホホ...hoho
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