masumiノート

何を書こうかな?
何でも書こう!

原油不安定も、2週連続値上げ

2020年02月27日 | ガソリンスタンド5





雪交じりの横殴りの霙の中、手洗い手掛けワックス洗車4台しましたよ~


いつもは午後に掛かってくる注文の電話が今日は朝一で。
「洗車なんですけど・・・、めっちゃいっぱい」って

こうちゃんが引き取りに行ったら仲良しの整備士の子に「てんこ盛りにあるで~。おっちゃんのヤル気次第やな!」と言われて、空を指差し「ちゃう!天気次第や!」と答えたそう。

お天気が良かったら、あと1台は出来たかな?


洗車場で車を洗っているこうちゃんを見て常連さんが「何しとんのや?」って聞くので「洗車」って答えたら「この天気でか?」って。(笑)

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2月26日27日燃料油脂新聞より

2/26 週間コスト2週上昇 累計2円規模
2/27 JXTG・出光昭和シェル 2週連続値上げ 全油種1円50銭


※業転との格差、また拡大ですね。



「社説」試されるSS業界の忍耐力






>需要減のご時世にやることではない。

けど、
↓ やってるみたいです ↓

ガソリン値崩れ顕著



安値店の灯油 値下げ目立つ





ホームセンター間灯油格差7円



一部のHC(ホームセンター)が灯油の販売を終了したという記事が業界紙に載ったのは昨年2月のことでした。https://blog.goo.ne.jp/m128-i/e/16e7bd0f9fbe233b73fa9a0bfd887d75

当市でもホームセンターのダ〇キが1月に灯油販売を終了した模様です。




3者店はコストコで仕入れた方が安い。

2020年02月26日 | ガソリンスタンド5

2月26日燃料油脂新聞より

常滑市りんくう町3””市況 125円の価格看板
ガソリン1月下旬比 7円値下がり




愛知県仕切りガソリン2系列114円10銭 3油種とも格差大幅縮小


>3者販売店向けはこれらの2円前後高。

愛知県の仕切りの記事には毎回必ずこの一文があるのですが・・・
2者店仕切りとの差がわずか2円前後だなんて・・・
これは愛知県の全ての3者店がそうなんでしょうか?


全国には4円~5円も高値で仕入れている3者販売店があるのですが。




業転との格差が常に10円以上あったなかでの過当競争時代には
「特約店から正規で仕入れるより近隣店で買ってきた方が安い。ローリーで買いに行こうか!?」
なんていう冗談を言ったりもしていましたが、
実際にそれをしている業者がいたようです。↓

ローリーがコストコSSで積荷 「消防法違反」に該当か


で、
格差大幅縮小...ですか?

st31さんは
「系列組の方 スポット:4RIM価格との格差に、腰を抜かさないように(^^) 」
「中京のタンク筋さんも値上げ幅は三分の一でしたし。」
って...








業転と系列の卸格差がこんなだと系列店の減少がまた増えますよ。

元売さんは
「ENEOSは災害時の燃料供給についてもしっかり支えていく責任あるブランドである」なんて言ってますけど。

消費者に供給するのは販売店です。
20㎞も30㎞もクルマを走らせなくてはならないようでは消費者が困りますよ。





住民拠点SS整備融資に新基準

2020年02月22日 | ガソリンスタンド5

2月21日ぜんせきより

住民拠点SS整備融資に新基準 申請手続き大幅簡素化「つなぎ資金」利用しやすく


熊本で詰替販売違反

今まで通り同様にポリ容器にガソリンを給油していたのがタマタマ今回事件(火事)になったのか?
お客さんに強く言われて断り切れなかったのか?




「論説」製販一体で自家発推進しよう



軟化基調全国へ 東海 量販3PB130円割れ表示
ガソリン価格大幅下落 各地で極端な廉売散見



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中小零細の後継者問題、

税制優遇とか融資の簡略化とかじゃあないんだよね。

どの業界も優越的地位の濫用&過当競争(低マージン)だからでしょ。

なんでそんなことも分からないんだろう?


だから住民拠点SSも、「全額補助ですよ」「つなぎ融資も簡単に受けられますよ」「今回で最後ですよ」って急かされても中小零細は躊躇する。


住民拠点SSは恐らく、元売の資本が入っている特約店が引き受けざるを得ないのではないかな。

https://blog.goo.ne.jp/m128-i/e/b187b82583087384e7095b4e51c4d65c


3者販売店の廃業が続いている

2020年02月22日 | ガソリンスタンド5

2月22日燃料油脂新聞より

「社説」事業継承に相応しい業界に

>3者販売店を中心に1SS運営事業者の廃業が続いていると推察されるところだ。
(※最近数年の傾向として~の部分がちょっと?ですが・・)




>次世代の経営者が活躍できる公平な業界とする必要がある。


過疎地で、ガソリンスタンドがもうあと1軒しかない、その1軒が廃業したらガソリンスタンドが0軒になってしまうとなって始めて行政や地域住民が動き始める。

昨年10月にオープンした「浜松・春野に新たな給油所」もそうしたケースです。
https://www.at-s.com/news/article/local/west/697683.html


それまでそこで営業していたガソリンスタンドを存続させることはなくて(できなくて)、
だけど、
新しい経営者の、新しい店なら経営が成り立つようになる。


何故かしら

・・・・・・・



値下SSが拡大 仕切り上昇による抑止期待
仕切りの引き上げが下げ抑止の効果になればと期待したい




広域・販社追随で混迷 地場業者マージン確保に腐心


元売は小売り段階の介入には一切関係ないとしているが、結果的に地元業者が姿を消し、SS過疎地域が増えれば増えるほどサプライチェーンの維持強化に逆行する。
供給元としての責任がまったくないと言い切れるのか。

137円を底に店頭価格を設定しているがマージンは10円にも満たない。
140円では売れなくなるし、135円では経営できない。
137円が最低ラインだが、これでは経営ではない。
事業存続に向けた先行きの不安は一段と高まってきている。


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2012年12月25日 これ以上にも、これ以下にも出来ない。
https://blog.goo.ne.jp/m128-i/e/c8d07bfad18ba281a53af4b7e96bd4e6

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30年ほど前から人口増加率が全国一位だったこの商圏は、早くに過当競争が始まった。
全量正規仕入の当店は、近隣他店より13円高く売ってもリッターマージンは5円しかなかった。

当商圏で価格競争が終わったのは何故だろう?

業転玉が絞られて格差が縮小したから?
系列元売の他社買いへの締め付けが厳しくなったから?

人口増加が止まったから?

安値に流されない消費者の存在。
これ以上安売りしても安値に流される消費者はもういないとなって「これ以上の安売りは損するだけ」と判断したから?

それとも20年の長い年月で地場店が疲弊し、後継者も失くして、「あとは時間の問題」だから?


兎に角、当商圏は好市況地域になりました。

セルフもフルも約150円の上看板です。

リッターマージンは卸格差を勘案するとセルフで20円以上、フルは20円前後(当店は20円以下ですが)。

セルフの方がリッターマージンが多い。


価格競争は資本力がモノをいう我慢比べー

その結果が“今”なのでしょう。






2月24日追記







2月25日追記

姫路市ガソリン価格ランキング



こうちゃんの本音は・・・

2020年02月22日 | ガソリンスタンドでの出来事

今朝のことです。

発券店値付けカードでハイオク満タン給油

サインを頂戴するときに「今いくらなんですか?」と訊かれて、

「このカードは発券店が値付けをしているのでこちらではわからないんですよ、・・このカードはガソリンスタンド減少の要因だとして業界で問題になっているんです」

お見送りした後、
「ガソリンスタンドが減る原因のカードなんて言われたら、もうこの店には来づらくなる(来てくれない)だろうが」とこうちゃんが私に注意した。



2020年02月18日
「うちみたいな地場3者店を継続させるためにはどうしたら良いと思う?」と聞いた私に、
「そらもう無理。手遅れ」と答えたこうちゃんだけど、

本当は、まだ・・・なんだろうね。

「早く店を畳んでほしい」「もういつ店を畳んでもいい」と思っている私と違って...。


でもね、
だったら尚更、発券店値付けカードはガソリンスタンド減少の大きな要因だということを知ってもらわないといけないと思うよ。

発券店値付けカード問題を解決するのに一番有効なのは「消費者の声」だと思うから。
そのためには、先ず知って貰って、理解して貰わないと。

発券店値付けカードがガソリンスタンド減少の大きな要因だということは事実なのだから。


※この記事をこうちゃんにも読んで聞かせました。



リッター5円の粗利では採算割れになる“証拠”
https://blog.goo.ne.jp/m128-i/e/5ff481cabfe04d990a980843f57d1f39











消費者に理解してもらえるようにしていこう。

2020年02月21日 | ガソリンスタンド5

2月20日燃料油脂新聞より

一般特約店シェア59.7%に上昇 エネ庁調べ2018年度ガソリン国内販売
「系列回帰」浮き彫り 非系列向け激減


割高な系列仕切価格と非系列価格との格差が縮小に向かったことで、スポット玉(業転玉)購入の系列SS業者が系列玉の引き取りを増やす「系列回帰」が進んだ。

※反対に言えば、それだけ「他社買いしていた」ということです。


名古屋市内セルフ市況会員135~136円大勢
やはりというべきか、仕切や業転の下落に合わせて市況もズルズルと軟化してしまった。量が出ないから安くするという悪循環。いつになったら断ち切れるのか。




フル151円、セルフ141円 業転下落受け店頭軟化
仕入れ値の安さだけが原因ではなく、安値業者と一部販社が価格低下の根本原因。
他店の実売価格を“あんなに安いじゃないか”と理由にして自社の店頭価格を値下げする業者がいる。
いつまでたっても価格競争から抜け出せない。またそれら業者の価格を大義名分に値段を上げない販社も問題。
業界が一丸となって採算性ある市況構築を目指しているのに、元売りの子会社が協調性のない行動に終始している。
元売は“別会社だから”と言い訳せず、販社にしっかり教育すべき。





愛知県石商 研修会を開催 「ガソリン粗利益率20%へ」




全石連中部 役員会行う 諸問題について意見交換


SSでも事業継続できるように、ガソリン粗利益率20%、今の店頭価格でリットル30円程度のマージンが必要。
消費者に理解してもらえるようにしていこう。


※2020年02月18日「2019年12月末現在の元売系列SS在籍状況」より一部再掲

意見広告を出せば良いのだけど、




SS屋外で物品販売解禁間近 自動車展示販売に期待


※まだ解禁されていません。



ガソリン詰め替え販売 法令順守再徹底 
熊本の違反受け要請







2月19日ぜんせきより

時代変化見据え適正利潤確保 住民拠点増強に一丸


すでに住民拠点SSの整備が50%を超えている道県があるなかで、中部6県の比率はまだまだ低い。
小売業で粗利3割は常識とされているのに、我が業界はいまだ安売り競争を続け自らの経営を苦しめている。

会合では各県から
「粗利1割にも満たない中で、2割確保をどのように実現させるのか」など(以下略)





卸急落で量販指向再燃 過剰さに警戒感
激戦地は135円掲示  
このままでは120円台に突入するのも時間の問題だ



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>すでに住民拠点SSの整備が50%を超えている道県があるなかで、中部6県の比率はまだまだ低い。


当然でしょう。

早くに過当競争が始まった地域
小規模地場店(3者店)より広域大手(2者店)が多いような地域
いまだに価格競争をやっている地域

市況165円の離島に128円でPB出店@ガソリンリッター37円差のように最近、
或いは、これから安売り店が進出してくる可能性もある。



8年間も縛りのある住民拠点SSに、おいそれと手を挙げることなんて出来ないと思いますよ。




住民拠点サービスステーション一覧
https://www.enecho.meti.go.jp/category/resources_and_fuel/distribution/juminkyotenss/#ss28





消費者に理解してもらうためには先ず「知ってもらわなくては!」

ガソリンスタンド業界でそれをやっているのがこのブログです。

同業者からの嫌がらせコメントにもめげずに めげかけたけど続けてきました。


今週の仕切改定は50銭値上げ

2020年02月20日 | ガソリンスタンド5

2月19日20日燃料油脂新聞より

津市内セルフ フリ140~142円
(会員価格で138円掲示)



山梨県内セルフ149~151円 大幅なコスト安に冷静対応
>やはりSS業界も一般的な小売業、流通業と同様20%の粗利益率が必要




2/19 週間コスト小幅上昇
2/20 JXTG・出光昭和シェル 全油種50銭値上げ


石油情報センター週次市況 ガソリン7週ぶり150円割る




ガソリン粗利益率16%台に上昇


卸格差もあるし、商圏の市況の良し悪しによっても違いますが、
全体としてはマージンは回復しています。

それなのに、
それでも、ガソリンスタンドの数は減っていきます。


JXTG1月末系列SS数 1万2797ヵ所
前月比 8ヵ所減 セルフは1ヵ所増の4414ヵ所



「セルフも油外売れる」


※私はセルフの方が油外は売れると思いますよ。




「地域に知らせて安心を」“住民拠点”看板掲出






“今は昔”でもないみたいです。

2020年02月19日 | ガソリンスタンド5

ガソリンマージン増加で油外押し売り減少?という記事が業界紙に載ったのは2018年12月のことでした。


“今は昔”の押し売り行為 大阪府内

>昔からよく耳にする内容。こんな時代錯誤の押し売りをいまだに行っているのか。残念極まりない。
>こうした業者は発覚次第、業者名を公表すべき。
>行政の情報紙に苦情を掲載されるような行為は、業界をあげて撲滅すべき。

(2月18日燃料油脂新聞より)



神戸でもまだやっている店があるようです。

先週、「お父さん、ちょっとタイヤ見て~」とMちゃんが店に来ました。
Mちゃんのダンナさんがセルフで給油中に「このままだとパンクする。交換しないと危ない」と言われたとのこと。
名札には整備士とあったそうです。

見ると確かにゴムがほんの少し切れてめくれていましたが、表面だけで危険な状態ではありません。
タイヤの値段も、定価?というくらい高値でした。

Mちゃん曰く、
実家がガソリンスタンドって言ったら『そうですか』って離れて行かはったけど、パンクするとか言われたらここに来るまでめっちゃ不安やった。 
うちは“お父さんに見て貰ってから”と思うけど、もしガソリンスタンドとか全然関係なかったら、あんなふうに言われたら不安になって『じゃあお願いします』って言ってると思う。



ガソリンで安値集客して油外を売る方はよく「ニーズ喚起」という言い方をされますが、ニーズ喚起と不安を煽ることは紙一重で違います。

でもガソリンスタンドだけでなく今はどの業界でも顧客の事情より会社の方針(利益優先)みたいですね。
携帯電話会社もそうですが、カーディーラーも。

数年前からお客さんからこうした話を聞くようになりました。

車検や点検に出したらタイヤ交換を勧められる。車の買い替えを勧められる。
断りたいけど断ったら(担当者が)不機嫌になるから、仕方なしに・・・

気が優しい方は、(言い方は悪いですが)カモにされてしまいます。



でもそうしたことが続くようなら、そのうちカーディーラーにもメーカーからこういう配布物が届いたりして?



(↑ 2017年に元売のお客様センター入電内容により作成され販売店に配布されたものです)

消費者の皆様へ@ご注意ください。2017年02月01日
https://blog.goo.ne.jp/m128-i/e/554346cfc2a6bbb8266261ad1de46883




異常すぎる過当競争の時代にはこうしたことも起きていました。

偽装ハイオク 全国209のGSで 2012年04月25日
https://blog.goo.ne.jp/m128-i/e/faa2eef3ad0ac46487ca621146199195


業転玉で薄めるだけでは足りないほどの過当競争だったーという、証みたいなことは他にも色々ありました。


消費者も賢くならなければ


スッカスカ

2020年02月19日 | 日記(その他)

ちょっと息抜きに診断メーカーで遊んでみた。

あなたと付き合うメリットデメリット

masumiさん


デメリット スッカスカ 

スッカスカ?・・・確かに! 当たってる(笑)


こうちゃん


デメリット うるさい 

うるさい(笑) めっちゃ当たってる~~~~!!!!



一番輝いていた年齢は?っていうのもやってみた。

masumiさん 2歳



ダイヤモンド・プリンセスはCOVID-19製造機。なぜ船に入って一日で追い出されたのか。

2020年02月19日 | ニュースから一言二言

 



2月20日追記

クルーズ船告発の岩田教授が動画削除 

共同通信社 2020/02/20 09:32 

 新型コロナウイルスの感染が広がったクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の感染管理の惨状を動画投稿サイトで告発した岩田健太郎神戸大教授は20日朝、動画を削除した。




【14分6秒の告発動画全文】
ダイヤモンド・プリンセス号は「新型コロナ製造機」 乗船した医師が混乱する船内を暴露、日本政府を批判

https://dot.asahi.com/dot/2020021900041.html?page=1

岩田健太郎です。

 神戸大学病院感染症内科教授をしていますけれども、今からお話しする内容は、神戸大学など所属する機関とは一切関係なく、わたくし個人の見解です。あらかじめ申し上げておきます。

 今日2月18日にダイヤモンド・プリンセスに入ったんですけど、1日で追い出されてしまいました。なぜ、そういうことが起きたのか、簡単にお話しようと思います。

もともと、ダイヤモンド・プリンセスはすごくCOVID-19(新型コロナウイルス)の感染症がどんどん増えていて、感染対策はうまくいってないんじゃないかとの懸念がありました。

 環境感染学会が入り、FETP(Field Epidemiology Training Programme=実地疫学専門家養成コース)が入ったんですけど、あっという間に出て行ってしまって、中がどうなっているかよくわからないという状態でした。

 中の方からいくつかメッセージをいただいて、「怖い」、「感染が広がっていくんじゃないか」ということで私に助けを求めてきたので、いろんな筋を通じて「何とか入れないか」と打診していたんですね。

 そうしたら昨日2月17日に厚労省で働いている某氏から電話がきて、「入ってもいいよ」と。「やり方を考えましょう」ということでした。

 最初、環境感染学会の人として入るという話だったんですけれども、環境感染学会は「もう中に人を入れない」という決まりを作ったので、「岩田一人を例外にできない」ということでお断りをされて。結局、DMAT(Disaster Medical Assistance Team=災害派遣医療チーム)、災害対策の「DMATのメンバーとして入ってはどうか」というご提案を厚労省の方からいただいたので、「わかりました」と。ということで、18日の朝に新神戸から新横浜に向かったわけです。

 そうしたら途中で電話がかかってきて、「誰とは言えないけど、非常に反対している人がいる」と。「入ってもらっては困る」ということで、DMATのメンバーで入る話は立ち消えになりそうなりました。

 すごく困ったんですけど、「何とか方法を考える」ということで、しばらく新横浜で待っていたら、もう1回電話がかかってきて、「DMATの職員の下で、感染対策の専門家ではなくて、DMATの一員として、DMATの仕事をただやるだけだったら入れてあげる」という、非常に奇妙な電話をいただきました。

なぜ、そういう結論に出たのかわからないですけど、

「とにかく言うことを聞いて、DMATの中で仕事をしていって、だんだん顔が割れてきたら感染のこともできるかもしれないから、それでやってもらえないか」

 と非常に奇妙な依頼を受けたんですけど、ほかに入る方法はないものですから、

「分かりました」

 と言って、現場に行きました。

 そしてダイヤモンド・プリンセスに入ったわけです。

 入ってご挨拶をして。最初は「この人の下につけ」と言われた方にずっと従っているのかな、と思ったら、DMATのチーフのドクターとお話をして、そうすると「お前にDMATの仕事は何も期待していない。どうせ専門じゃないし」ということで、「お前は感染の仕事だろう。だったら感染の仕事やるべきだ」という風に助言をいただきました。これDMATのトップの方です、現場のトップの方。

「そうなんですか」と。私はとにかく「言うことをきく」というふうに約束していましたので、「感染のことをやれと言われた以上、やりましょう」ということで、現場の案内をしていただきながら、いろんな問題点を確認していったわけです。

 それはもう、ひどいものでした。この仕事を20年以上やってですね、アフリカのエボラとか、中国のSARSとか、いろん感染症と立ち向かってきました。もちろん、身の危険を感じることは多々あったんですけど、「自分が感染症にかかる恐怖」はそんなに感じたことはないです。

 どうしてかというと、僕はプロなので、自分がエボラにかからない、SARSにかからない方法は知っているわけです。あるいは、他の人をエボラにしない、ほかの人をSARSにしない方法とか、施設の中でどういうふうにすれば感染がさらに広がらないかということも熟知しているからです。それがわかっているから、ど真ん中にいても怖くない。

 アフリカにいても中国にいても怖くなかったわけですが、ダイアモンド・プリンセスの中はものすごい悲惨な状態で、「心の底から怖い」と思いました。これはもう「COVID-19に感染してもしょうがないんじゃないか」と本気で思いました。


  レッド・ゾーンとグリーン・ゾーンというんですけど、ウイルスがまったくない安全なゾーンと、ウイルスがいるかもしれない危ないゾーンというのをきちっと分けて、そしてレッド・ゾーンでは完全にPPE(個人用防護具)という防護服をつけ、グリーン・ゾーンでは何もしなくていいと。こういうふうにきちっと区別することによって、ウイルスから身を守るというのは、我々の世界の鉄則なんです。


 ところが、ダイヤモンド・プリンセスの中は、グリーンもレッドもグチャグチャになっていて、どこが危なくて、どこが危なくないのかまったく区別かつかない。

 どこにウイルスが、ウイルスって目に見えないですから、完全な「区分け」をすることで初めて、自分の身を守るんですけど。もう、どこの手すりと、どこのじゅうたん、どこにウイルスがいるのかさっぱり分からない状態で、いろんな人がアドホック(その場その場)にPPEをつけてみたり手袋をはめてみたり、マスクを着けてみたり、着けなかったりするわけです。

 で、クルーの方も、N95(ウイルスの吸入を防ぐ医療用マスク)を着けてみたり、着けなかったり、あるいは熱のある方が、自分の部屋から歩いて行って医務室に行ったりするというのが、通常で行われているということです。

 私が聞いた限りでは、DMATの職員、それから厚労省の方、検疫官の方がPCR(感染の有無を調べる遺伝子検査)陽性になったという話は聞いていたんですけど、それはもう「むべなるかな」と思いました。

 中の方に聞いたら「いやあ、自分たちも感染するなと思ってますよ」というふうに言われてびっくりしたわけです。どうしてかというと、我々がこういう感染症のミッションに出る時は、必ず自分たち、医療従事者の身を守るというのが大前提で、自分たちの感染リスクをほったらかしにして、患者さんとかですね、一般の方々に立ち向かうってのは御法度、ルール違反なわけです。

 環境感染学会やFETPが入って数日で出て行ったっていう話を聞いた時に、「どうしてだろう」と思ったんですけど、中の方は「自分たちに感染するのが怖かったんじゃない」というふうにおっしゃっていた人もいたんですが、それは気持ちはよく分かります。

 

なぜならば、感染症のプロだったら、あんな環境に行ったら、ものすごく怖くてしょうがないからです。

 で、僕も怖かったです。これはもう感染、今これ“某ちょっと言えない部屋”にいますけど、自分自身も隔離して、診療も休んで、家族とも会わずにいないとヤバいんじゃないかと、個人的にはすごく思っています。

 今、私がCOVID-19、ウイルスの感染を起こしてもまったく不思議ではない。

 どんなにPPEとかですね、手袋とかあってもですね、「安全と安全じゃない所」っていうのをちゃんと区別できてないと、そんなものは何の役に立たないんですね。レッド・ゾーンでだけPPEをキチッとつけて、それを安全に脱ぐっていうことを遵守して初めて、自らの安全が守れる。自らの安全が保障できない時に、ほかの方の安全なんか守れない。

 今日は藤田医科大学(岡崎医療センター)に人を送ったり、搬送したりするっていうのでみなさんすごく忙しくしてたんですけど、そうすると、検疫所の方と一緒に歩いていて、ヒュッと患者さんとすれ違ったりするわけです。

「あ! 今、患者さんとすれ違っちゃう!」

 と、笑顔で検疫所の職員が言っているわけですよね。

 我々的には超非常識なこと平気でみなさんやっていて、みんなそれについて何も思っていないと。聞いたら、そもそも常駐してるプロの感染対策の専門家が一人もいない。時々いらっしゃる方はいるんですけど、彼らも結局「ヤバいな」と思ってるんだけど、何も進言できないし、進言しても聞いてもらえない。やっているのは厚労省の官僚たちで、私も厚労省のトップの人に相談しました。話しましたけど、ものすごくイヤな顔されて聞く耳持つ気ないと。

 で、「なんでお前がこんなとこにいるんだ」、「何でお前がそんなこと言うんだ」みたいな感じで知らん顔するということです。非常に冷たい態度を取られました。

 DMATの方にもそのようなことで、「夕方のカンファレンス(会議)で何か提言申し上げてもよろしいですか」と聞いて、「まあ、いいですよ」という話をしてたんですけど、突如として夕方5時ぐらいに電話がかかってきて、「お前は出て行きなさい」と。「検疫の許可は与えない」、まあ、臨時の検疫官として入ってたんですけど、「その許可を取り消す」ということで、資格を取られて検疫所の方に連れられて、当初電話をくれた厚労省にいる人に会って、「なんでDMATの下でDMATの仕事をしなかったの」と、「『感染管理の仕事をするな』と言ったじゃないか」と言われました。


「DMATの方にそもそも、『感染管理してくれ』って言われたんですよ」

 と話したんですけど、とにかく、

「岩田に対してすごいムカついた人がいる。誰とは言えないけどムカついたと。だからもう、お前はもう出ていくしかないんだ」

 と話をしました。

 でも、

「僕がいなかったら、いなくなったら今度、感染対策するプロが一人もいなくなっちゃいますよ」

 と話をしたんですけど、「それは構わないんですか」って聞いたんですけど。それからこのままだと、もっと何百人という感染者が起きてDMATの方も、DMATの方を責める気はさらさらなくて、あの方々はまったく感染のプロではないですから。どうも環境感染学会の方が入った時にいろいろ言われて、DMATの方は感染のプロ達にすごくイヤな思いをしてたらしいんですね。それはまあ、申し訳ないなと思うんですけれども、別に彼らが悪いって全然思わない。専門領域が違いますから。

 しかしながら、「彼らが実は恐ろしいリスクの状態にいる」わけです。「自分たちが感染する」という。それを防ぐこともできるわけです。方法ちゃんとありますから。ところが、その方法が知らされずに自分たちをリスク下においていると。そして、そのチャンスを奪い取ってしまうという状態です。

 それで、彼らは医療従事者ですから、帰ると自分たちの病院で仕事をするわけです。今度はまた、そこから院内感染が広がってしまいかねない。

 もうこれは……、大変なことでアフリカや中国なんかに比べても全然ひどい感染対策をしているし、シエラレオネの方がよっぽどマシでした。

 日本にCDC(疾病対策センター)がないとはいえ、まさか「ここまでひどい」とは思ってなくて、もうちょっと、ちゃんと専門家が入って、専門家が責任を取って、リーダーシップを取って、ちゃんと感染対策についてのルールを決めて、やってるんだろうと思ったんですけど、まったくそんなことはないわけです。もうとんでもないことなわけです。

これ英語でも収録、つたない英語で収録させていただきましたけど、とにかく多くの方にダイヤモンド・プリンセスで起きていることをちゃんと知っていただきたいと思います。

 できるならば学術界とかですね、あるいは国際的な団体がですね、日本に変わるように促していただきたいと思います。彼らはまあ、残念ながら……(携帯電話の着信で中断)

 編集が下手でちょっと変なつながりになったと思いますけれども、考えてみると、2003年のSARSの時に、僕も北京にいてすごい大変だったんですけど、特に大変だったのは、やっぱり「中国が情報公開を十分してくれなかった」というのがすごく辛くて、何が起きてるのかよくわからないと。北京にいて本当に怖かったです。

 でも、その時ですら、もうちょっときちっと情報は入ってきたし、少なくとも対策の仕方は明確で、自分自身が感染するリスク、SARSは死亡率10%で怖かったですけれども、しかしながら今回のCOVID-19、少なくともダイヤモンド・プリンセスの中のそのカオスの状態よりは、はるかに楽でした。

 で、思い出していただきたいのは、COVID-19が中国・武漢で流行り出した時に、警鐘を鳴らしたドクターが、ソーシャル・ネットワークを使って「これはヤバイ」ということを勇気を持って言ったわけです。

 昔の中国だったら、ああいうメッセージが外に出るのは絶対許さなかったはずですけど、中国は英BBCのニュースなんかを聞くと、やっぱりopenness(公開性)とtransparency(透明性)を大事にしているとアピールしてます。

 それがどこまで正しいのかどうか僕は知りませんけど、少なくとも透明性があること、情報公開をちゃんとやることが、国際的な信用を勝ち得るうえで大事なんだってことは理解しているらしい。中国は世界の大国になろうとしてますから、そこをしっかりやろうとしている。

 ところが日本は、ダイヤモンド・プリンセスの中で起きていることは全然情報を出していない。

それから、院内感染が起きているかどうかは、発熱のオンセット(事象の起こる日時と温度)をちゃんと記録して、それからカーブを作っていくという統計手法「epi-curve(エピカーブ)」というのがあるんですけど、そのデータは全然取ってないということを、今日教えてもらいました。

 検査をした、PCR検査をした日をカウントしても、感染の状態は分からないわけです。このことも実は厚労省の方にすでに申し上げてたんですけど。何日も前に。全然されていないということで、ようは院内の感染がどんどん起きてても、それにまったく気付かなければ、気付いてもいないわけで、対応すらできない。で、専門家もいないと。グチャグチャな状態になったままでいるわけです。

 このことを日本のみなさん、あるいは世界の皆さんがを知らぬままになっていて。特に外国のみなさんはそうやって、かえって悪いマネジメントでずっとクルーズの中で感染のリスクに耐えなきゃいけなかったということですね。

 やはり、これは日本の失敗なわけですけど、それを隠すともっと失敗なわけです。

 たしかに「マズイ対応であるということがバレる」というのはそれは恥ずかしいことかもしれないですけど、これを隠蔽すると、もっと恥ずかしいわけです。やはり情報公開は大事なんですね。誰も情報公開しない以上は、ここでやるしかないわけです。

 ぜひこの悲惨な現実を知っていただきたいということと、ダイヤモンド・プリンセスの中の方々、それからDMATやDPAT(災害派遣精神医療チーム)や厚労省の方々がですね、あるいは検疫所の方がもっとちゃんとプロフェッショナルなプロテクションを受けて、安全に仕事ができるように。彼ら、本当にお気の毒でした。

 ということで、「まったく役に立てなくて非常に申しわけない」という思いと、この大きな問題意識をみなさんと共有したくて、この動画を上げさせていただきました。

 岩田健太郎でした。

(AERA dot.取材班) 

 


テレビニュースで最初に検疫官がクルーズ船に入っていく様子を見て思いましたよ。

「この人たち何で防護服着てないの?」って、素人の私でも。





【ライブ録画】船に感染リスク、岩田教授「主張変えず」
https://www.asahi.com/articles/ASN2N3F7RN2NULBJ001.html?iref=comtop_8_03

【ライブ録画】クルーズ船の対策批判の岩田教授

 新型コロナウイルスの集団感染が起きた大型クルーズ船ダイヤモンド・プリンセス号をめぐり、感染対策のあり方を批判する動画を公開していた岩田健太郎・神戸大教授が20日、動画を削除した。岩田さんは「ご迷惑をおかけした方には心よりお詫(わ)び申し上げます」とのコメントをツイートしている。
 岩田さんは感染症の専門家で、18日に船内で活動する災害派遣医療チーム(DMAT)の一員として乗船。船内の状況について、同日夜にユーチューブに公開した動画で、船内は「どこにウイルスがいるかわからない状態」などと批判し、「悲惨な状況」などと説明していた。
 この投稿に関しては、同船で感染症対策に携わる医師がフェイスブックに「下船していく乗客の方々、現場で頑張っている方々を追い詰めかねない内容」と投稿。当時の状況に関して「(岩田さんが)船内におられたのは2時間弱」としている。
 また、岩田さんが、船内ではウイルスがない安全な区域とそうでない区域の区分けが十分にできていないと指摘したのに対し、完全とはいえないまでも「実際はゾーニングはしっかり行われている」と反論。船内で「患者さんとすれ違った」という岩田さんの主張については、疑義を呈している。
 岩田さんは20日、日本外国特派員協会(東京都千代田区)で開かれたテレビ会見に参加。動画を削除した理由について「クルーズ船の状況が昨日、多くのメディアで報道されたため。感染のリスクが存在しているという私の主張は変えない」と説明した。さらに「私の意図は、誰か個人を批判することではなかったが『批判している』という意見があった。誤解が続かないよう動画を削除した。合理的、科学的な議論が状況を変えると思っている」と話した。(松浦祐子、三上元)




橋本岳・厚労副大臣、船内の写真ツイート→削除 
「左手が清潔ルート、右手が不潔ルート」で物議...岩田氏も言及
2020/2/20 14:02
https://www.j-cast.com/2020/02/20380142.html

   新型コロナウイルスの集団感染が起きたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」号をめぐり、橋本岳厚労副大臣が2020年2月20日、船内の様子を画像ツイートし、その後削除した。
   同船の感染対策をめぐっては、乗船した神戸大学医学研究科感染症内科教授の岩田健太郎氏が18日、そのずさんさについて、「中はものすごい悲惨な状態で、心の底から怖いと思いました」などと動画で指摘し、注目を集めていた。


削除されたツイート

張り紙で「清潔ルート」「不潔ルート」
   橋本氏は20日、厚労省が同日、船内の感染制御策について整理したとツイート。その詳細を説明する中で、以下のような投稿を行った。
「ちなみに、現地はこんな感じ。画像では字が読みにくいですが、左手が清潔ルート、右側が不潔ルートです」
   11時27分に投稿された当該ツイートは写真付きで、左右に分かれた出入口の前で撮られているようだ。それぞれに張り紙がされていて、左の出入口には黒字で「清潔ルート」、右の出入口には赤字で「不潔ルート」と書かれている。しかし、写真を見る限り、入口の向こうにある空間は、つながっているように見える。また、写真を撮った位置からも、どちらへも行き来できるように見える。橋本氏のツイートは、iPhoneのツイッター公式アプリから投稿されているとみられる。なお、写真がいつ撮影されたかは、触れられていなかった。
   岩田氏の動画(現在は削除)では、船内をウイルスがいるかもしれない「レッドゾーン」と、ウイルスが全くない安全な「グリーンゾーン」に区分けできていないと指摘していた。橋本氏のツイートを受けて、岩田氏は、
「この手前(写真撮ってるとこ)が清潔不潔が完全にクロスするゾーンになる、ということがおわかりいただけますでしょうか」
と引用リツイートし、ゾーニング(区域を分けること)が出来ていないことを指摘した。




「声を上げられないスタッフを代弁してくれた」岩田健太郎氏の動画に、船内スタッフが沈黙破る
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5e4e2447c5b6a8bbccb8b8ee
クルーズ船内に派遣されていた医療機関のスタッフが、「岩田先生の証言は正しいと確信していることを伝えたい」と、ハフポスト日本版の取材に応じた。

新型コロナウイルスの集団感染が起きた大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」の感染対策を批判した神戸大の岩田健太郎教授の動画をめぐり、海外は日本への批判を強め、政府は反論に追われている。



下船前の検査もPCR検査ではなく検温と問診だけだったとか。
検査を受けてから感染しているかも知れないと話しておられましたが公共交通機関でそれぞれ・・・

政府は反論ではなく反省して、専門家の意見を素直に聞いた方が良いと思う。



 


2019年12月末現在の元売系列SS在籍状況

2020年02月18日 | ガソリンスタンド5

18年度ガソリン供給ルート別シェア
04年度には7割を占めた「一般特約店シェア」が10.1ポイントも減り、
過当競争の激化や後継者問題などで廃業撤退に追い込まれている地場中小販売業者の厳しい経営実態が明らかになった。

元売の販売子会社のシェアは11.9から20.2%に。
その理由は(販売店の仕入値かそれ以下の)安売りによる集客で。

特約店直営は46.6%から46.9%(その理由は ↑ と同じ)
販売店は14.7%から9.6%に。(2016年度は8.7%)(その理由は ↑ の逆)



2月17日燃料油脂新聞より

消防庁検討会報告書案 2020年度 課題別技術検証
現存SS継続 過疎地供給維持 地上タンク、キャノピー制限緩和など具体策盛る


元売系列2万2731SS 減少率鈍化 2%下回る 本紙調べ12月末
セルフ比率は36.2%に上昇8226ヵ所 


2019年12月末現在の元売系列SS在籍状況




議員レビューにらみ 「不当廉売事案、積極申告を」 公取委に厳格対応迫る準備




>安売りを邪魔した石油商業組合がブッ潰れますように


>コストコとユニーの安売りを邪魔した石油商業組合がブッ潰れますように
(2015年12月02日 報道されないことを祈っている?!より再掲)



消費者が卸格差の事を知らなければ石油商業組合は悪者にされるだけ。

もし卸格差がないとしても、コストに対する考え方の違いも含めて小規模な地場店が(大手が非効率で不採算だとして切り捨てた)小口配達を担っているということを知ってもらわなければ、消費者にとっては「安値が善で高値は悪」。


意見広告を出せば良いのだけど、全石連(組合)にはそれが出来ない。
組合員(大手2者店+他社買いの中小2者店と3者店)が、組合員(全量正規仕入の2者店と3者店)に対して同じような廉売を行ってきたし、業転玉を組合が斡旋していたこともあるし、そしてセルフ化を機に小口配達を切り捨てた組合員(大手2者店)あるから。

でも、
それをしなければ「零細3者店の次は、中小2者店の番ですよ」と言っておいてあげましょう。



***



>近年は年率2%台での減少(前年は2.5%)が続いていたが、年間の減少率が初めて2%を下回った。


**以下、夫婦の会話**

masumi 「減少率が2%を切ったらしいで」

こうちゃん「そらもう減るだけ減ってしもとるもん」

masumi 「現存SS継続、タブレットとか物販なんて主に2者店セルフの話やもんなぁ・・・こうちゃんは今残っているうちみたいな地場3者店を継続させるためにはどうしたら良いと思う?」

こうちゃん 「そらもう無理。手遅れ。 (この20年で)金は無い。人は無い。 あとは体力と気力だけや。 この前、Nさん(SS関係者)とTさん(SS関連業)も、“(担当しているなかで)店を閉めるって言ってはる販売店さんが何件かある”って言ってた」


***

生身の人間ですからね。





ENEOSは災害時の燃料供給についてもしっかり支えていく責任あるブランドである

2020年02月18日 | ガソリンスタンド5

住民拠点普及支援をJXTGエネルギーへ直接要請

(2月14日ぜんせきより)
全石連は元売の販売子会社SSや社有SSにおける自家発電設備の導入推進について協力を要請。

これに対してJXTGエネルギー側は自社として震災対応型SS(注1)をすでに約8000ヵ所配備していることを説明。
「販社をはじめ私企業であるため個々の経営判断が優先されるが、設置への協力は促す。また社有SSについても自家発設置でどの程度、施設的な変更があるかだが、個々の特約店から話があがってくれば対応したい」などと述べた。

また「社会的問題の解決に取り組むことがこれからの企業の役目である。ENEOSは災害時の燃料供給についてもしっかり支えていく責任あるブランドである」との考えを示した。

(注1)震災対応型SSは住民拠点SSではありません。

>ENEOSは災害時の燃料供給についてもしっかり支えていく責任あるブランドである

東日本大震災では業転玉は流通しているのに系列玉は届かないという、ブランド料を納めている系列店にとっては歯ぎしりするようなことが起きていましたが、

今後はそういったことはないーということですよね?
信じて良いんですよね?





補助制度20年度が最終 参加メリット理解して 住民拠点SS 整備急いで

(2月17日ぜんせきより)


規制緩和以降の卸格差の中での過当競争下、8割の販売店が赤字で、自己資産を投入しながら営業を続けてきた地場店

これまでの大災害で自身も被災者でありながら供給責任を果たした地場店

今回の全額補助の、この制度

本来なら、急かされるまでもなく手を挙げるはずなのですが...。

.......

災害時の燃料供給「最後の砦」の役割は、新しいプレーヤーにお任せしよう。
新しいプレーヤーだけでなく、大手特約店にお任せしよう。
納めた税金より貰った税金の方が多い大手特約店にお任せしよう。
事後調整や特価など差別対価で優遇されてきた大手特約店にお任せしよう。
大手特約店に拘らず、業転玉を使って近隣の小規模地場店の健全経営を阻害する安値集客を行い、そのうえで補助金(税金)で新車のローリーを手に入れたような販売業者にお任せしよう。
さあ!それらの企業はさっさと住民拠点SSに手を挙げて、補助金獲得のために働いてくれた全石連に協力してあげてください!
https://blog.goo.ne.jp/m128-i/e/b187b82583087384e7095b4e51c4d65cより一部再掲)

※大手特約店には販社も含まれます。



おまけ

私企業であるため個々の経営判断が優先される

小口配達を非効率で不採算だとして切り捨てるのも個々の経営判断です。
不採算を承知で続けるのも個々の経営判断です。

消防法違反では無いにもかかわらずセルフで携行缶へのスタッフ給油を中止するのも個々の経営判断です。
人手が無いなか、そうしたセルフから流れて来た消費者への携行缶給油を引き受けるのも個々の経営判断です。

タイヤやバッテリーを売るために窓を拭くセルフがあるのも個々の経営判断です。
フルサービスSSで窓ふきやごみ捨てなどのサービスを止めるのも個々の経営判断です。



10店あれば10通りのやり方がある。

消費者は自由に店を選べるし、店もまたお客さんを選べる。


規制緩和による功績ですね。





発券店値付けカード問題収束なるか?!№7

2020年02月17日 | ガソリンスタンド5

発券店値付けカード問題収束なるか?!№6の記事が長くなり過ぎていたので、残念ですが№7に突入です。


2月14日ぜんせきより

種子島から「経営できない」




解決への道探る大阪 弊害挙げ改善求める声 「手数料不足」9割超




2020年2月22日追記

発券店値付けカード問題改善不可欠 全石連経営部会
全国から悲鳴が上がっている。我々はこうした声を元売にも伝えていかなければならない。





東京 発券店値付けカード問題改善へ 
次年度方針など協議




2020年3月9日燃料油脂新聞より



2020年3月11日ぜんせきより



2020年3月21日燃料油脂新聞より








4月10日ぜんせきより




4月1日燃料油脂新聞より



4月9日燃料油脂新聞より








4月18日燃料油脂新聞より




4月20日燃料油脂新聞より



2020年05月29日 ENEOS BUSINESS II
https://blog.goo.ne.jp/m128-i/e/7b988265f871a0b8aafbaeacdab20386



2020年6月1日燃料油脂新聞より




2020年6月8日ぜんせきより



2020年6月9日燃料油脂新聞より



2020年6月18日燃料油脂新聞より









発券店値付けカードについての記事一覧
https://blog.goo.ne.jp/m128-i/e/b525d49e8d0dee569e8bf355ca972063


複雑な胸の内

2020年02月15日 | ガソリンスタンド5

「再投資可能なマージンを」「粗利率20%へ」という業界の流れに反するような、昨日のこうちゃんの呟きに対して、
同業者からお叱りや批判が入るのではないかと思っていましたが、何もコメントは入っていませんでした。

もしそうしたコメントが入っていたら、「近隣店より13円高く売るしかなく、それでも粗利は5円しかなかった。そういう辛酸を20年舐めた者にしか理解できないことです」と返答するつもりでした。


異業種PBが元売系列化 石油流通変化の象徴


異業種の参入は規制緩和、自由化によって促された。
業転安・系列高の仕切体系を背景にPBセルフが台頭。
さらに車社会にマッチした郊外型大規模複合施設という出店形態は広範囲な集客をも実現した。

最安値を掲出して名実ともに「ボトムプライスリーダー」に君臨するまでそれほど時間は要さなかった。

しかし広域量販店や元売販社が価格追随。(※)
市場混乱が極まり、多くの地場SSが廃業・撤退を余儀なくされた。

「うちの仕入価格を下回る価格でなぜ販売できるのか」。

地場店主から何度も発せられた疑問の声がいまでも記者の胸に残る。

業転安・系列高の仕切価格、差別対価ー。
製品余剰のツケの多くは小規模店に回された。


:::::::::::::::::

(※)
広域量販店や元売販社、大手特約店などが異業種PBの安値に追随できたのは差別対価によるものでした。
しかし、その差別対価という恩恵に授かれない中小特約店(2者店)や地場販売店(3者店)でも、異業種PBの安値に追随していた店があります。

>あまりにも、当店(販売店)の仕入れが高いので知りたいです。
のコメント欄で書いたように、「他社買い」することでそれが可能でした。


>「うちの仕入価格を下回る価格でなぜ販売できるのか」。

当市ではそれは異業種PBではありません。近隣店は全て元売マークを掲げた系列店です。

運営者が替わって現在は広域大手、販社、CAになっていますが、当時は中小2者店でした。

個人的に一番残念に思うのは、セルフ解禁前に系列仕入れの当店の仕入値と同値の看板価格を掲出したそれらの中に地場店が含まれていたことです。

揮発油だけでなく、灯油も軽油も正規仕入の当店は、
“近隣店より13円高く売るしかなく、それでもリッターマージンは5円しかなかった”。

そして気が付けば、そのリッターマージンで営業継続が可能な体質(忍耐力)になっていました。



元売再編統合最終章が近づくにつれて業転玉の流通が絞られることを知って、私は内心思いました。

差別対価の大手は別として、これで彼ら(地場店)は業転で凌ぐことが出来なくなり撤退廃業の方向へと動くのではないだろうか。

しかし私の思いとは裏腹に、JXTG統合を前に、市況が改善され始めました。

現在近隣店との価格差は殆どないに等しいにも関わらず、リッターマージンは20円近くあります。
恐らく広域大手セルフのリッターマージンは20円以上になっているはずです。

そして気が付きました。

>「うちの仕入価格を下回る価格でなぜ販売できるのか」。

あの頃、安値店の価格は皆同じでした。上看板も下看板も。

価格競争なんてしてなかったんじゃないのか!?
ただ当店のような全量正規仕入の高値店をスケープゴートにしていただけじゃないか!!



いくら市況が良くなったとしても、20年という年月は長過ぎました。

願わくば、
安値集客して生き残ってきた彼らが、地場店を廃業撤退に追い込んだ彼らが、
災害時には最後の砦として供給を担ってほしい。

そしてそれだけのマージンを手にしたのだから、(廃業撤退に追い込まれた後の、その地域への)小口配達もしてあげてほしい。

それが彼ら(地場店)が地場店に対してしてきたことへの責任の取り方ではないかと思います。



 


灯油、配達1回あたり1,000円の配達料を別途徴収。

2020年02月15日 | ガソリンスタンド5

2月12日ぜんせきより

SS倒産年間21件 件数・負債とも鈍化
19年 帝国データ調べ

前年比17件減の21件で、負債総額も4分の1の18億1千万円まで縮小。
なお12月の倒産件数は1件で負債総額は1千万円。



エネ庁・災害時情報収集システム
“最後の砦”1万1千SS参加





2月14日燃料油脂新聞より

エネ庁 2019年1~9月元売ヒアリング
ガソリン 非系列向けは13%で推移
系列との実仕切り価格差は2円40銭


↑ 2019年1~9月の元売ヒアリングによるものです。

↓  2020年2月初旬の下げ局面では最大リットル10円以上の格差になりました。





横浜市フル 配達価格の設定方法改定
配達1回あたり1,000円の配達料を別途徴収。
このままでは配達そのものを止めねばならないと考えての判断。





2月15日燃料油脂新聞より

販社と地場大手 採算重視販売で仕入値急降下も価格維持 茨城県



ガソリン実売150円を死守 下げ止めでカブリ改善 長崎県



2020年 理事長に聞く
「九州は一つ」が合言葉 利益率20%へまい進




ガソリン140円の大台割れか マージン確保に危機感 岩手

久々の大型SS建設 仙台圏南部市況に影響必至



近畿地区 SS統廃合本格化へ 
有力業者の来年度課題




:::::::::

ー配達に関してー

規制緩和直後(当商圏では前後)から、業転価格を基にした価格設定で(主に2者店が)地域の大口企業への営業攻勢を掛けました。
それにより大口を失った中小零細(3者店)は多いのです。
しかしだからといって地場店として地域への小口配達を止めるわけにはいかず、不採算を承知で担い続けてきた経緯があります。

だから横浜市内のフルサービス店の配達料1,000円の別途徴収に対して、消費者の皆さんにはご理解をお願いしたいと思います。



今後は窓ふきやごみ捨てなどのサービスを省くフルサービス店も増加するのではないかと予想しています。

フルサービスのサービスは“給油”に対してです。

消費者自身で給油するのがセルフサービスのガソリンスタンド。

従業員が給油するのがフルサービスのガソリンスタンドです。