先日の記事の続きです。
•なぜ経営を引き継ぐのか
•なぜ住民にまで出資を求めるのか
それはガソリンスタンドが(今はまだ)「なくてはならないもの」だからです。
だから本当は価格競争などという馬鹿げたことを行える類の品物ではないはずです。
しかし普段は意識されることはなく、しかも燃料油は消耗品としてしか意識されていない。
消耗品としての燃料は価格競争の対象商品となります。
•なぜ経営を引き継ぐのか
地域になくてはならぬものだと理解した人間が経営を引き継ぐために動き出す。
ガソリンスタンドを存続させようと、地域の人間に働きかける。
•なぜ住民にまで出資を求めるのか
車を走らせれば安値店があるという現実のなかでは
“当事者意識”を持って貰わなければ存続することが困難だからです。
それが出来て初めて、「住民出資でSS再生」が可能になり、
地域への石油製品の安定供給のために全力投球している。ーという記事になるのです。
でもここで、その場所でそれまでSSを経営していた地場業者に少し思いを巡らせて頂きたいと思うのです。
この岡山県真庭市の閉鎖したSSはJAですが、
JAではない地場のSSで、不採算ながらも営業を続けてきた末に廃業を決意したであろう地場店主のことを想像してみてほしいのです。
地域住民の当事者意識の無いなかで孤軍奮闘してきたであろう地場店主。
その店主も、廃業する直前まで地域への石油製品の安定供給のために全力投球してきたのではないだろうか、と。
そしてそんな地場店主は過疎地にだけいるのではありません。
大都会の東京でも、大阪でも、全国どこにでもいます。
業界紙にあった「いまは静かにSSが消えている」
その店主もそんな一人だったかも知れないー、と、思いを巡らせて頂ければ幸いです。
10月29日 ぜんせき
都会のSS過疎現実に 大阪市内でSS激減
大阪市の中心部ではかつて50カ所を超えたSSがいまや8カ所ほど。
その殆どが、規制緩和直後ではなく、この数年間で閉鎖
この地域では地場業者がほとんど残っていない。
※しばらく「ガソリンスタンドカテゴリー」の記事は休みます。
10月31日 燃料油脂新聞 (※青系文字がmasumi)
気温低下で販売増加 セルフ100円以下が拡大
減少する配達灯油 高値感が購買に影響
店頭価格差20円近く
*****
安値店の売り値が自店の仕入れ値という状況下で、高値店での販売数量は減少の一途です。
価格差も拡大するしかなくなります。(負の連鎖)
灯油も車を走らせれば安値で買えます。
・・・
高齢になって免許証返納したり、怪我などで車の運転が出来なくなったとき、
さて、
配達を頼めるところが残っているでしょうか?
自転車や徒歩で買いに行けるお店があるでしょうか?
巡回業者が確実に永久的に来てくれる保証はありますか?
(大阪府北部では効率が悪いという理由で巡回業者が来なくなった地域もあるそうです)
当店では新規の配達はお受け出来ないことが多いです。
他店では既存客であっても断る事象も発生しています。
この18年の間に出番が無くなった配達用ローリーの1台は処分しました。
冬場の配達のためだけに人を雇う余裕もありません。
昨日、これが送付されて来ました。
過去記事でも書いておりますように、併用できるカードと併用できないカードがありますので、こちらからお尋ねすることはご遠慮させて頂きます。
お客様の方からご提示くださいますよう、お願い申し上げます。
(注)FCカードなどの発券店値付けカードやENEOSカードも併用できないカードです。
海賊とよばれた男 上 | |
クリエーター情報なし | |
講談社 |
「感動した」「めっちゃ格好イイ」と評判の高い、この小説。
ずっと手が出なかったんですよねー
やっと手にしたんだけど、今度はなかなかページをめくる気にならず・・・
そのわけは、
あの“CAセルフなんていうものを生み出した出光”、の創業者が主人公だから。
出光は販売店を大事にする社風とのことですが、「同じマークの3者店が存在する商圏でCAセルフなんて作る会社のどこが!?」って思うし・・・。
でもまぁ、CAセルフが出来たのは、創業者が亡くなった後だし・・・と思い直して読み始めました。
まだそれほど物語の中に引き込まれてはいないけど(^^;
大きく頷いた箇所があります。
主人公の言葉です。
「石統が石油業界を駄目にしたことがまだわからないのか。戦前は1万6千もあった石油業者が千を切ってしまったのは、自由な競争力を失ったからだ」
そうだそうだ!自由競争と言いながら3者店には自由がないじゃないか!
石油組合役員たちは自分たちの既得権(特約店制度)は手放していないじゃないか!
何が「系列でも業転を取って良いようにしてくれ」だ!
その前に3者店が特約店を選べるようにしてくれ!
(^^;...失礼。
とまぁ、まだ46ページ目なんですが、
主人公である創業者が高度成長期に、とある海辺の町を訪れ、
「ここに我が社のマークを掲げたガソリンスタンドを作りたい」と自ら土地の所有者に頼んで作ったガソリンスタンドも、昨年撤退を余儀なくされました。
佐三さん、あの世でどんな思いでいるのかなぁ・・・・・・・
石油配給切符、72億枚廃棄へ 30年間一度も使われず
原付バイクの給油口(お客さんに写真を撮らせてもらいました)
この蓋(キャップ)、設計ミスじゃないでしょうか!?
つまみの山が低くて丸いので滑りやすくて力も入れにくいです。
どういう理由か縁がギザギザになっていたバイクがあり、手を怪我したこともあります。
数年前、お客さんでこんなこと言う人もいました。
「蓋が固くて開けられないからセルフに行けない」
それで当店に来られましても・・・(-"-;A ...
masumiさんも、“か弱いですから”開けられませーん\(;゜∇゜)/
一人で店番しているときにこの手の原付バイク(女性)が来て、2人で交互に「開けられないねぇ(汗)(汗)」ってやってる時に給油に来た車の運転手が男性の時は、天の助けとばかりにお願いして開けてもらったことも何度かあります。
ポリポリ (・・*)ゞ
数日前、この手の給油キャップの原付バイクがきて、男性だったので開けてもらおうとしたら、多分至れり尽くせりのガソリンスタンドが当たり前だと刷り込まれている年代なんでしょうね・・・
「何でオレが開けなアカンねん!オレは客やぞ!」と言われました。
若い男の子の爪の垢を煎じて飲ませたい。
若い子でそんなコト言った子、ひとりもいないですよ。
だってねぇ、
蓋が開かなきゃ給油できないんですから。
┐( -"-)┌ヤレヤレ...
No.21878 | 2014年10月28日(火) 07:03:05 |
エネ○ロの店長が詐欺罪で事情聴取され、タイヤ代を返金して示談?
タイヤを故意にパンクさせた疑いらしい
No.21882 | 2014年10月28日(火) 21:54:05 |
豊水様
激戦地区のセルフなどでは、その様な話は、日常茶飯事です。
実際、うちのお客(女性客)が、パンクをして近くのセルフのエネオ〇に助けを求めたら、タイヤ2本とも交換、エアフロの清掃エトセトラ・・・結局タイヤのみですみましたが、色々クレームは多いです。
同じエネオ〇グループとして恥ずかしい限りです。
ガソリンマージンがもう少しがあれば、違う商売が出来ると思いますが・・・
**********
業界のメジャー掲示板、st31掲示板で投稿されていたものです。
消費者の皆さんはこれを読んでどう思われますか?
まさか?!と思われる方もいらっしゃると思いますが、あり得る話なのです。
残念ながら・・・
当店でもお客様から何度かこういった話を聞いたことがあります。
「日曜日、ここが休みだったから○○(地場ではない店)に行ったらタイヤがパンクしているから交換した方が良いと言われたんだけど急いでいたから取り敢えず空気だけ入れてもらったんだけど・・・見てもらえます?」
「タイヤがもうダメで買い換えたほうが良いって言われたんだけど・・・見てもらえます?」
「バッテリーがもうダメだから交換をって言われたんだけど・・・見てもらえます?」
こうちゃんが点検して答える言葉は、ほぼ全て、
「全然どうもないよ」「まだまだ行けますよ」です。
「利益は油外で」というやり方では売り上げ目標に達していない場合、ノルマ達成のために強引な売り込みをしてしまうこともあるのではないでしょうか(?)
本来、目標は知識の習得や技術の向上に使う言葉で向上心や努力のために目標を設定するのは好いことです。
でも今のこの業界は、「利益は油外で」なんていう、しかも過当競争下で「目標=ノルマ」のような状況では詐欺まがいの押し売りをする店も出るのでしょう。
そもそも価格競争が行き過ぎて「利益が出ないから」、
レギュラーをハイオクとして売ったり、レギュラーに灯油を混ぜたり、そういう不正を行う店が出てくる。
価格競争が行き過ぎて「利益が出ないから」、
系列店なのに業転玉を混ぜないと生き残れない、そんな業界なのですから。
10月31日 追記
販社セルフの赤字は、「巻き添え」ではなく「自業自得」ですよね。
だから赤字なんですよ
真面目な業者が消える
「求人しても人が集まらない」「アルバイトなどスタッフの確保が困難」
どの業界でもそのような声が聞かれます。
ガソリンスタンドでもそれで「労務倒産の危機」と目にしたりします。
でもね
求人して人が来なかったとしても、店主が居ます。
過去、従業員が皆辞めてしまうことになったとき、「もう店を閉めよう」と言ったmasumiさんにこうちゃんは言いました。
「おれひとりでもやる」
10月28日 燃料油脂新聞
荒川区内販売店主「昼休みしっかり1時間」
3年前まで、店主を含む5人のスタッフでSSを運営していたが、燃料油を増販して利益を上げる発想を転換し、現在は一人で店を切り盛りしている。
灯油配達、オイル交換を行わないなど、燃料油販売1本に特化したSS運営でムダを徹底的に排除した。
*****
人を雇っているときと同じように、また景気が良かったときと同じように経営しようとすれば、無理があるし、精神的にも辛くなる。
とはいえ、5人のスタッフが店主一人になった・・・その間には、色々な苦悩や葛藤があったと思います。
消費者だけでなく同業者の中にも「オイル交換を行わない?」「昼休憩?」「日曜日が定休日?」、と思われる方もあるでしょうが、
多種多様な店舗形態になったのですから、経営も多種多様で良いのです。
「地方の過疎地ならともかく荒川区(東京)で?」・・・
外形上見えにくいだけで、全国どこでも同じです。
地元の現金客の安値店への流出は、もしかしたら過疎地のような田舎より都会や郊外にあるガソリンスタンドの方が酷いかも知れません。
すぐそばにいくらでも安値店がある都会や郊外の方が・・・。
それでも地場業者で従業員がいなくなったという理由で廃業する店主は少ないのではないでしょうか。
地場の店主は、顧客がある限り、自分が働ける限り、 やれる間は店を続けようとすると思います。
栄枯盛衰ではなく栄枯衰退でも。
それまで提供出来ていたサービスも出来なくなり折角の油外作業の注文も手が回らずに断らざるを得なくなるなど、情けなく格好悪い思いをしながらでも、その時その時の“身の丈”に合わせるしかしょうがない。
そうしながらでも店を続ける。
(業種にもよりますが)
ガソリンスタンドで人手不足の労務倒産なんていうのは、見栄っ張りの言う事だと思います。
こうちゃん娘のRちゃん夫婦に第2子が誕生しました(*^^*)
5人目の孫です。
Mくんが本当に頼りがいのある旦那様で良かった。
Mくんの勤務先が福利厚生に手厚い会社で良かった。
何の役にも立てないジジババはただただ感謝ですm(_ _)m
Rちゃん、よく頑張りました。
偉いなーと思います。
母体が落ち着いたらまた会いに行かせてもらうね。
(こうちゃんが携帯にメールしぃって言うけど、出産直後だから・・・)
思わぬ展開に新仕切り立ち往生
10月25日 燃料油脂新聞 (※青系文字がmasumi)
系列仕切りを維持しながら、余剰玉をさばく手品のような施策は、スポット市場の情報が広範に飛び交い、PB店が市民権を得た現在の業界環境では成り立たない。
混乱収拾には、早急な需給環境適正化以外に方法はない。
:::
余剰玉が陸上スポット市場に放出され、系列仕切りとの価格差が広がれば、プライベートブランドSSの優位性が増す。
元売は自ら、ブランド店(※)を窮地に追い込む格好になる。
(※元売子会社販社や資本注入したとこやインセンティブのある大手さんは大丈夫でしょう。窮地は特に系列3者店)
*****
※業転をとったことがなくても情報は入手できます。
ネット然り、
また、当店は「業転をとったことがない」ので、燃料卸商さんが営業に来られる際には新規獲得のため、“最安値”をご提示頂けているようです。
因みに以前書いたように、インタンクもの軽油は得意先に説明したうえで業転玉を手配しております。
(当店の地下タンクには混ぜていません)
そんなふうに系列店でも業転価格を知ることのできる業界環境の中で、
元売や特約店が「系列仕切りを維持」できると思う方がおかしいし、そんなことは不可能だと思うのだけど、
不可能を可能にするのが優越的地位というものなのですよね。
でももうそれもボチボチ考え直してくださいね。
それから、
この記事では「ガソリン6円規模」と書いてある格差ですが、本日28日東海・北陸版には「業転格差8-9円に拡大」とあります。
これは特約店(2者店)で、です。
そこに特約店マージンが足された金額が3者店の業転格差になります。
とあるお店(掛け会員)のお嬢さん。
仕事の時は「会社で10リッター」と注文され、そしてプライベートの時は「現金で満タン」と注文される。
今朝、「レギュラー満タン10リッター」と注文を受けたこうちゃんは「ありがとうございます」と答えて、
小走りでPOSの前まで来てから、首を傾げてUターン。
(-m-)ぷぷっ
2013-12-14
今日もある出来事でお客さんに注意して
「なんやとぉ」と凄まれましたが最後まで引っ込めませんでした。(怖かったです)
発券店値付けではない、1回の給油量も多い方ですが、今日の事で来られなくなっても構いません。
でももし私の言ったことを分かってくれて又来てくれたら、私はその人を心の中で抱きしめます。
*****
この後、数か月間お見えになりませんでした。
その後、お見えになりました。
今、以前のペースでご来店頂いております。
相変わらず物言いは乱暴ですが(^^;、注意したことは守ってくれています(*^^*)
•なぜ経営を引き継ぐのか
•なぜ住民にまで出資を求めるのか
住民経営の経営陣だけでなく、そこに住まう人々にどれくらい当事者意識を持ってもらえるようにするか。
=====
住民出資のガソリンスタンドについて検索していたらガソリンスタンドを住民で経営することの意味という記事に辿り着きました。
上記はその中に書かれていた文章です。
diversity of … では、当ブログを取り上げた記事も書いておられました。
(※コメントを入れようとしたのですが上手くいかなかったのでこちらで御礼申し上げます。ありがとうございました)
10月24日 ぜんせき
岡山県真庭市では5年前の2009年3月末に「JA」が設備の老朽化、採算性などの理由からSSを閉鎖したが、これによって周辺3~5km圏内に他にSSがなく、マイカーなどへの給油が非常に不便となった。
このため、地元住民が話し合い、一口5万円を出資して資本金950万円の目木給油所を設立し・・・・・
地域への石油製品の安定供給のために全力投球している。
**********
以下の文章は既得権を剥奪せよのコメント欄での利休さんとのやり取りでmasumiが書いたものです。
村営で営業を再開したケースでは改装費は村から出ているので、“隣の”ガソリンスタンドとの価格差も10円程度で済んでいますし、又「おらが店」という意識が生まれたからこそ、存続も可能になったのだと推測します。
しかし
地下タンクを全額補助金で改装して、以降の価格差も10円で済んだとしても、それが個人経営の場合は、
「おらが店」ではなく「誰それさんの店」では、
恐らくこうは行かないのではないでしょうか。
哀しいことですが、それが分かっているから村でただ1つとなっても廃業を決断するのではないでしょうか・・・。
====(一旦ここで置きます)======
>過疎地では“見えて”も、都心や郊外では“見えにくい”、それは・・・※※
※※は一言では言い表せません・・・
強いて言うなら“難民”(この言葉もどうかと思うのですが・・・)
過疎地では、人口も少なく高齢者ばかりですから、誰もが「経営が苦しいだろうなぁ」と想像がつきます。
ガソリンスタンドもそこにしか無いので、「もし無くなったら困るなぁ」と思う人も多いでしょう。
だからガソリンスタンド過疎地を防ごう、という意識も生まれます。
都会や郊外では人口も多く若い人も多い。
ガソリンスタンドも、規制緩和で出店した“大手”のセルフなどがそこかしこにあるので、ガソリンスタンド過疎地は自分には関係がないと思われる。
でもー
工業用潤滑油やリフトを動かす燃料など、農作業に必要な灯油軽油、お風呂を沸かすための灯油など・・・
小口の配達を昔から担ってきた地場業者(昔ながらのガソリンスタンド)は、石油組合会長が「現卸格差は中小SS生存不能」と公言するような状態の中で営業を続けています。(※外形上は、見えにくい)
ホームセンターで灯油は買えても軽油は売っていません。
セルフでは携行缶への給油は出来ず、配達もしてくれません。
フルからセルフへ改装した地場業者なら携行缶への給油をしてくれる店もあるようですし、又、油外のために窓拭きをしてくれるセルフもあるようですが、ポリ容器1つの配達は、現状では難しいかと思われます。
車があれば、車を走らせることが出来れば、ガソリンスタンドはあります。
でも、
地場業者が廃業すると、ガソリンスタンド過疎地ではない地域でも、極少数だとは思いますが「難民」が発生するのです。
それだけは何とか避けたいとして、
我々3者店はそのために、元売や国に消されようとされながらも、マスコミに見捨てられながらも、消費者の無関心に苦しみながらも、
それぞれの持つ力を使って踏ん張っているのです。
先がないのを承知で。
そしてそれは過疎地でも同じでしょう。
====(過疎地問題に戻ります)======
昔ながらのお店が営業を続けている限りは、「無くなったら困るなぁ」とは思って貰えても、まだどこか「他人事」だと思うのです。
•なぜ経営を引き継ぐのか
•なぜ住民にまで出資を求めるのか
そこに住まう人々にどれくらい当事者意識を持ってもらえるようにするか。
忸怩たる思いもあり、地場業者が自らそれを発することは出来ない。
過疎地でガソリンスタンドを営まれている方は、地域への安定供給の使命感と行き詰った業界の現状の狭間で、苦悩も大きいことと察せられます。
PS
ここで書いていることは、例え同業者であってもビジネスライクな方々には伝わらないと思います。
10月22日 燃料油脂新聞
系列を超えて再編・集約をしなければ生き残れない。
ただ、石油ビジネスの集約・再編は「SS過疎化問題」を加速しかねない。
10月22日 ぜんせき (※青系文字がmasumi)
経営展望を左右する「人の力」
「この場所、以前はなにかの施設があったような・・・」「確かガソリンスタンドだったはず・・・」
・・・
大手資本の増勢と、個店の苦境。
これはSSに限ったことではないが、広い敷地を要し堅牢な施設を持つSSゆえ、外形上は他業界ほどには優劣が見えにくい。
しかし実情は言うまでもない。
(※外形上見えにくいことはもう1つあります。過疎地では“見えて”も、都心や郊外では“見えにくい”、それは・・・※※)
・・・
過日、家業の石油販売に関わる意思がなく全く別の仕事に就いていた若者が“地元愛”の大切さに目覚めてSS業に戻ったという話を耳にした。
いわく、単に消費者の立場だった際は「うちのガソリンは高いのに、なんで商売が続いているんだろう」と疑問に感じていた。
しかし、いざ売る側に回ってみると、「お客様は値段だけでSSを選んでいるわけではない。店の雰囲気だったり、地元意識の高さでつながり合っている」実態に気付いたという。
**********
大阪でサラリーマン家庭に育った私も、「他所の店より10円も高いのに、何で買いに来てくれる人がおるんやろ?」とずっと不思議に思っていました。
( “昔からの常連さん以外の”、近年当店に給油に来られた方の中には「高いし、サービスはないし、働いているおばさんは愛想悪いどころか文句言ったら言い返してくるし、何でこんな店が潰れずにやっていられるんだろう?」と思われた方もきっといらっしゃるでしょう)
最近、田舎には田舎なりの事情や商売のやり方があることが少し分かってきました、と同時に、年々そういう部分を知らない、または理解出来ない人が増えてきているように感じます。
先日、ある年配の常連客(農家のAさん)が給油に来られたとき、「ついでにポリ容器を貰っていくわ」とおっしゃいました。
だけどその時、同乗していた男性が「それ幾らや?」と訊いて来られ、
「それやったらAさん、ホームセンターの方が安いで」と言われました。
「どうしましょう?」と尋ねる私に、「一つ積んでおいて」と苦笑しながらAさん・・・
Aさんはホームセンターで買った方が安いのは承知の上で、いつも当店で買って下さるのです。
地元に住んでいても、そういう“値段だけではない部分”が理解出来ない人が増えているし、理解していても安値の方を選択される人も増えて来ました。
ニュータウンが出来て、田舎であって田舎では無くなった当地では尚更その感が強いです。
顧客満足の為に丁寧な接客、丁寧な窓拭き・・・
商圏内のガソリンスタンドが皆同じような価格で商売をしていた頃は他店にも負けてはいなかったと思います。
社員もいて、年に2回(3者店では珍しく)利益還元のための抽選会イベントも催していたくらいです。
集客ではなく、常連客への還元のためのイベントなのでもちろん新聞折り込みなんて入れていません。
大手がチラシを入れてイベント(キャンペーン)を行っていますが、今、地場3者店でそういう事をしている店はあるでしょうか?
そんな体力が残っている店はあるでしょうか?
売り値は高くても粗利は少ない。
そんな状態で20年近くやってきました。
途中までは窓拭きもゴミ捨ても、無理をしてでも全てのお客さんにサービスしてきましたが・・・。
今後はほんとうの顧客に限定させていただくことにします。
とはいえ、させてもらいたくても忙しい時は出来ないし、窓もそれほど汚れていなければ拭かないのですけどね(^^;
昨日の記事でいまは静かにSSが消えているとありました。
こうちゃんは静かに消えていくのも厭わないようですが、
masumiさんはイヤです。
地場3者店が店を閉めていくのはこういう理由なんだよと、こうしてここに書いていきます。
大阪の販売店主が廃業の理由を「報われないから」と表現されていました。
私がそれを一番感じたのは、「系列でも業転OK」なんていう、信じられない結果を業界紙で目にしたときです。
PS
>“昔からの常連さん以外の”、
あっ!(汗)昔からの常連さんでも、あの人なら言うな(笑)
「お前んとこの店、サービスもないのに、よぉ持っとるなー」って、あの人なら言う(笑)
Service Room
「リーマンショック時を思い出させる」
月末の枠消化前まで価格が下がり続け、先に行くほど赤字幅が拡大するとの危機感から、買い手が付くまで値を下げる業者(燃料卸商)もいる。
★もしも当店が売り値をそこそこキープしたままで業転玉を仕入れているような店だったら、今の状況は、笑いが止まらないかも...デス。
10月24日 燃料油脂新聞 (※青系文字がmasumi)
そのおかげで、
PB-SSや、業転を仕入れている系列店は「がっちり儲けている」
そのおかげで、
系列仕入れを順守するSSの不満は高まる一方だ。
仕入価格を下回る安値看板の増加を目の前にして経営不安は増すばかりだ。
※つまり、買い手市場化しているのは業転市場だけ。
******
現在当地の市況はまだ保たれている(?)から、系列100%仕入れの当店はまだ助かっています。
売り値が安値店と10円以上の差があっても、粗利はまだ10円を割っていません。
しかし恐らく、分厚い粗利の幅を利用したセルフなどの安値競争は近々開始されると予想されます。
そうなると売り値の差は拡大するのに当店の粗利は縮小するという・・・そう、先日の夫婦喧嘩で話したような状況になる。
燃料卸商さんは取引“数量”も大きいから、こういう状況下での痛手も大きいだろうと想像します。