2002年9月16日(月)
ジョニー・ウィンター「CARTURED LIVE!」(BLUE SKY ZK 33944)
(1)BONY MORONIE (2)ROLL WITH ME (3)ROCK & ROLL PEOPLE (4)IT'S ALL OVER NOW (5)HIGHWAY 61 REVISITED (6)SWEET PAPA JOHN
えっと、今回からちょっとフォーマットを変えてみたいと思いますんで、ヨロシク(また元に戻すかも知れないですけどね)。
最近、知人のりっきーさんこと土屋さんが入手されたFIREBIRDが大変話題になっておりますが、FBといえばジョニー・ウィンター、ジョニー・ウィンターといえばFB。この二者は切ってもきれない関係にありますな。
以前、「ジョニー・ウィンター・アンド」のライヴ盤を取上げましたが、今日のもそれにまさるとも劣らぬ一枚でありんす。76年リリース。
まずはジャケ写を見ておくれやす。ミニハムバッカーからレギュラー・ハムに交換したアイボリーのFBを抱えて、恍惚の表情で弾きまくるウィンター。
もうこれだけで"ググッ"ときちゃいますな。
まずはロックン・ロール・スタンダードの(1)。もち、ラリー・ウィリアムズの大ヒットざんす。
とにかく威勢がよい演奏。息もつかせぬ速弾きの連続。ワンパターンなんて言われようが知ったこっちゃない!といわんばかりのパワー・プレイでありますな。
続くはウィンターの盟友、リック・デリンジャーの作品、(2)。これまた速いテンポで押しまくる、痛快なナンバー。
ここでのウィンターのドライヴ感あふれるギター・プレイ、はっきり言って、カッコよすぎます。FBのエッジの立った音が、サイコー!
LPでのA面最後を飾るのは、(3)。かの、ジョン・レノンの作品であります。
でも、ジョンの「メンローヴ・アヴェニュー」での演奏より、こちらのほうが断然いい!と正直思ってしまうんであります。いけません?
やはり、ウィンターって、R&Rに不可欠な、がなるようなシャウトが決まる数少ないシンガーだと思いますのよ~ん。
さて、後半は、ボビー・ウーマック作のロックンロール・ナンバー、(4)。こちらもイカれしてます。
歌のほうもいいし、ギター・プレイもモチごきげん。イントロのソロなんかシビれまっせ。
続く(5)は、もちろんボブ・ディラン作の名曲。ウィンターはこれを大幅にテンポ・アップして演奏。
なんと、10分以上にわたって狂熱のライヴを繰り広げるんだから、たまらないっす。
全編、これでもかぁぁ!!の粘着スライド・プレイの連続。いやー、しつこいのなんの(笑)。とにかく、全部で何コーラスあるんだろ。数えてみると、スゴいことになりそう。
ラストの(6)はウィンターのオリジナル。たぶん原典はどこかにあるんだろうけど。本盤唯一のスロー・ブルース。
ここでのギンギラのスライド・プレイもスゴい!のひとこと。もうひとりのギタリスト、フロイド・ラッドフォードとの「カラミ」も、ハンパぢゃないネチっこさ。さすが、肉ばっか食っている人種は違うわ(笑)。
コンサート会場であるスタジアムの、何万人という観衆を向こうにまわして一歩もひかない堂々の演奏ぶり。
○○○ロック、×××ロックという風にロックがカテゴライズされるのが当たり前になった70年代に、そういったカテゴリーぬきの、「これぞロック!」といえるサウンドを聴かせる数少ないロッカーであった、ジョニー・ウィンター。
今聴いても、体中の血が騒ぐ、熱い熱~いライヴであります。必聴!!
<独断評価>★★★★☆