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『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』

2012-04-03 09:54:20 | 映画


メリル・ストリープが前回オスカーを獲った『ソフィーの選択』は、
自分が、多感な青春期wに観て、映画好きになるきっかけとなってくれた一本で、
感動して、鑑賞後に原作本も読みましたので、思い出の映画なのですが、
うーん、あれから30年近く経っていることを、今回のメリルの受賞で改めて知らされて、
なんとも、複雑な気分になってしまったのでした。

っていうか、あのころの自分、あの主人公の辛い「選択」の意味を本当にわかってたか?と。(^_^;)

洋ヲタへの道を邁進しながら(笑)、映画好きにもなっていった80年代以降、
サッチャー政権下で、失業者が増えていった英国では、
何本もの、当時の政権を痛烈に批判した映画が作られて、
21世紀になっても、2000年に、名作『リトル・ダンサー』の中で強く批判されていて、
イギリス映画界の、サッチャー政権への怨念(?)っていうのは根深いものがあったようですが、
こうした映画が、米国一の女優を迎えて作られたということで、
そんな怨念の時代にも、一区切りつけようとしているのかなぁ?と思いました。

ただこの映画、サッチャー政治の功罪を問い直すような作品ではなくて、
いわゆる、フォークランド紛争なども、さらっと語られるのみで、
政治&歴史映画を期待すると、かなり当てが外れると思いますが、
11年も国のトップに君臨しながらも、歯車が狂うと、
いとも簡単に失脚してしまう政治家の孤独。
存命なのに、病を患ってしまったために、
公の場には出られなくなってしまった元首相の孤独を、
メリルが、ときに強くも切なく演じていて面白かったです。
けっして「モノマネ」になっていないところが、やはりスゴい。

http://ironlady.gaga.ne.jp/
『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』日本公式サイト

http://www.theironladymovie.co.uk/blog/
"The Iron Lady" UK Official Blog