世界のベストセラーを読む(595回) 「僕の生まれた小さな村の大きな物語」-例えば大江健三郎の小説の四国の兵衛伯父さんの革命について
親愛なるJ 台風19号の影響で甚大な被害が毎日ニュースに流れ、被災された方々、多くのインフラが破壊されたことに心が痛みます。こちらは、普段と変わらず、雨と多少の強風がありました......
◆あの時、あの時代・・・と書けば、いつの時代でもその時代、時代の社会、世界の繁栄までもが関連して当時の物語を反芻するもなのであろうけれど、その時の思想のいったんでもどの時代でも適応できる普遍性をもつものであれば、それはルール化されて時代を超えていくものなのだ。さらに時代が進み、それが一般化されてあたりまえのようになれば、誰もが当然のように主張し始める。さて、僕が何を言いたいかと言えば、あの時代、武士が農民にならなければならない境遇にあちらこちらの村では、のお山の大将のような人が本当にでてきて反乱ごとき騒動が起こったのである。地方に行けばその痕跡や伝説めいた物語が残っているものだ。東北の僕の生まれた田舎にもそんな話があったのだ・・・とは村の博識家から聞いた話である。