高校を卒業し中高と続いた吹奏楽から離れて以来全く自分のアルトサックスに触れなくなったウチの娘が地元から少し離れた街の市民楽団に入ったようで、再びまた吹き始めたことがとても嬉しい。
何ひとつできる楽器が無い(唯一ピアノで「翔べ!ガンダムの歌の部分を指1本で弾くことのみできる)ぼくにとってはそれがプロであろうと小学生の習い事であっても楽器を奏でられるというのは尊敬の対象となるし、そのスキルを持ちながら何もせずに錆び付かせていくのはひじょーに勿体無いと思うのです。
昨夜、カルッツかわさきで「響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部 第6回定期演奏会」と銘打たれたコンサートイベントがありました。
アニメ制作に音楽面で協力している洗足学園音楽大学の卒業生及び在校生からオーディションで選出されたメンバーによる演奏です。
確かにまだそれぞれの分野での第一線で活躍している演奏者ではないかもしれませんが、なんといってもこのコンテンツは高校の吹奏楽部でまだまだ荒削りで青くさく、県大会から全国大会に出れるかどうかといったところでもがき、苦しみ、悩み、そして成長していく物語なのですから円熟した技は必要では無いのでしょう。
とにかくパワフルで若々しい音。
それが魅力となるのです。
(まぁ、とは言ってもぼくの耳はふし穴なんですけど)
上演前にパンフを見ていなかったのでプログラムがわからないままコンサートが始まり、開幕からの「三日月の舞」(クライマックスで盛り上げるような曲)で初っ端から全身が逆毛だち鳥肌が立ちっぱなしの7分15秒。
そして続くは自由曲「三日月の舞」に対して課題曲だった「プロヴァンスの風」です。
もう、中盤からフィナーレに向かうこの音の流れはぼくの琴線に触れまくる楽曲で涙がツッと流れ落ちてしまいましたよ。
おーまえちゃんのユーフォニアムと麗奈さんのトランペット2本のみでここは宇治大吉山?と思わされるような静かな始まりから後半にかけ楽団全てがかぶさっていく「愛を見つけた場所」は圧巻です。
とにかく凄まじい音圧。
やはり予想通り1列目は空けられており、ぼくのチケットの2列目が最前列だったのです。
溢れる音のシャワーを思いっきり浴びて来ましたよ。
そして最前列というだけでなく、下手寄りの座席だったのでこれがまた良かった。
大抵のイベントでMCは下手に立ちますからね。
おーまえちゃん役の黒沢ともよさん他4人の北宇治カルテットがもう目の前、手が届きそうなところにいるのです。
朗読劇パートでは麗奈さんのオチがおーまえちゃんのツボに入ったらしくマイクを離して笑いを噛み殺す音がスピーカーを通さずに生で聴こえてしまう距離でした。
全くチューニングの必要無く地声とキャラ声を行ったり来たりするサファイア川島(みどりですぅー)ちゃんが凄かった!
そして葉月ちゃんのミニからすらっと伸びるショートブーツを履いた脚ががががが…………
4人の衣装はパンフやチケット等に描かれたイラストと同じ物でした。
あれはイラストと同じ衣装を作ったのか?それとも衣装を市販の物から決めてからそれに合わせてイラストを描いたのかどちらなんだろう。
朗読劇オチの「勉強にとりくーみこ」と「私もみんなと遊びにいこうさか」は公明党の「そうはいかんざき」に並ぶ歴史に残しておきたい(酷い)セリフだね。
オタクは「目が合った!」とか「レスくれた!」とかすぐ言い、それは大抵ただの勘違いなのですが、「この演奏会に初参加の人ー」と問いかけに対し彼女たちの目の前の最前列でハイ!と手を挙げたものだから一瞬4人の視線を独り占めしちゃました。
勘違いではありません!
思い込みではありません!!
あれは本当にぼくを見ていた!!!
まぁそれはともかく、とても幸せな2時間でした。
ただ、実はこの最前列は良い事ばかりでは無く、さすがに前すぎてステージ上の楽団は前列奏者しか見えないのです。
特に自分の娘が「宝島」(TーSQUAREの曲 アニメ内では京都駅コンサートのシーンでの楽曲)でソロを吹いていたことからアルトサックスに注目していたのですが、ほとんど見えませんでした。
スーザフォンがーと紹介されても上部の金色が少し見えるだけ、「リズの青い鳥」での風の音(ウインドマシン)やニュータイプのチロリロリン音の楽器(フラクサトーン)も全く見えなかったのが心残りです。
これは、次回の第7回があれば行かなければ。
指揮の大和田先生も次の目標は自分が滝先生の体型になって燕尾服を着こなす事と言っていたし、これはぜひとも第7回定期演奏会をやってもらわねば。
あ、そうそう。
チューバくんはサンバのリズムで踊るまでなっていましたよ。
あれはかわいい…………いや、やっぱり怖いなw