
この世の中のものは、全てフラクタルでできているという理論があります。
すべてのものの中にそのものの小さな要素が含まれていて、ある図形を分解すると構造が同じ形状を繰り返している性質を指します。ミクロにもマクロにも観測できる事象で、ロマネスコのつぼみ、樹木の枝、雲の形、雪の結晶、巻貝、タコの足、シダの葉、血管の分岐構造など、自然界で多く目にすることができます。ガウディの建築にも随所で見られる自然美の数式です。

わさびも正にフラクタル。根茎が上部に育つにつれ抜け落ちる茎の痕が、螺旋状のコブとなって残ります。
山で仕事をしていて、自然の摂理や宇宙の原理、その繋がりが、強烈な迫力でぐっと体に入ってくる瞬間があります。生物も草木も季節も天候も、枠組みを越えて、全てが存在している神秘。山の中で時空を越える感覚は、脳内が美しさで渦巻く感じで、圧倒的に美しい。




先日、静岡県の山葵生産者の集まる総会で、わが家のわさびが賞をいただきました。まさかまさか、です🌿 もちろん上には上があり、ものづくりにゴールはなくまだまだここからですが、わさびを知り尽くした生産者の方々に評価をいただけたこと、とても励みになります。
美しいわさびを作りたい。コンスタントに…。それはきっと、究極に美味しいはずと思っています。
そしてばあばにその報告をしたら、「そうかぁ、すげえなぁ」と涙、涙。日常の些細なことを喜び合える人がそばにいてくれること。幸せです🍀
母ちゃん