今から約20年前ふと思いつき、ビオトープ、里山,川などの周辺整備を始めました。
歳を重ねるにつけ、子どもの頃を思いだすことが多くなりました。
冬になると周りの山々からは炭焼きの煙が上がり、子ども達は整備が行き届いた里山を
落ち葉にまみれながら飛び回りました。夏には川に飛び込み魚を捕っては焼いて食べたり、、、
塾や習い事などすることもなく、毎日自然の中で遊びほうけていました。
子どもが誕生してから周りを見ると、外で遊ぶ子どもの姿を見ることが少ないのに気づきました。
あんなにきれいだった森は暗く荒れ果て、すぐ近くにあるのに入って行ける状態ではなくなっていました。
高度経済成長により日本人の生活様式が様変わりをし、森や里山は置き去りになったと言うことです。
こんな自然豊かな場所に生まれたのに自然に触れないまま大人にしてはいけない!
それが整備を始めるきっかけでした。
鬱蒼とした森や川がどんどん綺麗になっていくのが楽しく、重労働でしたが気分爽快でした。
地元だけでなく都会からもたくさんの子ども達が遊びに来てくれました。
子どもはいつの時代でも同じなんだな~と実感しました。
子ども達が成長し、仕事に追われるうちに誰も入らなくなった里山はまた荒れ始めました。
この写真は今から57年くらい前、母親の実家に遊びに行ったとき姉と二人で撮ってもらったものです。
茅葺屋根の母屋と納屋、周りには雑木林と田んぼが広がり、おとぎ話のような世界でした。
山の中の一軒家から下の集落に越した後、建物は解体し周りの田んぼには杉や桧を植林しました。
若かった叔父は自分が定年を迎える頃には植えた木が大きく成長しているので、それで小屋を造り
悠々自適な老後を楽しむ夢を抱きながら森の手入れをしてきました。
ところが定年まであと一年、59歳の若さで他界してしまいました。
私が叔父の歳を越したころから、この森を何とかしなくてはと強く思うようになりました。
そんな時、この森の整備をする計画が飛び込んできました。
すごいタイミングと言うか、何かに導かれているようにも感じました。
杉や桧は伐採し、その後には落葉樹(クヌギ)、果樹、桜、楓など約1000本を植える予定です。
わさび仕事の合間の整備になるのでなかなか進まないかもしれませんが、あと20年は動けると思うので
私が生きている間にそれなりの里山にして次の世代に引き継ぎたいと思います。
暖かくなったら整備をしながらキャンプなどもやりたいです。色んな人が集まり楽しんでいただける事を
夢見てます。
還暦過ぎた身は動きも悪くなってきたので、力と知恵を貸していただける方大歓迎です。
父ちゃん