わが家のわさび田は40年位前におじぃが造ったものです。
車が入れない水源に近い山奥、すべて手作業で造りました。
ツルハシで山を削り、大きな岩は削岩機やダイナマイトで割り
石を積み水を引き、砂と小石を振り分けるなど気の遠くなるような
重労働でした。
材料のほとんどがその場にあったもので造られているから
わさび田は自然の景色に溶け込んでいるのだと思います。
初夏のこの時期、紫外線も気温もどんどん上昇します。
わさびは強い陽射しを受けると葉が焼けてしまったり
水温が高くなると腐ってしまったりとデリケートな作物です。
そんなわさびを守るためわさび田を造成するとき
わさび田の中や周りに落葉樹(ヤマハンノキ)が多く植えられました。
冬には葉を落としわさび田を明るくしてくれ、夏は葉を繁らせ
陽射しをさえぎってくれます。
わさび田は水や木など自然を実にうまく利用しています。
わさびを守ってくれる落葉樹も大きくなると大量の落ち葉や
根がわさび栽培にとって不都合となってきます。
そこで最近では単管(足場パイプ)を組み、遮光ネットを張るのが
主流になってきました。
すごく便利ですが、山あいのわさび田風景はガラッと変わって
しまいました。
(写真はワサビ田に植えられた木のなごりです)
ネットの下での収穫作業はわさびにとっても人間にとっても
助かりますが、涼しさや爽やかさは木陰の方が断然いいです。
父ちゃん
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