
日本の森が荒廃してると言われて久しい。
こんな山奥で仕事や生活をしてるとそれは本当に実感します。
少しの風でも倒木したり、雨が降るとすぐ土砂崩れを起こし
雨水は地表を削って濁流となり一気に海まで下ります。
最近多いのが落石です。
道路だけでなくわさび田の中にもよく落ちてきます。
原因は手入れをされなくなった森は暗く下草も生えず
表土が露出してます。雨によって表土が削られ地中の石が浮き出たところに
風で木の根が動く、そこをイノシシや鹿が飛び回る、そして落下と言う事です。
先日も大きな石がわさび田に落ちてきました。
モノレールで止まった為、わさび田に被害はなかったですが
レールに食い込みビクともしません。
山奥のわさび田には道路がなく重機など使うことができませんから
何をするにも手作業です。

ノミを使って割り始めましたが全然歯が立たず、エンジン付き削岩機を持ち出しました。


わさびを始めたばかりの若い頃、災害復旧や造成でよく使いました。
あの頃も重く感じましたが、今持ってみると歳のせいか体がなまっているのか
かなりしんどいです。
割る方向を決めたら2つの穴をあけ、そこにセリヤを挿入してハンマーで割る。
今回はわさび田もレールも無傷だったのでラッキーでした。




たったこれだけの作業でも足腰はガクガク、翌日は筋肉痛。。。
伊豆半島には道もなく険しい山奥の水源近くまで沢山のわさび田が造成されてます。
うちの父親をはじめ、わさび田を造ってきた多くの先人は大変な苦労と努力だったと思います。

ここ数年、森の荒廃によってわが家のわさび田もいくつか耕作を放棄してしまいました。
自然の前では人間の力なんて本当にちっぽけなものです。
これ以上 山が荒れない事を只々祈る日々です。
父ちゃん
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