ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

相馬ダム

2016-05-07 14:00:00 | 青森県
2016年5月1日 相馬ダム
 
相馬ダムは青森県弘前市沢田の岩木川水系相馬川左支流作沢川にある農地防災・灌漑目的のロックフィルダムです。
農水省の補助を受けた青森県の防災ダム事業及びかんがい排水事業によって2003年(平成15年)に竣工し、完成後は青森県農林水産部が管理を受託しています。
相馬ダムは相馬川および作沢川の洪水調節と相場川沿岸のリンゴ農地および弘前市北部高杉地区の水田への灌漑用水の供給を目的としています。
 
県道204号線から相馬ダムの標識に従って作沢川沿いの市道を進むと、相馬ダムに到着します。
まずはダム下流へ。
ここから先は立ち入り禁止。
 
右岸から
左岸に管理事務所があります。
 
相馬ダムの特徴は縦に深い巨大な洪水吐。
真正面に岩木山が見えます。
 
洪水吐は大きいだけじゃなく、ちょっと複雑な形状。
 
天端から
やはり洪水吐の形が面白い。
 
天端は車両通行可
 
堤体上流面。
ちょっと草木が生え始めています。
 
左岸の斜樋
 
津軽ダムの陰に隠れるような位置にある相馬ダムですが、洪水吐が特徴的で岩木山も真正面に見えるロケーションです。
津軽ダムのついでに立ち寄りましたが、期待以上にも見どころ多いダムでした。
 
 
追記
相馬ダムには農地防災容量が設定されていますが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により洪水調節容量が確保されることになりました。
 
0214 相馬ダム(0352)
青森県弘前市沢田
岩木川水系作沢川
FA
52.4メートル
222メートル
6560千㎥/5783千㎥
青森県農林水産部
◎治水協定が締結されたダム
2003年

津軽ダム(再)

2016-05-07 11:30:00 | 青森県
2016年5月1日 津軽ダム(再)
 
岩木川本流源流部には1960年(昭和35年)に目屋ダムが建設されましたが、ダムの能力を越える洪水の発生や頻発する渇水対策のために新ダム建設の機運が高まりました。
国交省は岩木川総合開発事業を策定、その中核として目屋川の下流に建設されたのが津軽ダムで、岩木川の洪水調節のほか、津軽平野への灌漑、流域都市への上水道、工業用水の供給、水力発電を目的としています。
 
津軽ダムは4月にサーチャージを迎え、その直後のタイミングでの訪問となりました。
残念ながら自由越流式洪水吐からの越流は終わっていましたが、直前の降水で主ゲートのほかオリフィスからも放流が行われ、さらにGW期間中はライトアップも行われていることから昼夜二度にわたって津軽ダムを訪問しました。
 
県道28号白神ラインから遠望
 
右岸展望台から
できたてのダムのコンクリートはこんな色なんですね??
 
主ゲート、オリフィス両方からの放流
 
減勢工と発電所
まだ発電所と送電鉄塔には電線が架かっていません。
 
上流から
 
いったん青森市内のホテルに戻り、6時過ぎに再訪。
7時を過ぎてようやく夜の帳となりライトアップされたダムが浮かび上がってきました。
 
すさまじい迫力
わざわざ青森まで来た甲斐がありました。
 
完成まであとわずか、
完成したら白神の紅葉と合わせてぜひ再訪したいと思います。
 
追記
津軽ダム(再)には洪水調節容量が設定されていますが、豪雨災害が予想される場合には事前放流によりさらなる洪水調節容量が確保されることになりました。
 
2996 津軽ダム(再)(0351)
左岸 青森県西津軽郡西目屋村藤川
右岸            居森平
岩木川水系岩木川
FNAWIP
97.2メートル
342メートル
140900千㎥/127200千㎥
国交省東北地方整備局 
2016年
◎治水協定が締結されたダム

新小戸六ダム

2016-05-07 11:15:00 | 青森県
2016年5月1日 新小戸六ダム
 
新小戸六ダムは青森県つがる市森田町床舞の岩木川水系山田川にある農地防災・灌漑目的のアースフィルダムです。
農林省(現農水省)の国営西津軽農業水利事業の一環として1967年(昭和42年)に建設され、完成後は青森県農林水産部が管理を受託しています。
周辺はため池の密集地帯で新小戸六ダムの下にも小戸六溜池と秋ヶ館溜池がありますが、新小戸六ダムは農地防災容量が大きいため水位が低くなっています。
 
右岸に大きな洪水吐があります。
 
洪水吐導流部
苔の生え具合を見ると越流することはほとんどなさそうです。
 
岩木山の眺めが素晴らしいんですが、あいにくの曇天でちょっと残念!
 
天端は市道でそこそこ通行量。
 
堤体下流面。
 
左岸に取水設備と管理事務所が見えます。
それにしてもこの岩木山を見ると、青空が広がっていたなら!
 
すぐ下流には小戸六溜池があります。
こちらは堤高が15メートル未満なのでダムではありません。
 
ダム湖
総貯水容量は175万立米ですが、多くは農地防災容量のため水位はこの程度。
ダム湖の奥につがる地球村があります。
 
追記
新小戸六ダムには農地防災容量が設定されていますが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により洪水調節容量が確保されることになりました。
 
0197 新小戸六ダム(0350)
青森県つがる市森田町床舞
岩木川水系山田川
FA
23.8メートル
294メートル
1750千㎥/1650千㎥
青森県農林水産部
1967年
◎治水協定が締結されたダム

飯詰ダム

2016-05-07 11:00:00 | 青森県
2016年5月1日 飯詰ダム
 
飯詰ダムは青森県五所川原市飯詰の岩木川水系飯詰川にある青森県県土整備部が管理する多目的アースフィルダムです。
建設省(現国交省)の補助を受けて建設された補助多目的ダムで、飯詰川の洪水調節、安定したか河川流量の維持と既得取水権への用水補給、五所川原市への上水道用水の供給を目的として1973年(昭和48年)に竣工しました。
既存の不動池という農業用溜池を再開発して建設されたことからダム湖は不動湖と名付けられています。
 
右岸から
湖岸の桜は満開。
 
ダム上流側はコンクリートで補強されています。
 
左岸にインクラインと二つの取水設備が見えます。
 
天端は立ち入り禁止
 
洪水吐は緩やかに湾曲しています。
 
下流から洪水吐
 
まだまだ冬枯れのアース堤体
 
 
追記
飯詰ダムには洪水調節容量が設定されていますが、豪雨災害が予想される場合には事前放流によりさらなる洪水調節容量が確保されることになりました。
 
0201 飯詰ダム(0349)
青森県五所川原市飯詰
岩木川水系飯詰川
FNW
38メートル
234メートル
2380千㎥/2030千㎥
青森県県土整備部
1973年
◎治水協定が締結されたダム

小田川ダム

2016-05-07 10:45:00 | 青森県
2016年5月1日 小田川ダム
 
小田川ダムは青森県五所川原市金木町喜良市の岩木川水系小田川にある灌漑目的のロックフィルダムです。
農水省の土地改良事業によって1975年(昭和50年)に建設され、完成後は青森県農林水産部が管理を受託しています。
岩木川中流域の丘陵地帯は灌漑用水源を溜池に頼り安定した灌漑用水の供給が求められていました。小田川ダムの完成により丘陵地帯の農地開発が進み、五所川原は青森県有数の穀倉地帯へと発展しました。
 
今回は金木町嘉瀬から小田川沿いの市道を東進して小田川ダムに至りました。
湖畔の桜は満開でしたが、堤体への立ち入りができないため撮影スポットは限られます。
 
左岸から
湖畔の桜は満開。
 
左岸に管理事務所や洪水吐、取水設備、インクラインが見えます。
 
天端は立ち入り禁止
 
ロックフィルの下流面
 
樹間から辛うじて撮影、洪水吐に赤いラジアルゲートが見えます。
 
下流からの撮影スポットを探しましたが、叶いませんでした。
帰りはふるさと林道から県道2号へ出ましたが、ダムへアクセスとしてはこちらのほうが断然楽です。
 
追記
小田川ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により新たな洪水調節容量が確保されることになりました。
 
0203 小田川ダム(0348)
青森県五所川原市金木町喜良市
岩木川水系小田川
31メートル
203メートル
9700千㎥/9280千㎥
青森県農林水産部
1975年
◎治水協定が締結されたダム

二庄内ダム

2016-05-07 10:15:00 | 青森県
2016年5月1日 二庄内ダム
 
二庄内ダムは青森県黒石市二庄内の岩木川水系二庄内川最上流部にある灌漑目的のロックフィルダムです。
農水省の直轄事業で1995年(平成7年)に竣工し、完成後は青森県農林水産部が管理を受託しています。
ここで貯水された水は浅瀬石川ダムのダム湖(虹の湖)に流入し、浅瀬石川ダムの取水設備から受益者に供給されるため、浅瀬石川ダムと連携運用を行っています。
浅瀬石川ダムから二庄内川に沿って二庄内ダムに至る道路はすでに廃道化しており、ダムに行くには青荷温泉経由の雷山林道で迂回する必要があります。
 
青荷温泉先の林道から遠望
かなり巨大なロックダムです。
 
左岸から
右岸に管理事務所と洪水吐があります。
 
天端は車両通行可
 
 
下流部
洪水吐導流部と取水設備からの導水路は下流で合流し、二庄内川として浅瀬石川ダムのダム湖(虹の湖)に流入します。
 
巨大な洪水吐 
きれいな鱗紋。
 
林道を使い下流まで降りることができますが、ダートのため断念。
 
洪水吐越流面
 
当初道路が廃道のため到達できないと思っていましたが、浅瀬石川ダムでダムへの経路を教えていただき急きょ訪問することにしました。
灌漑用ダムとしてはかなり大規模なロックフィルダムです。
天気が良ければ南八甲田の山の素晴らしい眺めを見ることができたようで、ちょっと残念。
 
追記
二庄内ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により新たな洪水調節容量が確保されることになりました。
 
0219 二庄内ダム(0347)
青森県黒石市二庄内
岩木川水系二庄内川
86メートル
430.8メートル
15600千㎥/15000千㎥
青森県農林水産部
1995年
◎治水協定が締結されたダム

本郷ダム(再)

2016-05-07 10:00:00 | 青森県
2016年5月1日 本郷ダム(再)
 
本郷ダムは青森県青森市浪岡本郷の岩木川水系本郷川にある灌漑目的のアースフィルダムです。
1956年(昭和31年)に青森県の事業で本郷川ダムとして建設された灌漑用アースダムで、1989年(平成元年)の再開発事業により本郷ダム(再)と改称されました。
管理は浪岡川土地改良区が受託しています。
 
浪岡市街から県道146号で南下し、本郷川に沿って東北道をくぐりリンゴ畑を登って行くと本郷ダムの右岸に到着します。
ダムは立ち入り禁止で右岸の道路から眺めるのみです。
 
下流面はきれいに刈り込まれています。
 
 
上流面はコンクリート補強されています。
 
右岸に洪水吐があり薄く越流しています。
 
左岸に斜樋が見えます。
 
追記
本郷ダム(再)は洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により新たに洪水調節容量が確保されることになりました。
 
0194 本郷川ダム(元)
青森県青森市浪岡本郷
DamMaps
岩木川水系本郷川
21.8メートル
84.8メートル
200千㎥/189千㎥
1956年
-------------
3005 本郷ダム(再)(0346)
青森県青森市浪岡本郷
岩木川水系本郷川
21.8メートル
84.5メートル
200千㎥/189千㎥
浪岡川土地改良区
1989年 再開発事業竣工
◎治水協定が締結されたダム

浪岡ダム

2016-05-07 09:00:00 | 青森県
2016年5月1日 浪岡ダム
 
浪岡ダムは青森県青森市浪岡王余魚沢の岩木川水系王余魚沢川にある灌漑目的のロックフィルダムです。
農水省の直轄事業で1982年(昭和57年)に建設され、完成後は青森県農林水産部が受託管理をしていいます。
青森市内から県道27号で青森空港に向かい、空港の手前で旧道を進むとダム右岸に到着します。
 
右岸に植えられた桜が満開です。
 
右岸のインクライン
 
取水棟は特徴的なスタイル
支柱の赤と桜がよく似合います。
 
上流面
 
天端は立ち入り禁止
 
堤体の下に下りてみます。
 
左岸の洪水吐
きれいな鱗紋が出ています。
 
減勢工
写真ではわかりませんが、減勢工周辺はつくしの大群落、ダム巡りやめてつくし取りしようかと悩みました。笑
 
追記
浪岡ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により新たに150万立米の洪水調節容量が確保されることになりました。
 
0209 浪岡ダム(0345)
青森県青森市浪岡王余魚沢
岩木川水系王余魚沢川
52.4メートル
304.5メートル
7600千㎥/7500千㎥
青森県農林水産部
1982年
◎治水協定が締結されたダム