ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

深山ダム

2016-05-26 08:00:00 | 栃木県
2015年12月18日 深山ダム
2016年  5月25日
 
深山ダムは、左岸が栃木県那須塩原市板室、右岸が同市百村の一級河川那珂川本流最上流部にある栃木県農政部が管理するアスファルトフェイシングフィルダムです。
農林省(現農水省)による国営那須野ヶ原農業水利事業の中核施設として1976年(昭和51年)に竣工し、完成後、栃木県に移管されました。
那須野ヶ原土地改良区への灌漑用水の供給、大田原市・那須塩原市への上水道用水の供給、栃木県企業局板室発電所での最大1万6100キロワットのダム水路式発電、当ダムを下部調整池、沼原ダムを上部池として電源開発(株)沼原発電所での最大67万5000キロワットの純揚水式発電を目的としています。
 
板室温泉から深山ダムの標識に従って県道を北上すると深山ダムのダムサイトに到着します。 
例年12月中旬はダム周辺は雪化粧していてもおかしくないのですが、今年は暖冬のせいか雪が少なくノーマルタイヤでも無事到達することができました。
下流から見ると普通のロックフィルダムに見えます。
 
洪水吐。
 
ダムのサイズの割にブロックを並べただけの簡単な減勢工。
 
ダム上流側は遮水のためにアスファルトでコーティングされています。
 
ダム湖(深山湖)
雪が少ないとはいえ冬型の気圧配置で気温は2度、猛烈な風が吹き荒れていました。
 
 
昨年12月以来2度目の訪問です。
あいにくの曇天ですが緑が濃く冬景色とはかなり印象が違います。
冬は枯れ葉色だった下流面もすっかり緑色です。
 
 
アスファルトフェイシングフィルの上流面。
 
梅雨を控え水位が低くなっています。
 
板室発電所への取水設備。
 
追記
深山ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により新たに洪水調節容量が確保されることになりました。
 
0568 深山ダム(0117)
左岸 栃木県那須塩原市板室
右岸       同市百村
那珂川水系那珂川
AWP
FA
75.5メートル
333.8メートル
25800千㎥/20900千㎥
栃木県農政部
1973年
◎治水協定が締結されたダム