2018年9月20日 一の沢ダム
一の沢ダムは北海道札幌市南区の石狩川水系豊平川と小樽内川の合流地点にある北海道電力の発電用重力式コンクリートダム(厳密にいえばかつて発電目的であった重力式コンクリートダム)です。
明治以降、豊平川では札幌水力電気による電源開発が進められ、1926年(大正15年)に定山渓、簾舞漁発電所に次ぐ豊平川3番目の発電所として一の沢発電所が完成しました。
一の沢発電所の取水堰として同時に建設されたのが一の沢ダムで、日本発送電の接収ののち、戦後北海道電力が事業を継承しました。
しかし、1972年(昭和47年)の豊平峡ダム完成に合わせて、豊平川沿いの水力発電施設の統廃合が行われ、一の沢発電所は廃止となりました。
一の沢ダムの完成により豊平川と白井川の合流地点には『鶴舞の瀞』と呼ばれる大きな淀みができ、錦橋からの眺めは定山渓温泉を代表する紅葉スポットとなっています。
残念ながら一の沢ダムへの入口は門扉が閉ざされダムの姿を伺うことはできません。
門扉の先の管理道路。
グーグルマップの空撮写真を見ると全面越流式堰堤です。
一の沢発電所が廃止になっていることから、一の沢ダムは本来の役目を終えています。しかし、当ダムによって鶴舞の瀞という景勝地が形成されていることからダムは撤去は行われていないのでしょう。
0022 一の沢ダム
北海道札幌市南区定山渓
石狩川水系豊平川
P
G
20.3メートル
83.9メートル
---千㎥/---千㎥
北海道電力
1926年