ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

河平ダム

2017-01-13 11:35:39 | 岡山県
2016年12月30日 河平ダム
 
河平ダムは岡山県加賀郡吉備中央町の旭川水系日山谷川にある岡山県営の多目的重力式コンクリートダムで、日山谷川総合開発事業の中核として2005年(平成17年)に竣工しました。
急流河川の日山谷川はたびたび洪水をおこし流域に洪水被害をもたらしました。1971年(昭和46年)に日山谷川源流部に日山ダムが完成しますが灌漑目的のため洪水調節機能はなく1972年(昭和47年)、1971年(昭和46年)と立て続けに洪水が発生し抜本的な洪水対策が求められました。
さらに地下水に代わる新たな上水道の水源の確保が求められ、これらの諸課題に対処するために建設されたのが河平ダムです。
河平ダムは日山谷川の洪水調節、既得取水権への補強及び河川流量の維持、吉備中央町への上水道の供給を目的としています。
 
国道484号に河平ダムへの標識がありこれに従って北に折れると河平ダムに到着します。
まずは下流から。
ダムはいまどきのゲートレスダムでクレストは2門の自由越流式が並びます。
この日はオリフィスゲートから放流していました。
右手は利水放流設備建屋。
 
ダムの直下には上水道の取水場があります。
なまこ土塀をモチーフにした日本家屋風。
 
ダムサイトは小さな公園として整備されています。
竣工記念碑。
 
右岸から下流面。
 
天端は手前に車止めがあり歩行者のみ通行可。
 
ダム湖の総貯水容量は76万9000立米でいわゆる生活貯水池です。
 
減勢工は副ダムと下流に十字工
左手の緑の屋根は利水放流設備
さらに下流にあるのが上水道の取水場。
 
真正面から。
 
右岸から下流面。
 
左岸上流から
右手に管理事務所。
 
ゲートレスのいまどきの自治体ダムですが、ここまで溜池ばかり見てきたので非常に新鮮な河平ダムでした。
 
追記
河平ダムには48万1000立米の洪水調節容量が設定されていますが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流によりさらに12万7000立米の洪水調節容量が確保されることになりました。
 
3237 河平ダム(0798)
岡山県加賀郡吉備中央町下加茂
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
旭川水系日山谷川
FNW
38.5メートル
107メートル
千㎥/千㎥
岡山県土木部
2005年
◎治水協定が締結されたダム



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