ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

北河内ダム

2016-09-28 12:18:17 | 石川県
2016年9月19日 北河内ダム

北河内ダムは左岸が石川県鳳珠郡能登町五十里、右岸が同町黒川の二級河川町野川水系河内川にある石川県土木部が管理する多目的の重力式コンクリートダムです。
町野川流域では戦後3度の大きな洪水被害に見舞われる一方、町野川の集水面積は小さく渇水による干ばつ被害が多発し、抜本的な治水利水対策が求められていました。
こうした状況を受け、そこで石川県は町野川支流河内川への多目的ダム建設を中核とする町野川総合開発事業に着手し、2010年(平成22年)に竣工したのが北河内ダムです。
北河内ダムは国土交通省の補助を受けて建設された補助多目的ダムで、町野川の洪水調節、安定した河川流量の維持と不特定灌漑用水への補給、能登町への上水道用水の供給を目的としています。
ダムは能登町五十里地区にありますが、すでに五十里ダムという砂防ダムがありまた栃木県にも同名のダムがあることから、ダム湖の大半を占める『北河内』地区をダム名としました。

能登町柳田から県道26号を西進すると北河内ダムを示す標識があり、これに従って右折すると北河内ダムが見えてきます。
オリフィスから放流をしています。

左岸から。
左下の建物は利水放流設備です。

2010年(平成22年)竣工の新しいダムだけにダム周辺はきれいに整備され管理事務所のトイレも開放されています。
事務所前には弁慶石が鎮座しています。

天端は歩行者のみ通行可能。
建物は取水設備機械室。

ダム湖(やませみ湖)。

減勢工
副ダムの下流はS字に曲がっており、S字部分には十字工が敷き詰められています。

ダム直下にある浄水場。
ここから能登町へ上水道が供給されます。

右岸から。

上流面。
洪水吐は自由越流式と自由調節式、中央に選択取水設備があります。

(追記)
北河内ダムは台風等の襲来に備え事前放流を行う治水協定を締結しました。

3121 北河内ダム(0575)
左岸 石川県鳳珠郡能登町五十里
右岸        同町黒川
町野川水系河内川
FNW
47メートル
140メートル
2860千㎥/2590千㎥
石川県土木部
2010年
◎治水協定が締結されたダム


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