ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

門川防災ダム

2023-01-22 18:30:32 | 宮崎県
2022年11月21日 門川防災ダム
 
門川防災ダムは宮崎県東臼杵郡門川町加草の二級河川鳴子川本流にある農地防災目的のロックフィルダムです。
1966年(昭和41年)に農林省の補助を受けた県営防災ダム事業門川地区によって着工され、1972年(昭和47年)に竣工しました。
完成後は門川町が管理を受託し鳴子川流域約70ヘクタールの農地を洪水被害から守ります。
 
さらに農村農業整備事業によりダム下に運動場、貯水池内に門川防災ダム公園が整備され周辺住民の憩いの場にもなっています。

下流から遠望しますが・・・・
てっきりこれが堤体だと思ったんですが、実はダム下に盛土して作られた運動場の法面。


ダム右岸の洪水吐導流部
手前の白い建屋は常用洪水吐の放流設備。


右手が洪水吐の流路、手前は常用洪水吐放流口からの流路
普段はダムに貯留しない防災専用ダムのため流入量がそのまま放流されています。
右手は運動場の法面。


右岸から
こちらが正真正銘の堤体で下流側が盛土され運動場になっているのがよくわかります。
手前に洪水吐導流部があります。


洪水吐下流側
2枚目の写真はこの下から撮ったもの。


非常用となる横越流式洪水吐。


天端から超広角で
天端は車両通行可能で左岸に管理事務所があります。
ロックフィルですが、草が生えている上に堤体の下半分が盛土で隠れているので、見た目はロックかアースか判別がつきません。
遮水方式はロックフィルでは珍しい傾斜コアが採用されています。


総貯水容量73万7000立米、有効貯水容量60万2000立米のダム湖
平時は流入量はそのまま放流するため堆砂容量分13万5000立米だけ貯留。
ダム湖内は東屋やベンチ、芝生の広場などが設けらダム公園になっています。
ダム湖の中が公園と言うのは非常に珍しい。


こちらが常用洪水吐で、普段は流入量はここから流下し2枚目写真の放流設備から放流されます。


左岸から
管理事務所は普段は無人
運動場は野球グラウンド2面が取れる広さ。


ダム湖内の公園に下りてみます。
親水護岸されなかなかいい雰囲気ですが、もろ逆光。
写真右手の竹藪の手前に常用洪水吐があります。


こちらは順光
洪水になれば水没してしまいますが、大丈夫なんでしょうか?

ダム湖内の公園は全国でも珍しい。
そういえば同じ宮崎の高鍋防災ダムもダム湖内が湿原になり遊歩道が整備されています。

2835 門川防災ダム(1950)
宮崎県東臼杵郡門川町加草  
鳴子川水系鳴子川 
 

31メートル 
172メートル 
737千㎥/602千㎥ 
門川町
1972年


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