ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

沖田ダム

2023-01-23 17:17:21 | 宮崎県
2022年11月21日 沖田ダム 
 
沖田ダムは宮崎県延岡市小野町の二級河川沖田川本流にある宮崎県県土整備部が管理する治水目的の重力式コンクリートダムです。
沖田川では1963年(昭和38年)9月の大洪水を契機に小規模河川改修事業が着手されるとともに、1971年(昭和46年)に上流部への治水ダム建設が採択されました。
しかし本体着工は27年後の1998年(平成10年)にずれ込み、2001年(平成13年)に沖田ダムが竣工しました。
沖田ダムは建設省(現国交省)の補助を受けて建設された補助治水ダムで、沖田川の洪水調節、安定した河川流量の維持と不特定灌漑用水への補給を目的としてしています。
沖田川は洪水多発河川でしたが、ダム効果はてきめんで事業完成後は浸水を伴う洪水被害は皆無となっています。
実業団駅伝の強豪旭化成がある延岡らしく、ダム湖周回道路はランニングコースとして整備されているほか、ダム湖上流部は親水公園になっており特に夏場に開設される河川プールは家族連れの人気スポットになっています。
 
残念ながら下流からの展望ポイントはなく、樹間から垣間見るのが精いっぱい。


右岸から下流面
クレスト自由越流頂3門、自然調節式オリフィス1門を備えオリフィスから越流中。


天端は対岸の管理事務所まで車で入れます。


右岸天端が一周8.16キロの周回路スタート地点
訪問したのは平日の早朝でしたがすでに市民ランナーが数人ランニング中
さすが駅伝王国延岡。


水位は低く見えますが総貯水容量275万立米のうち8割超の225万立米が洪水調節容量なのでこれで常時満水位。


減勢工
右手は利水放流設備。


ダム湖には堆砂容量および不特定利水容量併せて50万立米が貯留されています。

左岸の繋留設備。


左岸ダムサイトの管理事務所
宮崎県所管ダムではおなじみ、民間人が住み込みで管理を受託しています。
こちらではシニアのご夫婦が管理人をやっていますが、ご主人がとにかく話好きで一度話し出すとなかなか解放してもらえません。


親柱の銘板は九州らしく金箔文字。


左岸から下流面。


利水放流設備
オリフィスから越流しているせいか、放流はなし。

河川プールが開設されていれば上流まで足を運んだんですが、夏場限定とのこと。
宮崎県営ダムでは日南の広渡ダムでも天然プールが開設されます。

2839 沖田ダム(1951)
宮崎県延岡市小野町  
沖田川水系沖田川
FN
36メートル
111メートル
2750千㎥/2350千㎥
宮崎県県土整備部
2001年


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