ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

みどり湖

2020-06-26 09:00:00 | 長野県
015年11月 3日 みどり湖
2020年 6月22日
 
みどり湖は長野県塩尻市金井の信濃川水系田川にある灌漑目的のアースフィルダムです。
ウィキペディアによれば長野県の土地改良事業によって1948年(昭和23年)より着工され1952年(昭和27年)に竣工しました。
ダム便覧では1948年(昭和23年)竣工となっていますがここではウィキペディアの年度を採りたいと思います。
完成当初は向坂溜池が正式名称でしたが、地元観光協会が観光促進のために『みどり湖』と命名しそれが正式名称となりました。
ダムの管理は塩尻市塩尻東土地改良区が行い、管内1244.45ヘクタールの農地に灌漑用水を供給しています。
その後1983年(昭和58年)に県の事業により大規模改修が行われ、さらに2012年(平成24年)に洪水吐の耐震性に問題があることが判明したことから、再び改修が行われ2019年(令和元年)に耐震補強工事が竣工しました。
 
上でも触れたように戦後の観光ブームの中で地元の観光協会が観光スポットとして売り出す為に『みどり湖』に改名しました。
長野道のパーキングエリアやJR中央線の駅名に採用されたこともあり知名度は抜群で名前からしてすごいリゾートなんだろう?と想像できますが、実際は釣りスポットとして有名なただの灌漑用溜池です。
 
みどり湖には2015年(平成27年)11月に初めて訪問、耐震工事の竣工を受けて2020年(令和2年)6月に再訪しました。
塩尻市街から国道153号線を辰野方面に南下、金井交差点の先で『みどり湖』の標識に従うとみどり湖に到着します。
まずは下流から
堤体中ほどに底樋樋門があり、そばに水利使用標識が立っています。
(2020年6月22日)
 
底樋の分水工
本流は田川に流れ、二つのゲートで灌漑用水路に送水されます。
(2020年6月22日)
 
天端は車両通行可能ですが、対岸で行き止まり。
(2020年6月22日)
 
総貯水容量22万3000立米と溜池としてはやや小ぶり。
(2020年6月22日)
 
2019年(令和元年)の耐震工事で新調された洪水吐導流部
コンクリートが真っ白です。
(2020年6月22日)
 
下流面
時節柄草ボウボウ、草が刈られれば見た目の印象も変わるんでしょう。
(2020年6月22日)

こちらは改修工事前の洪水吐
1983年(昭和58年)の大規模改修で整備されたものです。
 
刷新された横越流式洪水吐
(2020年6月22日)
 
アングルを変えて
(2020年6月22日)
 
こちらは改修前の斜樋。
 
改修後の斜樋(2020年6月22日)
 
有料の管理釣り場となっており、湖岸には釣り用の桟橋が設置されています。
(2020年6月22日)
 
湖畔の一部にはミズバショウの自生地があり、ダム下の田川はホタルの生息地となっています。
有名な観光地と言うよりは自然豊かな湖沼と言った風情のみどり湖です。
 
0998 みどり湖(0034) 
ため池コード
長野県塩尻市塩尻
信濃川水系田川
22メートル
110メートル
275千㎥/275千㎥
塩尻東土地改良区
1948年


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