ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

明永溜池

2016-08-30 15:46:11 | 秋田県
2016年8月27日 明永溜池
 
明永(みょうえい)溜池は左岸が秋田県横手市睦成、右岸が同市明永町にある灌漑目的のアースフィルダムです。
ダム便覧には1935年(昭和10年)に秋田県の事業で竣工と記されています。
現地案内板によれば北側に大沼、南側に熊野堂沼と南北に隣接していた双子池を1982年(昭和57年)に秋田県の溜池改修事業で一体化、大沼は明永溜池に、熊野堂沼は熊ノ堂ダムに改修されました。
管理は南旭川水系土地改良区が行っています。
実態は溜池ですが、秋田県ため池データベースは堤高15メートル以上の溜池は掲載しない方針のようで、当ため池も掲載されていません。
 
再開発により北の明永溜池と南の熊野堂ダムが一体化され、明永溜池には洪水吐はなく熊野堂ダムの洪水吐が利用されます。(地図の赤マル)。
一方明永溜池の堤体は池の南から西側に延び堤頂長は710メートルに及びます(地図の緑線)。
(国土地理院地形図より) 
 
写真は明永溜池と熊野堂ダムを仕切る堰堤
ここに明永溜池の斜樋があります。
普段は別々の溜池として利用されますが、増水時は写真の切り欠き部分から熊野堂ダムへ水が流れます。
 
上流面はコンクリートで護岸。
 
斜樋に隣接して竣工記念碑と土地改良区の案内板が設置されています。
 
天端は車道。
 
堤体は池の南から西側に続き延長710メートルに及びます。
 
総貯水容量143万1000立米
 
堤体下流面。
すぐそばに集落があり、秋田らしく杉林が集落を守ります。
 
こちらは熊ノ堂ダム。
明永溜池に洪水吐はなく、増水時はこの洪水吐が使われます。
熊野堂ダムは堤高が15メートル以下のためダム便覧には掲載されていません。
 
 
熊野堂ダム貯水池。
 
2基の灌漑用溜池が改修で一体化され、ちょっと複雑な作りになっています。
 
0341 明永溜池(0507)
左岸 秋田県横手市睦成
右岸     同市明永町
雄物川水系横手川支流
18.3メートル
710メートル
1431千㎥/1431千㎥
秋田県南旭川水系土地改良区
1935年竣工
1982年改修竣工


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