ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

相野々ダム

2016-08-30 14:12:20 | 秋田県
2016年8月27日 相野々ダム
 
相野々ダムは秋田県横手市山内平野沢の雄物川水系横手川右支流の岩野目沢川源流部にある灌漑目的のアースフィルダムです。
1946年(昭和21年)に着手された農林省(現農水省)による国営雄物川筋農業水利事業の灌漑用水源として1961年(昭和36年)に建設されました。
現在は南旭川水系土地改良区が受託管理を行い、秋田県建設部所管の皆瀬ダムと併せて約1万4000ヘクタールの農地に灌漑用水を供給しています。
堤高40.8メートルは完成当時はアースフィルダムとしては日本最高を誇りました。
相野々ダムの集水面積37.8平方キロのうち自己流域である岩野目沢川はわずかに1.8平方キロで、その大半は横手川右支流黒沢川から導水して貯留しています。
2016年(平成28年)から2024年(令和6年)竣工をめどに耐震化改修工事が行われています。
 
黒沢川の取水口と相野々ダムの吐口の位置関係(国土地理院地形図より) 
 
相野々地区中心部の県道40号線に『あいののダム』を示す標識が現れます。
これに従い市道を進むと相野々ダム右岸に到着します。
ダム下流面。
 
天端。
 
ダム上流面はロック材で護岸。
 
下流面は2段構成になっています
また洪水吐が見当たりません。
 
総貯水容量358万6000立米の貯水位
青いとんがり屋根の取水塔が特徴的
 
洪水吐が見当たらないので、この取水棟が洪水吐を兼ねていると思われます。
 
左岸から
 
追記
相野々ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により新たに洪水調節容量が確保されることになりました。
 
0374 相野々ダム(0506)
秋田県横手市山内平野沢
雄物川水系岩野目沢川
40.8メートル
133.9メートル
3568千㎥/3556千㎥
秋田県南旭川水系土地改良区
1961年
◎治水協定が締結されたダム


コメントを投稿