ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

黒部ダム

2016-12-12 15:59:55 | 栃木県
2016年12月10日 黒部ダム
2018年  5月  6日
 
黒部ダムは栃木県日光市の鬼怒川にある東京電力の発電用重力式コンクリートダムで、1912年(大正元年)に鬼怒川水力発電によって下瀧発電所の取水ダムとして建設されました。
黒部ダムで取水された水は調整池である逆川ダムを経由して下瀧発電所に送られ当時国内最大規模の最大出力4万3000キロワットの発電を行っていました。
黒部ダムを含む下瀧発電所関連施設は日本発送電を経て戦後は東京電力が事業を継承、下瀧発電所は1963年(昭和38年)に再開発され鬼怒川発電所となり、発電能力は最大12万7000キロワットに増強されました。
黒部ダムは日本で最古の発電専用重力式コンクリートダムとされ、その歴史的、技術的価値から近代土木遺産に選定されています。
1989年(平成元年)にゲートを含む大規模な改修が行われましたが、現在も堤体導流面は竣工当時の布積み石張りが残っています。
2020年(令和2年)の東京電力ホールディングスの組織改編により黒部ダム及び関連発電施設はすべて同社の100%子会社である東京電力リニューアブルパワー(株)に移管されました。
 
 
川治ダムから県道23号を西進、車庫前バス停で右手の旧道に入ると黒部ダムに到着します。
右岸から
ゲート部分は改修されましたが導流面は建設当時の姿を残しています。(2018年5月6日)
 
ゲートをズームアップ。
 
(2018年5月6日)
 
竣工当時の姿を残す布積み石張りの導流面。(2018年5月6日)
 
ダム直下を左岸の取水口から鬼怒川発電所に続く送水管が通っています。(2018年5月6日)
 
左岸から(2018年5月6日)
 
(2018年5月6日)
 
天端は県道23号旧道が通っています。
ゲートは改修されましたが支柱は石張り風の装飾で建設当時の姿に配慮したデザインとなっています。
(2018年5月6日)
 
左岸の取水口。(2018年5月6日)
 
上流から
一見アーチダムのようですが、型式は曲線重力式コンクリートダムとなっています。
 
県道23号青柳大橋から。
左右両岸に取水口がありそれぞれ別のラインで逆川ダムに送水されています。
 
右岸の改修記念碑
改修以前のゲートはラックオピニオンギアで上下されていました。
記念碑には当時のギアが展示されています。(2018年5月6日)
栃木県日光市黒部
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
利根川水系鬼怒川
28.7メートル
150メートル
㎥/㎥
東京電力リニューアルパワー(株)
1912年
◎治水協定が締結されたダム


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