ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

赤川ダム(細野ダム)

2021-05-05 17:10:13 | 栃木県
2015年10月31日 赤川ダム(細野ダム)
2021年 5月 4日
 
赤川ダムは栃木県宇都宮市福岡町の利根川水系赤川上流部にある灌漑目的のアスファルト表面遮水壁型(アスファルトフェイシング)アースフィルダムです。
既存の細野ため池を農林省(現農水省)の補助を受けた栃木県の事業で再開発し1970年(昭和45年)に赤川ダムとして竣工しました。
現在は宇都宮市城山土地改良区が管理を行い約120ヘクタールの水田に灌漑用水を供給しています。
堤体は均一型アースフィルで、上流面にアスファルト遮水壁を設けたいわゆるアスファルトフェイシングフィルダムです。
ロックフィルダムでアスファルト表面遮水壁を採用しているダムは相応数ありますが、アースフィルダムでは非常に珍しいタイプのダムと言えます。
また旧名の細野ため池から現在でも地元では細野ダムと呼ばれることも多いようです。
 
ダム湖周辺は宇都宮市森林公園として整備され宇都宮市民の山として親しまれている古賀志山の登山拠点となっているほか、サイクリングターミナルが設置され自転車王国栃木のスポーツサイクルのメッカにもなっています。
赤川ダムには2015年(平成27年)10月31日は初訪問し、2021年(令和3年)5月4日に再訪しました。
掲載する写真はすべて後者のものを使っています。
 
国道293号線各所に「宇都宮市森林公園」の表示が出ており到達は容易です。
ダム下からの眺め
ここから見る限りは普通のアースフィルダムです。
 
ダム右岸下流にある取水設備からの放流口
右手は余水吐からの導水路。
 
ちょっと見づらい写真ですが、ダム右岸の余水吐導流部。
 
左岸ダムサイトの赤川ダム概要図
型式は均一型土堰堤(アースフィルダム)となっています。
 
天端は関係車両以外通行禁止
登山のほか、近隣住民の憩いの場となっており散歩やウォーキングをする市民も多数いました。
木に隠れていますが、対岸に公園ビジターセンターと宇都宮サイクリングターミナルがあります。
 
上流面
アスファルトフェイシングされ、さらにゴム製の遮水シートが貼られています。
 
貯水池は総貯水容量32万7000立米と小ぶり。
背後に古賀志山の岩峰が聳え紅葉期には多くのカメラマンが三脚を立てる絶景ポイントです。
農業用ということで取水塔は表面取水式。

右岸の横越流式余水吐。
 
余水吐越しの貯水池
やはり紅葉期に来てみたいですね。
 
余水吐と上流面。
 
0565 赤川ダム(細野ダム)(0024)
栃木県宇都宮市福岡町細野
利根川水系赤川
FA
17.5メートル
221メートル
327千㎥/272千㎥
宇都宮市城山土地改良区
1970年


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