ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

北山ダム

2017-08-08 15:00:00 | 長野県
2015年11月23日 北山ダム
2017年 8月 5日
 
北山ダムは長野県東筑摩郡麻績村の信濃川水系麻績川右支流宮川の源流部に建設された長野県営の多目的重力式コンクリートダムです。
宮川は急流河川のため豪雨のたびに流域に洪水被害をもたらす一方、麻績村のある筑摩地方は内陸性気候のため年間降水量が少なく渇水による干ばつや取水制限が頻発していました。加えて長野道の開通や聖高原のリゾート開発などに伴い上水道需要の高まりが予想され新たな水源の確保が課題となっていました。
そこで長野県は宮川総合開発事業を策定し2000年(平成12年)に竣工したのが北山ダムです。
北山ダムは宮川の洪水調節、既得取水権としての灌漑用水への補給と安定した河川流量の保持、麻績村への上水道用水の供給を目的としています。
ダム湖の総貯水容量は21万3000立米と溜池サイズで、建設省の補助を受けた生活貯水池ダムとして建設されました。
北山ダムには2015年(平成27年)11月に初めて訪問、2017年(平成29年)8月に再訪しました。
 
長野道の麻績インターから国道403号線を北上すると北山ダムの標識が現れます。これに従って左折すると北山ダムの下流に到着します。
ダム下は親水公園として整備されています。
オリフィスから越流。
 
同じ場所から
夏は葉が茂りダムの大半は隠れてしまいます。(2017年8月5日)
 
ダム湖は地元の公募で『カタクリの湖』
近くにカタクリの自生地があることにちなんでいます。(2017年8月5日)
 
天端高覧にはカタクリの陶板。(2017年8月5日)
 
減勢工。(2017年8月5日)
 
ダム湖(カタクリの湖)は総貯水容量21万3000立米と溜池サイズ
北山ダム建設以前にあった大沢ダムという砂防ダムがそのまま残り、貯砂ダムとなっています。
(2017年8月5日)
 
右岸管理事務所と浮き桟橋
周辺が別荘地ということで管理事務所もロッジ風。(2017年8月5日)
 
天端は歩行者のみ通行可能。(2017年8月5日)
 
ダム下流面。(2017年8月5日)
 
上流から見ると二つのダムが重なる不思議な眺め。(2017年8月5日)
 
ズームアップ。(2017年8月5日)
 
追記
北山ダムには9万4000万立米の洪水調節容量が設定されていますが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流によりさらに1万5000万立米の洪水調節容量が確保されることになりました。
 
3040 北山ダム(0066)
長野県東筑摩郡麻績村北山
信濃川水系宮川
FNW
43メートル
109メートル
213千㎥/186千㎥
長野県建設部
1999年
◎治水協定が締結されたダム


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