ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

沢山池

2017-05-23 11:13:57 | 長野県
2017年5月21日 沢山池
 
沢山池は長野県上田市の独鈷山南西の千曲川支流産川にある防災・灌漑目的のアースダムです。
千曲川南岸に広がる塩田平は鎌倉時代から信州の中心とて発展し農地開拓も進みました。しかし内陸性気候の影響で年間降水量が極めて少なく、一帯には多数の溜池が作られていました。
沢山池はこれら溜池群の水源として1936年(昭和11年)に建設され1996年(平成8年)には県の防災ダム事業で大幅な改修が行われ、新たに洪水調節機能が付加されました。
現在は上田市塩田平改良区が管理を行っています。
また塩田平の溜池ともども『塩田平の溜池群』として全国ため池百選に選定されています。
 
県道82号を走ると上田市新町で『さくら国際高校』の標識があるのこれに従って市道を南下、高校をやり過ごしそのまま直進すると左手に沢山池を示す小さな道票が現れ、ここを折れると沢山池左岸に到着します。
田園空間博物館の沢山池案内板。
 
下流面。
 
左岸の洪水吐と溜池(沢山湖)
貯水容量は108万立米。
 
左岸上流から
建物は管理事務所
緩やかに湾曲した洪水吐は管理事務所の下でトンネル式導水路を流下します。
 
ダムの下流の眺め
独鈷山の荒々しい山並みが続きます。
 
洪水吐は湾曲しており、手前に放流用のスライドゲートがあります。
奥の建物は艇庫、赤い設備は取水塔。
 
天端は車両通行可能
でも右岸側の道は土砂崩れで通行不能。
 
上流面はコンクリートで補強されています。
 
 
取水設備をズームアップ
水温が低いため表面取水となっています。
 
てっきり灌漑用ため池かと思ったら防災機能を持った立派なアースダムでした。
 
0987 沢山池(1001)
左岸 長野県上田市手塚
右岸     同市前山
信濃川水系産川
FA
25.5メートル(ため池データベース 26.9メートル)
87メートル(ため池データベース 65メートル)
1082千㎥/995千㎥
上田市塩田平土地改良区
1936年


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