ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

黒鳥ダム

2017-04-14 18:32:25 | 岡山県
2017年4月9日 黒鳥ダム
 
高梁川河口部では1950年代後半から水島臨海工業地帯が形成され、中国電力は増加する電力需要へ対処するため新たな電源開発に迫られました。
中国電力は高梁川の主要左支流成羽川に着目、1963年(昭和38年)に『新成羽川発電所建設計画』を策定し1968年(昭和43年)に成羽川中流域に3基のダムを建設しました。
3基のうち最下流に位置するのが黒鳥ダムで、上流の発電所の逆調整池としての役割を持つほか、自身も黒鳥発電所で最大2200キロワットの発電を行っています。
 
国道313号の手川橋交差点から県道33号に入り成羽川沿いに西進すると右手に黒鳥ダムが見えてきます。
クレストには6門のローラーゲートが並びます。
ゲートピアには管理橋がなく扶壁前面の建物の中に巻き上げ機があるのは前日見学した呉の二級ダムと同じスタイルです。
 
ダム右岸に黒鳥発電所があります
天端は対岸との生活道路になっており、歩行者及び二輪車が通行可能です。
 
右岸上流から
手前が発電所の取水ゲートになります。
 
ゲートピアの壁面には番号が振られています。
 
ダム湖
右岸県道沿いの桜は満開、朝霧が幻想的な雰囲気を掻き立てます。
 
 
上流面。
 
右岸の桜。
 
左岸下流から
対岸の発電所から放流されているのがわかります。
 
東北や北陸の発電ダムの被覆されたゲートピアに慣れているせいか、広島や岡山で見られるこのタイプのゲートピアには何となく違和感を感じてしまいます。これから西日本のダムの見学を増やせばこのタイプにもなじんでくるんでしょうね?
 
(追記)
黒鳥ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行う予備放流容量が配分されました。
 
1881 黒鳥ダム(0922)
岡山県高梁市備中町長屋
北緯度分秒,東経度分秒
DamMaps
高梁川水系成羽川
15.5メートル
122メートル
千㎥/千㎥
中国電力
1968年
◎治水協定が締結されたダム


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