ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

多礼ダム

2017-09-29 13:03:49 | 福岡県
2017年9月19日 多礼ダム
 
多礼ダムは福岡県宗像市多禮の釣川水系四十里川にある宗像地区事務組合が管理する上水道用水目的のロックフィルダムです。
1976年(昭和51年)に当時の宗像町・福間町・津屋崎町の3町は水道事業の広域連合である宗像水道企業団を設立、翌年より3基の上水用ダム建設に着手し、1980年(昭和55年)に久末ダムが、1983年(昭和58年)に吉田ダムと多礼ダムが竣工しました。
吉田ダムと多礼ダムは隣接しており、それぞれ釣川にある吉田取水場から揚水した水を貯留し、多礼浄水場を経て宗像市及び福津市の旧津屋崎町地区に給水しています。
自己流域からの集水はほとんどないため、河道外貯留方式のダムと言えるでしょう。
2007年(平成19年年)に宗像地区水道企業団は一部事務組合である宗像地区事務組合に改組され、同組合が水道事業を引き継ぎました。
翌2008年(平成20年)には福岡と北九州との間の緊急用水道連絡管である北部福岡緊急連絡管を通じ北九州市水道事業及び福岡地区水道企業団からの受水がスタートしています。
 
宗像地区の上水道施設(宗像地区事務組合HPより)。 
 
宗像退社辺津宮から釣川沿いの県道69号を南に進み、上多礼橋から左手の農免道路に入るとすぐに右手に多礼ダムの堰堤が見えてきます。
残念ながらここから先は関係者以外立ち入り禁止。
ロックフィルダムですが、吉田ダム同様草木が覆い一見アースフィルダムのようです。
 
天端入口にも厳重なフェンス
これはフェンス越しに撮影。
 
右岸に駐車場があり竣工記念碑が立っています。
 
上流面を遠望。
 
対岸の横越流式余水吐。
 
取水塔。
 
 
吉田ダムよりは見えるポイントは多いですがやはりガードは厳しい。
多礼浄水場は予約をすれば見学できるようですが、ダムはどうなんでしょう?
 
追記
多礼ダムは洪水調節容量を持たない利水ダムですが、治水協定により豪雨災害が予想される場合には事前放流により新たに洪水調節容量が確保されることになりました。
 
2450 多礼ダム(1116)
福岡県宗像市多禮
釣川水系四十里川
27.5メートル
191メートル
1205千㎥/1153千㎥
宗像地区事務組合
1983年
◎治水協定が締結されたダム


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