ダムの訪問記

全国のダムと溜池の訪問記です。
主としてダムや溜池の由来や建設の経緯、目的について記述しています。

道平川ダム

2018-12-08 14:00:00 | 群馬県
2015年12月09日 道平川ダム
2018年11月25日
 
道平川ダムは群馬県甘楽郡下仁田町の利根川水系鏑川右支流道平川にある群馬県県土整備部が管理する多目的重力式コンクリートダムです。
建設省(現国交省)の補助を受けて建設された補助多目的ダムで、鏑川の洪水調節・安定した河川流量の維持と既得取水権への用水補給・流域2市2町への上水道用水の供給を目的として1992年(平成4年)に竣工しました。
鏑川本流にダム建設適地がなかったため鏑川右支流道平川でのダム建設が決定しました。しかし同ダムだけでは鏑川本流の洪水対策としては不十分であり、かつ道平川単独での集水能力ではダム湖の貯留を賄えないため、併せて鏑川源流部の三カ所に洪水調節能力を持つ屋敷川取水ダム市野萱川取水ダム相沢川取水ダムを建設しここから導水トンネルで道平川ダムへ貯留することになりました。
またダム建設にあたってはRCD工法が採用され、関東地区では同工法によって建設された最初のダムとなっています。
 
国道254号線に道平川ダムを示す標識がありこれに従って左折するとダム右岸に到着します。
道平川ダムと3基の取水ダムの位置関係。
 
クレストには12門の自由越流式洪水吐が並び、左右両岸には堤趾導流壁。
また対岸(左岸)に管理事務所があります。
(2018年11月25日)
 
右岸から上流面
対岸には艇庫とインクライン。
(2018年11月25日)
 
左岸上流側にある3基の取水ダムからの導流路吐口。
(2018年11月25日)
 
天端は歩行者のみ通行可。
 
減勢工
左岸には河川維持用の放流設備が、右岸には群馬県を象った植栽があります。
(2018年11月25日)
 
荒船湖と命名された貯水池、両岸には西上州特有の奇峰岩峰が並びます。
総貯水容量は510万立米。
(2018年11月25日)
 
左岸に艇庫とインクラインがあり、艇庫の屋上が展望台になっています。
(2018年11月25日)
 
艇庫屋上の展望台からの眺め
(2018年11月25日)
 
左岸上流から(2018年11月25日)
 
左は取水設備、
2門あるオリフィスゲートは高さが異なっており、左手が非洪水期、右手が洪水期のゲートとなります。
(2018年11月25日)
 
(追記)
道平川ダムには洪水調節容量が配分されていますが、治水協定により台風等の襲来に備え事前放流を行うための予備放流容量が配分されました。
 
0625 道平川ダム(0105)
群馬県甘楽郡下仁田町南野牧
利根川水系道平川
FNW
70メートル
300メートル
5100千㎥/4900千㎥
群馬県県土整備部
1992年
◎治水協定が締結されたダム


コメントを投稿